純正ハロゲンバルブをLEDバルブに交換するユーザーが増えています。明るく、広く、省電力! 電力消費やもちろんのこと安全上のメリットも大きいのが魅力です。今回はH4ハロゲンバルブ→LEDバルブへの交換をレポート!

1.LEDバルブに交換することのメリットと注意点


近年は、LEDライトを純正装備している車種も増えてきました。また、ハロゲンバルブからLEDバルブに交換できるようなキットも以前よりは安価になっています。LEDヘッドライトのメリットとはどのようなものでしょうか。※バルブ=電球

LEDヘッドライトのメリット

1. ハロゲンバルブに比べて明るい
(例:ハロゲン1,000lm → LED3,000lm) ※lm(ルーメン)=光の明るさの単位
2. ハロゲンバルブに比べて照射範囲の広いものが多い
※明るい分、左右の照射も遠くまで届く
3. 消費電力が低い
(例:ハロゲン55/60W → LED20~30W)
4. バルブの寿命が長い
(例:ハロゲン約3年/400~1,000時間→LED10~15年/10,000~40,000時間 ※理論値)

中でも、消費電力が少ないという点に注目です。スマホ充電のためのUSBソケット、グリップヒーター、電熱ウェアへの給電などで、近年のバイクは電力消費量が増える傾向にあります。こうした場合、電力消費の少ない省電力パーツへの交換はバッテリー上がり防止の観点からも有効です。

また、もう一つのメリットとして、スイッチを入れてからの点灯時間が早いというのもLEDバルブの特徴です。なので、シーケンシャルウインカー(流れるウインカー)や電飾系ドレスアップパーツなどもLEDの特性を活かして生まれてきたパーツと言えます。

一方で、デメリットや注意点としては、次のようなものです。

 LEDヘッドライトのデメリットや注意点

1. 価格が高い
(例:ハロゲン600~1,000円→ LED3,000~20,000円)
2. 何でもかんでもLEDバルブにするのは慎重に

価格が高いというのはその通りですが、寿命はもちろんのこと、LEDの明るさが視認性のほか被視認性をも高め安全運転にもつながることを考えれば、単純に価格で比較するのは間違いかもしれません。

また、LEDバルブの価格が下がってきたからといって、安価なノーブランド品などに手を出すのはお勧めできません。特に、バルブ内のLEDチップ(四角い黄色のチップ)の配置などによっては照射角度や範囲が純正バルブと大きくずれる、カットラインが出ないなどの理由により車検に通らなくなる可能性もあります。

配置されたLEDチップは大丈夫でも、放熱フィンや本体そのものが壊れるという事例も報告されていますので、筆者としては国内メーカーのものをお勧めします。

さらに、ヘッドライトのほかウインカーやテールランプなどバルブ類を全てLED化するユーザーもいますが、車種によっては消費電力が大幅に低くなることにより余剰電力がレギュレーターなどに悪さをする場合があることも報告されています。こうした点に注意し、専門家や販売店の方に相談してから交換していくのが良いでしょう。

2.「LED RIBBON 」REVOシリーズの H4 LEDバルブを装着!


それでは、実際にヤマハ「セロー250(2015年式)」に、国内二輪用品メーカー大手であるサインハウスの「LED RIBBON」REVOシリーズのH4 LEDバルブを装着してみます。

「LED RIBBON」REVOシリーズは、ハロゲンバルブ比3倍の最大3,000lmの明るさで消費電力は29W(純正ハロゲンH4バルブの約半分)、保安基準にも対応する高耐久でファンレス構造が魅力のコンパクトLEDバルブです。1年保証もついているので安心です。

LEDバルブは発熱が続くと性能低下につながることがあるため、放熱用のファンが装着されているものが多いですが、「LED RIBBON」では、ヒートパイプの構造が発熱による伝熱ロスを最小限に抑え、LED素子の発光で生じた熱を素早く「ヒートリボン」に伝える仕組みです。また、ヒートパイプ上では発熱を抑制する高性能ヒートセンサーが温度管理を行い、LEDの寿命低下を防ぎます。

