いまバイクに装備したい機器と言えば、USB電源とETC車載器。そこで今回は、実際にUSB電源機器を装着したレポートをお届けします。工具や電気の知識も多少は必要ですが、そんなに難しいものではありませんよ。

1.デイトナ「マルチバーUSB電源」とY型接続端子を用意

セロー250(2015年モデル)にUSB電源を装着すべく選んだのは、用品メーカーのデイトナが開発・発売している「マルチバーUSB電源 ハンドルポストクランプタイプ/ショートロー(幅100mm)」です。5V2.1Aの出力ができiPhoneの充電も可能です。オフロードモデルであるセローのの軽快さをスポイルしないよう、マス(重心)の集中化を少しでも考え、車体の中心側にセットできるハンドルポストクランプタイプを選びました。

この製品は、多くのバーハンドル車に装着されている直径22.2mmのバーポストの中にUSB端子を1つ内蔵しているものです。スマートフォンやナビといった電子機器のマウントを固定するためのバーポストとUSB電源機器がひとつに合体しているため、ハンドル周辺がごちゃごちゃせず、すっきりと装着することができるのが最大の特徴です。

さらに、あると便利なモノとして、面倒な結線時に役立つエーモン製「Y型接続端子(平型端子)」も用意しておきました。この接続端子をイグニッションONで通電するホーンなどの端子に割り込ませることで、配線を分岐させ、マルチバーUSB電源に電気を通電させることができるのです。コードや端子を自分で用意して作成することもできますが、労力と時間の節約になるのでオススメです。

2. マルチバーUSB電源本体を装着し配線、通電をチェック

どんな機器でもそうですが、まずは取り付けたい位置に仮止め(軽く固定)し、コードを配線してみます。今回は、機器本体をハンドルクランプ部に固定し、コードは車体右側のホーン部に向けて通していきます。ホーン部まで無理なく配線できることがわかったら、本当にホーンの端子から電気を取れるのか、テスターを使って計ってみます。

テスターのロータリースイッチを12V以上のダイヤルに合わせ(本テスターではDCV15の位置)、赤いプラス棒をホーンの端子に当て、黒いマイナス棒を車体の金属部分に当てます。イグニッションをONにして12V以上の通電が確認できればOKです。

マルチバーUSB電源のコードにはプラス・マイナスともに丸型端子がついており、それらをバッテリーに直接つないで使うこともできますが、万が一のバッテリー上がりを防ぐためにもイグニッションONで通電するホーンやウインカーリレー(フラッシャーリレー)といったところから電気を取るのが良いでしょう。

3. Y型接続端子をホーン端子に割り込ませ、作動を確認

ちゃんと通電することがわかったら、いよいよ配線・結線です。まず、作業中にショートなどしないよう、バッテリーのマイナス端子を外しておきます。
次に、Y型接続端子をホーン端子に割り込ませると右の写真のようになります。指でつまんでいるY型接続端子のメス(平型)が余っている状態になります。

この余っているメスの平型端子にマルチバーUSB電源のプラス端子を接続するのですが、プラス端子には丸型端子が使われているため、このままでは接続できません。よって、丸型端子をカットし平型端子に付け替えます。ここでは電工ペンチがあると便利です。①~④の工程になります。

①コードの被覆をむいて芯線を出し線がばらけないようにねじる。保護用のスリーブ(半透明のビニール)も差し込んでおく
②ねじった芯線の先を折り畳んでオスの平型端子に差し込む
③電工ペンチを使って端子をかしめる
④スリーブを端子にかぶせて完成

付け替えたマルチバーUSB電源のオスの平型端子をY型接続端子の余っていたメスに差し込みます。差し込む際には、オスのスリーブとメスのスリーブをしっかり重ねるようにすると、ホコリや雨から端子を守ってくれます。

次に、マルチバーUSB電源のマイナス端子(丸型)を装着します。バッテリーのマイナス端子に共締めしてもよいですが、車体の金属部分に固定(アース)してあれば通電できるので、ホーンの近くでアースさせることにします。丸型端子を共締めできるようなボルトを探して固定し(アースさせ)ましょう。
①外していたバッテリーのマイナス端子を固定する
②スマートフォンなど使いたい電子機器をマルチバーUSB電源と接続する
③イグニッションをONにして、マルチバーUSB電源のマイナス端子を車体の各部ボルトに当ててみて、電子機器が充電状態になればOK。そのボルトとマルチバーUSB電源のマイナス端子を共締めする。

車体には数多くのボルトが使われていますが、全てのボルトが通電するとは限らないので、確実に通電するボルトを選んでください。

今回は、マルチバーUSB電源のマイナス端子(丸型)をセローの書類入れを固定するための8mmボルトと共締めしました。書類入れにはETC車載器が積んでありますが、さらにその奥に位置するため邪魔になりません。通電状態も良好です。

USB電源機器のコードは長く、たいてい余ります。カットしても良いのですが、今回は書類入れに束ねて収めておきました。また、コードはそのままにしておくと引っかかったりハンドルの動きを邪魔したりする恐れがあるため、要所要所でタイラップバンドなどで固定しておきます。

以上で作業完了となります。いかがでしたでしょうか。グリップヒーターなど電子機器を取り付ける際も基本は一緒です。電工ペンチやテスターといった道具も普段はあまり使いませんが、こうした機会に揃えておくとよいでしょう。USB電源でスマートフォンなどを活用し、安全で快適なバイクライフをお楽しみください!