本記事はバイク雑誌『タンデムスタイル』とのコラボ記事です!

本記事の内容はタンデムスタイル 2025年2月号 Vol.270の内容の一部を再編集したものです。
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免許を取得し、ライディングギアをそろえたら、いよいよ念願の相棒選びが待っています。
その際、多くの人がまず車両メーカーのカタログや公式ウェブサイトに載っている車両本体価格を参考にして「これで相棒をお迎えできる!」と考えるかもしれません。
しかし、実際にはそれだけではオーナーになることはできません。バイクを購入する際には車両本体価格に加えて、さまざまな追加費用が発生することを忘れてはいけません。
ここではバイク購入時にかかる費用の詳細と、それに加えて必要となる費用について紹介していきます。

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乗り出し価格に加えプラスαを加味しよう

新車のバイクを購入する際、車両本体価格(消費税含む)だけでは購入できません。実際に走行するためには、以下の追加費用が必要になります。

1.初期整備費用(納車整備手数料)
2.ナンバー登録費用(登録手数料)
3.自賠責保険料(公道走行のために必要)
4.自動車重量税(車両の重量に基づく税金)

1と2に関わる費用は車両やショップによって異なり、3の自賠責保険は車検のないバイクだと加入期間によって金額が変動します。
自動車重量税は新規登録時と車検時に支払いますが、250cc以下のバイクは新規登録時のみになります。
また、この他にも状況によっては車体の配送費用やオプション費用が発生するケースもあります。

車体本体価格以外に発生するすべての費用を合わせた金額が「乗り出し価格」と呼ばれるモノになります。
ショップによっては車両本体価格を割引してくれることもありますが、まずは乗り出し価格を確認しましょう。この乗り出し価格を支払うことで、自分の愛機になって走り出せるのです。

購入前に考えよう

車両を購入すればバイクライフが始まります。ここからも出費が生じるため、それを踏まえた予算を組むことが重要です。
「ガソリン代がない…」「お金がないからメンテナンスができない…」となってしまうと、せっかくのバイクライフが台無になってしまいます。
ライダー個人の収入を加味して、バイクライフにどれだけお金をかけられるかを考えるようにしましょう。
それと以下のポイントも踏まえるようにしてください。

ランニングコスト

バイクは購入後もさまざまな出費がともないます。
とくにビギナーは、バイクライフを始めることへの期待で気持ちが高まり、なかなかそのことに意識を向けることができません。
排気量や車種によって燃費が異なり、タイヤやエンジンオイルなどの消耗品の費用も変わってきます。
せっかくバイクを購入したのに、ランニングコストを賄えないとなると、せっかくの楽しみが台無しになってしまいます。

ライディングギア

車両購入時にライディングギアをそろえる場合も、こちらの予算を計上しておきましょう。
ショップによっては、ライディングギアを多数展示しているところもありますし、もしそろっていなくても相談に乗ってくれ、オススメのアイテムを紹介してくれることもあります。
車両購入時に値引きをしてくれることもありますので、ぜひ確認してみましょう。

追加パーツ

高速道路を利用する場合はETCを追加したり、あおり運転や事故を考慮してドライブレコーダーを装備することを検討しましょう。
また、スマートフォンのナビアプリを活用するなら、ホルダーや給電システムがあると非常に便利です。納車までに取り付けを希望する場合、その費用も予算に組み入れる必要があります。
車両購入時に依頼すれば、商品の価格を割引してくれたり、取り付け作業にかかる工賃を割引してくれることもあります。

ショップ選び

欲しいバイクの乗り出し価格も重要ですが、ショップ選びにも注意を払ってください。
自宅からの距離やサービス内容、ショップによっては得意・不得意があったり、イベントが充実しているかどうかなども影響してきます。
ビギナーには判断が難しいかもしれませんが、こういった点に配慮するかどうかで、その後のバイクライフの充実度が大きく変わってくることを覚えておきましょう。

サービス

購入後の保証やサービス内容についてもしっかり確認しておきましょう。
また、最近ではメンテナンスパックを提供しているショップもあり、長い目で見ればリーズナブルな価格でメンテナンスを受けられるサービスを展開しているところもあります。
乗り出し価格にプラスαの出費がともないますが、それでも検討する価値は十分にあります。

中古車という選択肢

バイクには新車だけでなく中古車もあります。
選択肢が格段に増え、中にはリーズナブルな価格で入手できたりすることも。
ただ中古車は状態がさまざまで、見た目はキレイでも不具合を抱えていることがあります。
逆に、見た目があまり良くなくても調子が良好な場合もあるため、中古車選びにはギャンブル要素が強いと言えます。
信頼のおけるショップでしっかりと整備された中古車であれば、問題なくバイクライフを楽しむことができます。
ただ、それを見極めるのが難しいという点はありますが…。
中古車にはさまざまなメリット・デメリットがあるため、それを十分に考慮したうえで判断してほしいと思います。

それと車検のある車両を選ぶ際、気にしてほしいのが車検です。
購入時に車検は残っているが、購入後2〜3ヶ月で切れるようだと、すぐにまとまった出費が発生してしまいます。
このあたりもしっかりとチェックするようにしてください。