ヒートリボンは銅線を編み込んだニットのようなもので、形が自由に変えられるので、狭いライトケースにも収まります。熱伝導に優れたヒートパイプと、受け取った熱を高効率で放熱するフレキシブルヒートシンク(リボン)の形状で、特許を取得しています。ヒートリボンの構造が独特なので、ライトケースの小さなオフロードバイクや小排気量バイクには大きな利点となります。

■DATA:
品名:サインハウス「LED RIBBON」REVO H4タイプ
価格:15,800円(税別)
互換バルブ:H4タイプ 12V 60/55W、HS1タイプ12V35/35W
バルブサイズ:全長77mm
コントローラーサイズ:57×38×14.5mm
対応車種:H4バルブ車汎用(プラスコモン・交流点灯車は不可)
問合せ先:株式会社サインハウス
URL:https://sygnhouse.jp/products/led-ribbon/led-ribbon-revo/

LEDバルブへの交換事例 (手順)

セロー250の純正ハロゲンバルブ(H4タイプ)を「LED RIBBON」REVOシリーズのH4タイプバルブに交換します。作業難易度としては簡単なものです。特殊な工具も必要としませんし、必要な伝熱グリスや小さな六角レンチ、両面テープ、配線固定用のタイラップもキットに付いてくるので安心です。

1. フェンダー類を外しライトケースにアクセスできるようにする

2.  ランプコネクタ、防水ブーツ、固定スプリングを外し、ハロゲンH4バルブを取り外す

3. LEDバルブ本体のH4フランジを取り外しライトケースに装着し防水ブーツを戻す

4. 付属の伝熱グリスを塗布しヒートリボンをLEDバルブ本体に組み付ける
(白色の伝熱グリスは付属する)

5. あらかじめヒートリボンを広げておく

6. ライトケースにLEDバルブを装着し、ヒートリボンをケースやカウルの形状に合わせて整える

7. LEDコントローラーの設置位置を決める
 (今回は車載工具入れ内にあるメインフレーム下部に固定)

8. LEDコントローラーとLEDバルブ、LEDコントローラーとランプコネクタをそれぞれ接続

9. 点灯テストをし、問題なければコントローラーを固定

10. フェンダー類を戻して作業終了
11. 必要ならば光軸調整をする

3.純正ハロゲンバルブと比べると「明るい!広い!」


最後に、純正ハロゲンH4バルブと「LED RIBBON」REVO H4 LEDバルブとの比較写真を掲載します。まず、「LED RIBBON」REVO H4 LEDバルブは、光のカットラインが純正ハロゲンと似ており、これなら車検のあるバイクでも安心です。

また、LOW/Hiビームのどちらでも、「LED RIBBON」REVO H4 LEDバルブの方が近くから遠くまでを光がつながるように照らしています。また、横にも光が広く延びているので、走行中の視野が全体的に捉えられるようになりました。

実際、試乗中に遭遇したネコの飛び出しに対して、飛び出す前に気づく、反応することができました。これも左右をムラなく明るく照らしてくれたおかげです。ハロゲンバルブの時はネコが飛び出した後、光のスポットにネコが見えてからブレーキをかけていた感覚でしたが、LEDではもっと早く対応できました。

こういう点でも、安全運転に効果があると実感します。

さらに、Hiビーム時はハロゲンでは到底照らすことのできない、はるか遠くの標識や標示、看板に光を当てることができます。夜間の高速道路や山道もこれで安心です。

いかがでしたでしょうか。ほぼポン付けで、これだけの効果が得られるのがヘッドライトのLED化です。安全運転のためにもお勧めしたいですね。

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■筆者プロフィール

田中淳磨
46歳・男性・北海道札幌市出身
二輪専門誌編集長、二輪大手販売店、官公庁系コンサルティング事務所等に勤務ののち二輪業界で活動するコンサルタント。二輪車の利用環境改善や市場創造、若年層向け施策が専門で寄稿誌も多数。