勝手に指標

  • 秘境感
    ★★☆☆☆
  • 天空感
    ★☆☆☆☆
  • 潮風感
    ★★☆☆☆
  • 爽快感
    ★★★☆☆
  • 根性感
    ★☆☆☆☆
  • 開放感
    ★★★☆☆

本邦初公開!?超穴場の爽快ロード
気分はもう、ジェットコースター!

相模湾に突出した三浦半島は、メジャーな絶景ロードは皆無。三崎のマグロや横須賀海軍カレーといった比較的メジャーなB級グルメはあるものの、爽快にツーリングするイメージはあまりない地域かもしれない。しかし実は、超マイナーながら爽快感抜群の絶景ロードも存在するのだ。
恐らく、イメージ的には“昼飯はマグロ!”を目標としたエリアだろう。もちろん、それに間違いはないのだが、ランチでマグロを堪能した後は、国道や海岸外周道路を外れ内陸の丘陵地帯を探検がお勧め。そこには、WEBや観光雑誌には絶対に掲載されていない秘密の絶景と爽快ロードが隠されているのだ。
三浦半島は全体的にアップダウンは少な目。内陸部も含め、比較的平坦な丘陵地帯が続く地域だ。市街地からはビルや建物で確認し辛いが、内陸部の小高い丘からは相模湾を見渡す絶景も十分堪能できる。また、この地域の特産は三浦大根。水はけが良く肥沃な丘陵地帯の為、内陸部は一面大根畑が広がりプチ北海道的なパッチワークの丘すら存在するのだ。
今回ご紹介するルートは、そんな三浦半島の南部を縦断する古い農道だ。国道でも県道でもない為、名称にて表記できないのが残念な所だが、記載座標を参考にMAPでご確認頂ければ一目瞭然。MAPでは一見複雑そうに見えるものの、実際に走ってみると意外に迷いにくい、ほぼ一本道と言えるルートだ。
また、このルートは太平洋戦争前に廃止されたかつての要塞跡を連絡する軍用道路でもあり、歴史の古い道ながら幅も広めで道路線形も大変スマート。全行程は約20分程度のショートコースながら、大型ツアラーでも十分に満足感のある走りが楽しめるに違いない。
そして、最大のハイライトは小高い丘のピークより駆け下る後半部分。一面大根菜の緑が広がる日本の原風景的な畑地帯を抜けると、正面に相模湾を見据えつつ一気に丘陵を駆け下る。まるでローラーコースターのような雰囲気を味わえるのだ。ピークより眼下に広がる畑作地帯はまるでパッチワークのよう。まさに様相はミニ北海道!小粒ながら爽快感抜群の雰囲気を味わえる。
正直マイナーではあるものの、グルメも含め遺構や自然公園等、三浦半島の見どころは実に奥深い。横須賀や三崎といったメジャーなスポットを絡めつつ、ちょっとDEEPな爽快ルートを走る三浦半島の旅。ふらっと走るミニトリップには最高の地域かもしれない。

三浦大根はこの地域の特産。ずらりと並ぶ大根の葉と海の風景は旅情抜群の雰囲気。三浦半島の特徴的な光景だ。農道の左右にはこのような風景があちこちに広がっている。

神奈川県で最も低い山、岩堂山から見下ろす海へと続く農道。モザイク状の畑の中を縫って走る。農耕車以外は皆無。超裏道の爽快ロードだ。

大きく抜けた展望や、豪快なアップダウンといった派手さは全くないが、一面に広がる大根畑の風景はどこか心落ち着く日本の原風景。ふらっと走りに行くにはちょうど良い。

海岸道路は比較的交通量があるものの、潮風の香りが心地よい穏やかな光景が続く。漁港や古い漁師町も点在しており、昭和感のある風景を楽しめる。

京急三崎口の駅より西へ約100m。畑を貫く直線の農道はかつての飛行場の跡。かつて、本土防衛の為にここから多くの戦闘機が発進していった。地元では今でも“飛行場道路”と呼ばれている。

三浦半島の名物はやはりマグロ。特に三崎のマグロは価格も安く鮮度も抜群!休日、周辺の人気店は行列もできる盛況ぶりだ。三浦ツーリングでは絶対に外せないグルメだぞ。

マップ

  • 35.150522, 139.647125
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  • 35.150522, 139.647125

    大根丘陵縦断街道~三浦半島南部縦断農道~

大きい地図はこちら

  • in-out
  • ビューポイント
  • スポット(レストラン、道の駅、温泉、etc.)

ロードデータ

交通量

概ね2車線の渋滞抜け道ルートにもかかわらず、休日でも観光客は皆無。大変気持ちよく走行可能だ。とは言え、農道なので地元農耕車両が最優先。歩行者等に注意が必要。

路面

舗装は古いものの、荒れもなく大変良好。旧線形道路ながらのんびり走れるルートだ。しかし農道が故、畑の土砂が路面にある場合もあり、路上をしっかりと確認して走行しよう。

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筆者プロフィール

英俊神田

内外出版社発行、隔月刊ツーリング雑誌“MOTOツーリング”誌のコンセプター兼編集長。“旅人による旅人の為の雑誌”を基本コンセプトに、全国のDEEPな旅ネタを更に深く掘り下げて取材・掲載している。個人的なバイク趣向はオフロード。季節を問わず、主にキャンプを基軸とした旅が中心。冬季北海道ツーリングの常連でもある。バイクと共に温泉もこよなく愛しており、温泉ソムリエの資格を持つ秘湯巡礼ライダーでもある。