本記事はバイク雑誌『タンデムスタイル』とのコラボ記事です!

本記事の内容はタンデムスタイル 2025年2月号 Vol.270の内容の一部を再編集したものです。
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バイクに乗るためにはいろいろとお金がかかるものです。
まずライダーになるためには二輪免許が必要不可欠になります。
この二輪免許を取得することが、ライダーになるためのはじめの一歩。
ここでは免許の種類や取得にかかる費用、押さえておくべきポイントなどを取りあげていきます。

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免許取得費用

免許の種類

排気量によって車両の選択肢が変わるだけでなく、車格・車重・出力・価格・維持費などにも差が出てきます。
それを踏まえたうえで、どの免許を取得するかを選びましょう。
ちなみに二輪免許を取得するためには、視力が両眼で0.7以上、かつそれぞれの眼が0.3以上必要です。
一方の眼の視力が0.3に満たない、もしくは一方の眼が見えない場合は、他方の視野が左右150度以上あり、視力が0.7以上必要になります。
裸眼で条件を満たせない場合は、メガネやコンタクトレンズを用意しましょう。

さらに、バイクでは「引き起こし」「センタースタンドがけ」「取りまわし」の実技検査がありますが、コツをつかめばできるはずです。
そして、選ぶ排気量によってランニングコストも変わってくることを覚えておいてください。

免許の種類/排気量 取得可能年齢 ~50cc 51cc〜125cc 126cc〜400cc 401cc〜
原付 16歳以上 × × ×
小型二輪(AT限定) 16歳以上 ○※ × ×
小型二輪 16歳以上 × ×
普通自動二輪(AT限定) 16歳以上 ○※ ○※ ×
普通自動二輪 16歳以上 ×
大型自動二輪(AT限定) 18歳以上 ○※ ○※ ○※
大型自動二輪 18歳以上

※はAT車のみ

排気量による違い

排気量 車検 高速道路走行 二人乗り
~50cc なし × ×
51cc〜125cc なし ×
126cc〜400cc なし
401cc〜 あり

 

AT限定免許とは?

普通自動車免許は1991年からギアチェンジが不要なオートマチック限定を取得できるようになり、AT限定を取得する人も多いです。
一方、二輪はビッグスクーターブームに後押しされ、2005年からAT限定免許がスタートしました。
当時はスクーターがメインでしたが、現在ではスクーター以外にもATを搭載するモデルが増えています。
しかし、四輪とは違い、バイクは圧倒的にミッション車が多いです。
そのため、125㏄以上になるとAT限定を取得するメリットはあまり大きくありません。

教習所の料金目安

二輪免許を取るには、多くの場合教習所へ通い、数十万円ほどの費用が必要になります。
技能教習や卒業検定に落ちると追加料金もかさむため、予算には余裕を持ちましょう。

排気量の小さい免許は安価ですが、将来的に大きなバイクに乗りたくなる可能性が高いなら、初めから普通二輪免許を取るほうが結果的に得策です。
小型限定から段階的に取得することも可能ですが、その分費用がかさむ点に注意してください。

また、いきなり大型二輪免許を狙う場合でも、ほとんどの教習所では普通二輪免許を先に取得してからステップアップする方式を採用しています。
本誌としては、まず普通二輪免許で400㏄以下のバイクに慣れ、実力をつけたうえで大型二輪に進む方法をおすすめします。
なお、普通自動車免許を持っていれば学科や実技が減り、費用を抑えられるのもポイントです。
下の表はあくまで概算になりますが、参考にしてください。

免許 技能 学科 料金
原付 試験場での実技講習 試験場での学科試験 7,050円+α
小型二輪(AT限定) 9時間(8時間) 26時間(1時間) 約15万円(約10万円)
小型二輪 12時間(10時間) 26時間(1時間) 約17万円(約12万円)
普通自動二輪(AT限定) 15時間(13時間) 26時間(1時間) 約19万円(約14万円)
普通自動二輪 19時間(17時間) 26時間(1時間) 約21万円(約16万円)
大型自動二輪(AT限定) 29時間(24時間) 26時間(1時間) 普通二輪免許所持で約10万円
大型自動二輪 36時間(31時間) 26時間(1時間) 普通二輪免許保持で約13万円)

