水平線どぉ~ん!房総一の名物ロード
地球の丸さを実感。潮風と共に走ろう

外房黒潮ライン。
その名が示すように、房総半島の太平洋側をほぼ南北に縦断する、潮風感全開のツーリングロードだ。

紺碧の太平洋と、地球の丸さを実感できる水平線を遠望しつつ走るこの道は、関東随一の絶景ロードと呼んでも過言ではない。
総延長は実に132㎞!その半分以上が太平洋に沿った海岸ルート。
展望も流れも良い為か、多くの旅ライダーが訪れる人気ロードでもある。

ルートのハイライトは、やはり太平洋の展望が望めるポイント。
広大な水平線を眺めつつ走れる為、気軽に潮風を感じたい時は大変お勧めだろう。

季節や時間によって多彩に変化する太平洋。
その表情の多さに感激すること必至なのだ。

とは言え、房総半島南北の大動脈の為、交通量は非常に多く、バスや大型トラックも頻繁に行き来する主要ルートでもある。
しかし、全線にわたり高規格に舗装されており、道幅も広い。
鴨川市や勝浦市といった大き目の都市部で多少渋滞はあるものの、全般的には快走ロードと呼んで良いだろう。

と、ここまではステレオタイプな外房黒潮ラインの総評。
実はこの道、とんでもなく深淵な歴史を感じられるスポット…しかも絶景スポットが潜んでいるのである。

勝浦市の西部、現在は廃墟となり時代の波に沈んだテーマパーク“行川アイランド”の裏側がその舞台。
この地域の現道はバイパス化されており、高速道路的な様相で走る快走区間だ。

しかし、小湊地区より迂回する旧道区間は、何と明治時代に開削されたという大変古い路盤なのだ。
道路規格は馬車。まだ、車やバイクが無かった時代の規格なのである。

もちろん舗装工事も含め、現在に至るまでに複数回の改良整備がなされており、明治時代の道のままではない。
しかし、道路線形は概ね明治期のルートそのものだ。

完全1.5車線の酷道区間。
今だからこそ“酷道”などと言う文言もあるが、近隣集落との連絡を船に頼っていた当時は、この道でさえ地域の物流常識を大幅に変えた高速道路的なルートだったのだ。

現在は交通量も皆無で国道の面影はどこにもない。
しかも路外一歩外は断崖絶壁の海。外房黒潮ラインで最も海に近い、断崖上の絶景ロードだ。

完璧に穴場だが、まさにこの旧道区間こそ房総黒潮ラインの真骨頂!
“裏外房黒潮ライン”とも呼べそうだが、れっきとした旧国道。
展望も素晴らしく潮風と水平線を心行くまで堪能する事ができるだろう。

そして…さらに衝撃の光景がその先に。
崩落防止のコンクリート処理をそのまま行った為、明治期の路盤が当時のまま残っている場所もあるのである。
現在、車両での侵入は不可能ながら、その様相はまさに道の化石。
究極の廃道とも言える光景はファン垂涎の秘景だろう。

もはや、関東ライダーでは大定番のルートながら、その裏にはまだまだ知られざる景色が隠されている。
君だけの海景色を探しに、今一度房総旅に出かけてみよう!

旧国道128号沿いにある秘密の絶景スポットがこの釣師海岸だ。
旧線形路ながら完全舗装2車線の為、アクセスも容易。観光客皆無で自分だけの時間をゆっくり楽しめるぞ。

明治期に開削されて以来、大変重要なルートとなった国道128号線。
当時は高速道路にも匹敵する画期的なルートだったのだ。
断崖上からは、絶景ロードの名に相応しい展望が望める。

これぞ激レア風景。人呼んで“道の化石”。
この路盤は国道128号の前身となった明治期の馬車道跡だ。
“おせんころがし”と呼ばれる悲劇の古伝承も残る大変険しい場所だったのだ。

波静かな漁村風景と透明度の高い湾の情景が大変美しい守屋海岸。
海水浴では比較的定番ながら、オフシーズンだからこそ楽しめる絶景ポイント。
白砂の海岸散歩がお勧めだ。

守屋海岸沿いの海岸路もふらりと走るにはちょうど良い爽快ロード。
まるで海に向かって飛び出すかのような情景ながら、知名度皆無の穴場!
短いながら感動的な情景が楽しめる。

まさに外房黒潮ライン沿いの穴場的食堂だ。
鉄道ファンには垂涎のアイテムがずらり!

なんと、0系新幹線グリーン車座席があり実際に座る事も可能。
たこ焼きをはじめ各種料理のレベルも高いぞ!

写真:北斗星
千葉県鴨川市天津3326 TEL:04-7094-5774
11:00~

筆者プロフィール

神田 英俊

内外出版社発行、隔月刊ツーリング雑誌“MOTOツーリング”誌のコンセプター兼編集長。“旅人による旅人の為の雑誌”を基本コンセプトに、全国のDEEPな旅ネタを更に深く掘り下げて取材・掲載している。個人的なバイク趣向はオフロード。季節を問わず、主にキャンプを基軸とした旅が中心。冬季北海道ツーリングの常連でもある。バイクと共に温泉もこよなく愛しており、温泉ソムリエの資格を持つ秘湯巡礼ライダーでもある。