空気の澄んだ冬は、映える夕陽堪能には最適の時期。
しかし、グングン下がる日暮れ時以降の気温はバイクにとって苦行の時間だ。

春~初夏なら日暮れ~夜間の寒さも和らぎ、夕景探訪もし易いシーズン。
ツーリングの帰りにふと立ち寄ったり、週末にふらりと出かけるのもOKだ。

今回はそんな気軽に探訪できる関東の夕陽をセレクト。
概ね首都圏から1~2時間程度の距離ながら、充実感と感動度の高いスポットだ。

沈みつつある太陽が彩る夕焼けとその反射が魅せる幻想的な光景を存分に楽しむには、やはり水面のあるシーンが最も映える。

そのため、海や湖近辺のスポットが多くなりがちだが、穴場でもアクセスの容易な場所が多く、初心者ライダーでも気軽に楽しめるのも特徴だ。

注意すべきは日中時に素晴らしい展望を望むスポットだからと言って夕陽も素晴らしいとは限らないという事。
展望が開ける方角によっては、黄昏時にただの影と闇しか望めない場合もある。
逆に、西方向…季節によって若干の差異はあるが、西武方向に大きく開けた地形エリアであれば、水面の無い場所でも意外な絶景夕陽が望める場合もある。

しかし、やはり、間違いないのは海。
外房や三浦半島、西伊豆といったエリアでは海岸線全域にて絶景夕陽を望める場合が多い。

夕陽とバイクは日帰りのぶらりツーリングでも抜群の旅情を感じるほど相性抜群!寒さと暑さが入れ替わるこの時期は絶好のバイクシーズンだ。
キミだけの夕陽スポットを探しに夕焼け探訪へ行ってみよう。

霞ヶ浦のダイヤモンド富士


茨城県霞ヶ浦市 五町田の波止場

ダイヤモンド富士とは富士山頂と太陽が重なり、ダイヤのように輝く現象の事。
霞ヶ浦より富士山までは約170km離れているが、夕陽と共にダイヤモンド富士を望む事ができる。

とは言え、地平線の向こうにわずかに見える程度のため双眼鏡があった方が見やすいが、晴天時の夕暮れ時は霞ヶ浦東岸のほぼ全域で見る事が期待できるぞ。

鹿島神宮 西の一の鳥居


茨城県鹿嶋市大船津2251

鹿島神宮の本殿より約2km西側の北浦東岸に建つ、全高18.5mの水上鳥居としては日本最大級の大きさを誇る朱色の鳥居だ。
鳥居を潜るように沈む夕陽が大変見事で、北浦の水面に映る夕陽と夕焼け、シルエットとして浮かびあがる鳥居の情景は穴場的絶景だ。
日中はそこまで映える訳ではないが、黄昏時の一瞬はまさに神がかった風景となるぞ。

立石公園 秋谷の立石


神奈川県横須賀市秋谷3丁目5 

江戸時代の風景絵師・安藤広重の絵画でも有名な立石海岸は、首都圏近郊の古来からの絶景を望める稀有なスポット。
富士山を背にするこの奇岩“立石”はその象徴的な存在だ。
日中も存分にその風景を楽しめるが、夕暮れ時は海面に映る夕陽・夕焼けと立石のコントラストが大変見事。
駐車場も完備されており、気軽に立ち寄れるのも嬉しい。

湘南辻堂海岸


神奈川県藤沢市辻堂西海岸3丁目 

湘南海岸は関東屈指の夕陽スポット。
中でも辻堂海岸の風景は、マジックアワーの空が織りなす美しい情景に浮かび上がる富士山の情景が見事な事で有名。
広々とした砂浜とマジックアワーの空が織りなす風景は、夕暮れツーリングには最高のスポットだろう。
まさにこれぞ湘南海岸!サーファー達の集う情景も良いが、黄昏時の湘南も素晴らしいのだ。

稲毛海浜公園 いなげの浜


千葉県千葉市美浜区高浜7丁目2 

稲毛海浜公園は、グランピング・バーベキュー施設・カフェ等の施設が並ぶ都市型リゾートパークとして有名なスポットだ。
しかし、晴天時の夕暮れは東京湾越しに夕焼けの空に浮かび上がる富士山を楽しめるスポットでもある。
自然感のある穴場とは言い難いが、全長約90mの桟橋から望む夕景はふらりと訪れるスポットとしては絶品の場所だ。

富津岬 明治百年記念展望塔


千葉県富津市富津2280 

富津岬の最先端にそびえる象徴的なランドマークである展望塔は、東京湾を一望する定番の絶景スポットだ。
富士山はもちろん、対岸の川崎市や房総丘陵をも一望!
目前には、明治から大正まで首都防衛のために造られた要塞、第一海堡・第二海堡も鎮座し中々ダイナミックな絶景を楽しめる。
夕暮れ時の光景も抜群で関東屈指の夕焼けスポットだ。

大田子海岸のゴジラ岩


静岡県賀茂郡西伊豆町田子2649-2 

夕陽のメッカである西伊豆屈指の夕景探訪スポットで日本の夕陽百選にも選定されているポイントだ。
通称“ゴジラ岩”と呼ばれる沖合の岩礁と夕陽のコラボが非常に絶妙。
夕陽とゴジラの“口”が重なり、まるで炎を吹いているかのように見える光景は一見の価値アリ。
春分・秋分の日前後が最も美しく見える時期。駐車場や展望デッキも整備されているぞ。

伊豆スカイライン 滝知山パラグライダー離陸場


静岡県田方郡函南町

伊豆スカイライン沿線の夕陽堪能スポット。
滝知山展望台駐車場より徒歩数分で沼津アルプスと駿河湾を一望する大パノラマが楽しめる。
日中は大展望、黄昏時は赤く染まる幻想的な風景、日没後は夜景と時間帯により様々な顔を見せる屈指の絶景スポットながら観光客皆無の穴場スポットだ。
伊豆ツーリングのシメに相応しい風景を楽しもう。

中田島砂丘


静岡県浜松市中央区中田島町1313 

遠州エリア屈指の定番絶景スポットだが、砂丘が織りなす独自の風景は感激度抜群。
強風後は海風による風紋が連なり幻想的光景が楽しめる。

特に夕暮れ時は風紋と夕陽の影がくっきり浮かび上がり、絵画のような情景。
夕陽を背景に広がる広大な砂丘のシルエットが刻々と色を変える空と重なる様は感動的だ。
足跡が付きにくい早朝の朝焼けもお勧め。

浜岡砂丘


静岡県御前崎市池新田9124

広大な太平洋に沈む夕陽が美しいスポットとして有名。
砂丘としてはアップダウンが少なく、広大な砂浜といった様相ながら巨大な風力タービンが林立する様は、中々迫力感のある光景だ。
御前崎灯台付近の観光エリアから若干離れており観光客が少ない事も特徴。
遥かなる水平線と共に地球の丸さを実感できる大スケールの夕陽を楽しもう。

筆者プロフィール

神田 英俊

内外出版社発行、隔月刊ツーリング雑誌“MOTOツーリング”誌のコンセプター兼編集長。“旅人による旅人の為の雑誌”を基本コンセプトに、全国のDEEPな旅ネタを更に深く掘り下げて取材・掲載している。個人的なバイク趣向はオフロード。季節を問わず、主にキャンプを基軸とした旅が中心。冬季北海道ツーリングの常連でもある。バイクと共に温泉もこよなく愛しており、温泉ソムリエの資格を持つ秘湯巡礼ライダーでもある。