これぞKing of 絶景。南国直線リゾート
日本離れした海の色を存分に楽しもう!

角島大橋は、下関市の日本海側に位置する橋梁だ。全長は1780m、国定公園にも指定されている海士ヶ瀬戸の沖合約1.5kmにある角島と本土を繋いでいる。
沖縄本島にある古宇利島大橋が完成するまでは、無料で渡れる離島架橋として日本最長を誇っていたのだ。

以前は、地元周辺の知る人ぞ知る隠れた絶景スポットだったが、SNSやブログ等の普及に伴い知名度は爆発的に拡散。
ランキングでは常に上位を保っておりCMシーン等の常連スポットでもある。

近年の絶景道ブームの火付け役とも言える定番ポイントの一つだ。
現在は、大型観光バスやマイカーの観光客も多く訪れ、半ば観光地化した場所でもある。
しかし、そこまでの人気を誇るには、やはり大きな理由があるのだ。

その秘密は海の色。
透き通ったアクアグリーンの海は、中国地方の海とは思えない南国感を放っている。

写真家が撮影にした“奇跡の一枚”のシーンではなく、訪れた者の殆どがその美しさを体験できる本物の美しさがある。
しかも驚く事に、晴天時のみならず場合によっては曇天時も美しいグリーンの海を観賞できる。

元々この海域は日本海の暖流と響灘の寒流海流が出会う場所。
海底地形が複雑な上、潮流の大変早い場所難所として恐れられていた海域だった。

大潮の際には、周辺海面との落差が実に1mを超す激流が生まれる程。
水が淀む事無く常に新鮮でかつ、周辺に流入する河川も無い事から国内屈指の透明度を誇っているのだ。

とにかくそんな説明はさておき、実際に走ってみるとその爽快感は抜群!
緩やかにアップダウンする橋上からは、角島とアクアグリーンの水平線が目の前いっぱいに広がる。
海面より約18mと、決して膨大な高さの橋ではないにも関わらず、海面スレスレを飛んでいるかの様な飛翔感すら感じられる道なのだ。

また、コーナー線形やダイナミックな高低差に起因しない絶景の為、どんな車種でも同じ爽快感を味わえる事も人気の一つかもしれない。
大型車から250ccクラスに乗り換えると、今まで走っていた爽快路がストレスに感じる事もあるだろう。

このポイントはそんな心配は皆無。
自転車からトレーラーまであらゆる車両が同じ感動を味わえる絶景道なのである。

また、絶景道はハイライトである角島大橋を過ぎても終わらない。
角島周囲を巡る道も鄙びた漁村風景が続く情緒抜群の雰囲気。

その上、心を洗われるような海の色は相変わらず変わらない。
橋で気軽に渡れるにもかかわらず、離島旅感がケタ違いの島なのだ。

多くの観光客は角島灯台へ行き引き返すのだが、島内には戦跡遺構や隠れた絶景ポイントも多く点在する。
また、地元民が愛用する市場で鮮魚を購入するのもお勧め。
宝石のような海で獲れた魚。美味くない訳がないのだ。

狭いながら楽しみが凝縮した角島地域。
しかし、ある少々不思議な現象が発生している。

中高速コーナーの連続するスカイラン等では、テンションの高まりからどうしてもアクセルを開けてしまいがち。
しかし、角島大橋では何故かアクセルが緩んでしまう。

実際、橋梁上を走る車両の殆どが、迷惑にならないギリギリ程度の低速走行なのだ。
つまり、少しでも長くこの景色を見たいという意識の為か自然と安全運転?になっているのだ。

しかし、むしろ脇見運転という意味ではあまりにも危険を誘発しがちな道とも言えるかもしれない。
皆様はくれぐれも注意して走行して頂きたい。

南国感抜群の透き通った海の色は感激必至!
晴天時がベストながら、曇天時でも明るめならばこの色が堪能できるぞ。

写真を撮りたいならばお勧めは午前中早いうちに。
午後は逆光になる為、写真映えし難くなる。

絶景道は角島大橋だけでは終わらない。
島内海沿いでは至る所で素晴らしい色の海が堪能できる。
観光客もここまではやってこない為、自分だけのプライベート絶景を探してみよう。

漁船が入港すると鄙びた漁港周辺の市場の活気は一気に上がる。
周辺海域で揚がる極上の地魚を大変安く購入可能。
ぜひクーラーボックス持参で訪れたい。

角島灯台公園周辺は観光客も少なく、海岸風景と潮風を心いっぱい堪能できる。
せっかく訪れるなら、角島大橋だけでなく角島島内探索も十分に堪能しておきたい。

明治時代建造の角島灯台は何と総御影石造り。
しかも、国内に2基しかない無塗装の灯台の一つなのだ。

歴史的文化財的価値が高いとされるAランクに指定された保存灯台で“日本の灯台50選”にも選定されている。
ぜひ見学しておこう。

~角島灯台~
山口県下関市豊北町角島2343-2
TEL:0837-86-0108
■SPEC■
初点灯:明治9年 塔高:29.62 m 光達距離:約34km

島内には海鮮処が点在しているが、中でもお勧めは特牛イカ。
剣先イカの地元ブランドである“特牛イカ”は甘みが強く、もっちりした食感にヤミツキ必至。
丼いっぱいに載せて頂いておこう。

~夢岬~
山口県下関市豊北町角島3042
TEL:083-786-1008
11:00~16:00(ネタが終了次第閉店) 火曜休

筆者プロフィール

神田 英俊

内外出版社発行、隔月刊ツーリング雑誌“MOTOツーリング”誌のコンセプター兼編集長。“旅人による旅人の為の雑誌”を基本コンセプトに、全国のDEEPな旅ネタを更に深く掘り下げて取材・掲載している。個人的なバイク趣向はオフロード。季節を問わず、主にキャンプを基軸とした旅が中心。冬季北海道ツーリングの常連でもある。バイクと共に温泉もこよなく愛しており、温泉ソムリエの資格を持つ秘湯巡礼ライダーでもある。