※()は普通自動車免許を所持している場合。

この表の料金は、タンデムスタイル編集部がさまざまな教習所の料金を調査して算出した平均金額です。地域や時期、教習所によって異なります。
料金が安いからといって、自宅から遠くの教習所に通うと、交通費がかさんだり混雑状況が変わったりする場合がありますので、最終的にどの教習所に入校するかは十分に検討ください。

二輪免許取得のポイント

期限に注意

教習所に入校したからといって、卒業まで何年も在籍できるわけではありません。
教習を開始してから9ヶ月以内に終えなければならず、この期間をオーバーすると再度入校費用を支払い、イチから教習を受け直さなければならなくなります。
そのためスケジュール管理をしっかりと行ない、スムーズに教習を進める必要があります。
ただし、場合によっては見極めをもらえなかったり、教習所の繁忙期で教習を受けられないこともあります。
教習所によっては、プラスアルファの費用を支払うことでスムーズに教習を受けられるオプションを設定しているところもありますので、仕事などで忙しい方は活用してみてはいかがでしょうか。

合宿という選択肢

まとまった時間が確保できるのであれば「合宿」という方法も検討してみては?
宿泊費などのプラス費用はかかりますが、教習所に通う場合よりも集中して教習を進められます。
忙しい社会人には難しいかもしれませんが、短期間でライダーデビューをしたい方にはおすすめです。

取得費用を抑える

二輪免許を取得する人のほとんどは「趣味として楽しむ」ことを目的にしていると思います。
そのため、できるだけ出費を抑えたいと考えるでしょう。
実は車両メーカーやショップ単位で「免許サポート」を展開していることをご存じでしょうか。
キャンペーンを行なっているメーカーの車両を購入したり、展開しているショップでバイクを購入すると、数万円単位の金額をサポートしてくれます。
内容はそれぞれ異なるため、ぜひ確認してみてください。

原付免許

原付免許の取得にも費用はかかりますが、学科試験のみです。
運転免許センターに行き、50問あるペーパーテストで45問以上正解し、講習を受ければ取得できます。
しっかりと勉強すれば、一発で合格できるでしょう。
地域によって費用は異なりますが、1万円もあればおつりがくるでしょう。

免許取得後のポイント

無事に免許を手にできれば、ライダーになる条件を満たしたことになります。
これから楽しい思い出を作っていくと思いますが、その前に注意してほしいことがあります。
それは「ルールを守る」ということです。

学科でも交通ルールを学びますが、いざ走り出すとルール違反を犯して警察に検挙されることもあります。
そうなると余計な出費がかかり、場合によっては免許停止や取り消しになることもあります。
重大な違反や事故を起こしてしまうと、バイクライフを楽しむどころか周りに迷惑をかけることにもなるので、くれぐれも注意してください。
ちなみに、ルールを守っていれば免許がゴールドになり、出費の面でもさまざまな優遇措置を受けられるようになります。

まとめ

バイク免許には、50㏄以下の原付・125㏄以下の小型限定・400cc以下の普通二輪・排気量無制限の大型二輪があり、小型限定以上ではAT限定も選択可能です。
目的に応じてどの二輪免許を取得を選ぶのがポイントになりますが、排気量が上がれば費用と難易度が上がります。
車両メーカーやショップの免許サポート制度を利用すると、取得費用を数万円単位で抑えられることもあるので活用を検討してください。
取得後は違反や事故で出費が発生し、免許停止や取り消しのリスクもあるため、交通ルールをしっかりと守りながら、バイクライフを楽しみましょう。

筆者プロフィール

タンデムスタイル×BikeLifeLab

バイク用語で“タンデム”というと、おもに“二人乗り”を指します。
“じゃ、タンデムスタイルは二人乗り専門の媒体なんだ!”と思った方、残念ですがそれは間違いです。
もちろん二人乗りのことも取り上げていますが、それだけじゃありません。
“タンデム”という言葉には、“読者と編集部をつなぐ”“読者同士の輪が広がる”“みんなで楽しく”などという、むしろ象徴的な意味を持たせているんです。
内容は、バイク歴がまったくない人、バイクのことなんて何も知らないよというビギナーにもわかりやすく、楽しめるをこころがけています。「今までのバイク雑誌はムズカシすぎて読めなかった」という人にもご好評いただいています。
ビギナーは、何をするにせよ“やり方がわからない”という場面によく遭遇します。『タンデムスタイル』には、そんなビギナーが知りたいハウツーがギッシリ!
そして、バイクを使ったさまざまな楽しみ方を紹介しているので、自分に合った
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