新車のメリット

まず、最新の仕様が手に入るため、最新技術やデザインを楽しむことができます。
また、新品未使用であるため、消耗している部分や傷、状態を心配する必要がなく、安心して乗り始めることができます。
さらに、手厚いメーカー保証が付いているため、万が一の故障やトラブルにも対応してもらえます。
そして、ワンオーナーのバイクであれば、将来的に下取りを考える際に有利になるケースも考えられるでしょう。

新車のデメリット

新車の購入にはいくつかのデメリットもあります。まず、中古車と比べると新車は高額になることが一般的(※車種によって異なります)。
また、人気のある車種では需要が高いため、納車までに時間がかかることもあります。

中古車のメリット

現行車にはないカラーやデザインを選ぶことができます。
また、生産終了車が手に入ることも魅力の一つです。さらに、中古車は新車よりもリーズナブルな価格で購入できることが多く(※車種による)、予算を抑えつつお気に入りのバイクを手に入れることが可能です。また中古車はすでに自分好みにカスタムされていることもあり、購入後すぐに自分のスタイルで乗り始めることも。

中古車のデメリット

中古車は車両の程度を見極めるのが難しく、状態にばらつきがあるため、購入前に慎重に確認する必要があります。
また、ショップの技術や整備内容によって、仕上がりに差が出ることもあるため、信頼できる販売店を選ぶことが重要です。
さらに、同じ仕様の車両が再び手に入るとは限らず、先に売れてしまうと同じものを手に入れることができなくなる可能性もあります。
最後に中古車には販売店の独自保証が一般的で、メーカー保証と比べて保証期間が短い傾向にあるため、購入後の保証内容についてもしっかり確認しておくことが必要です。

保管も考えよう

バイクを購入する際には、駐車場所の確保も忘れずに考えましょう。
自宅に駐車スペースがないからといって、路上に置くのはNGです。
場合によっては、駐輪場所を借りる費用が発生することもあります。
また、屋外に駐車すると、盗難や雨風の心配をしなければならなくなります。
理想的にはガレージ保管が望ましいですが、現実的に難しい場合も多いでしょう。
その際は、ロック類やバイクカバーを購入することで、盗難や雨風のリスクを減らすことができます。

任意保険には必ず入ろう

バイクに乗っていれば、他車や他者を巻き込む事故を起こす可能性はゼロではありません。
万が一、そのような事態に陥ると、被害者に対して補償をしなければならなくなります。

場合によっては、超高級車と衝突したり、相手が死亡してしまうことも。
あなたはその費用を支払うことができますか?

いわゆる強制保険といわれる自賠責保険には加入しているものの、その補償内容ではカバーできないケースも少なくありません。
そこで加入するのが任意保険です。任意保険にはさまざまな保証がありますが、対人・対物無制限の補償を選んでおくべきです。

「自分は事故を起こさない!」と言って任意保険に加入しないのは避けましょう。
仮に自分が任意保険に加入していない四輪やバイクに突っ込まれて大ケガをした場合、加害者に支払い能力がなかったらどうなりますか?

また、逆に加害者になった場合、周囲に迷惑をかけてしまうことになります。したがって、任意保険への加入は必須だと考えてください。

まとめ

バイクを購入する際には、車両本体の価格だけではなく、購入後に必要な費用も考慮する必要があります。
まず、新車・中古車を問わず、バイクを購入する際には車両本体価格に加え、納車整備費用や登録手数料、自賠責保険料などがかかります。
これらは車両購入時に支払う必要があるため、予算に含めておきましょう。
また、プラスαのパーツやサービスに関しても考慮に入れるようにしてください。

さらに、購入後も定期的なメンテナンス費用や消耗品(タイヤやオイルなど)の交換費用が発生します。
バイクを屋外に駐車する場合、盗難対策や雨風から守るためのカバー、ロック類も必要。また万が一の事故に備えて任意保険に加入することも重要です。
これらの費用を加味して、購入後のランニングコストをしっかりと計算しておくことが、快適なバイクライフを送るためには重要になります。

筆者プロフィール

タンデムスタイル×BikeLifeLab

バイク用語で“タンデム”というと、おもに“二人乗り”を指します。
“じゃ、タンデムスタイルは二人乗り専門の媒体なんだ!”と思った方、残念ですがそれは間違いです。
もちろん二人乗りのことも取り上げていますが、それだけじゃありません。
“タンデム”という言葉には、“読者と編集部をつなぐ”“読者同士の輪が広がる”“みんなで楽しく”などという、むしろ象徴的な意味を持たせているんです。
内容は、バイク歴がまったくない人、バイクのことなんて何も知らないよというビギナーにもわかりやすく、楽しめるをこころがけています。「今までのバイク雑誌はムズカシすぎて読めなかった」という人にもご好評いただいています。
ビギナーは、何をするにせよ“やり方がわからない”という場面によく遭遇します。『タンデムスタイル』には、そんなビギナーが知りたいハウツーがギッシリ!
そして、バイクを使ったさまざまな楽しみ方を紹介しているので、自分に合った
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