スマートでかわいかった旧レブル、その名を引き継いだ現代の名車・新レブル【どっちが良いのよ!? 新旧バイク!!】
公開日:2026.10.28 / 最終更新日:2026.10.28
「レブル」という名前、今の新型水冷シングルレブルが復活するまで、世の中は忘れていたのではないか?
旧レブルの最終モデルは1994年、新レブル登場は2017年。
え? レブルが復活するの? と、その時の反応は、実は微妙だったのだ。
そんなレブルブランドを振り返る。
※本記事に掲載されている車種画像はメーカーオリジナルの状態と異なる場合があります。

今、レブルを語るか
旧レブルまさか旧レブルを語る世の中が来るとは…バイクの歴史的にも、絶版車愛好という観点からも、感慨深いものがある。
しかも新型と同時に、ということならばまず名機である空冷パラツインエンジンにフォーカスするべきだろう。
旧型のレブルは1985年に初めて登場したのだから立派な旧車である。
エンジンは空冷の2バルブパラツインで、排気量は250ccに届かない233cc。
2バルブのSOHCでコンパクトなユニットだった。
あまり語られないが、クランクはホークシリーズがそうであったように360°であり、ゆえにとてもスムーズで音もまろやかだった。
旧レブルはこのエンジンありきの魅力だったと思う。
後に登場する、いわゆる「アメリカン」で個性強めのエンジン(主にVツイン系)に対し、このパラツインは実用車的で「味わい」よりも「扱いやすさ」に主眼が置かれていたと感じる。
このエンジンを小柄な車体と組み合わせ、無理のないポジションと、モデル初期は豪華なグラフィックもあったことで、後のアメリカンブームとは違った独自の魅力があった。
オジサン御用達?
旧レブルは、申し訳ないがあまり「イケ」てるモデルという認識はないだろう。
なんといっても車体がとても小さく、いわゆる「ドヤ」感は薄い。
豪華なルックスではあったものの、レブルに乗るのは小粋でかつ小柄なおじさんという印象も強い。
バイクがライフスタイルの中心にあるわけではなく、ちょっとしたオモチャ感覚とでも言おうか…。
ただ85年と言えば筆者はまだ免許も持っていないため、この印象は90年代のレブルに対してかもしれない。
レブルも後期型になると煌びやかなグラフィックやメッキパーツなどが少なくなってしまい、ますます「オジサンバイク」になってしまったように思う。
モデル末期はおじさんの「アガリバイク」的なポジションも担っていただろう。
速いバイクも昔は乗りました、でももう、今はこの小さなレブルでトコトコ走るので十分です。…という、そんなポジションだ。
ただそんな使い方にピッタリ合っていたともいえる。
シート高はわずか660mm、車両重量は154kgだが徹底した低重心で非常に軽く感じられた。
排気音は静かでルックスも落ち着いていて、ストリートでもツーリング先でも自然に溶け込める。
おじさんだけでなく、わき役に徹してくれる、自己主張の強すぎない乗り物としてファンも多かっただろう。
ほぼモデルチェンジせず
旧レブル最終型最初から最後まで、レブルはその姿を大きく変えることはなかった。
ただ細かな変更はあり、例えば初期型はツインにもかかわらずシングルキャブだったのに対して、86年以降はツインキャブに改められてパワーと燃費を微増。
また88年には現在のレブルにも通じるフラットハンドル仕様が追加されたりした。
90年代に入ると凝ったグラフィックや繊細なゴールドのラインといった意匠がなくなりシンプルなカラーリングとなった代わりに、シリンダーヘッドのカバーが大きくなりアメリカンブームに火が付く前兆がみられる。
実質最終モデルとなる94年モデルではこれまで左右2本出しだったサイレンサーが右側にまとめられた。
ここで旧レブルは途絶えてしまうのだが、この名作エンジンは生きながらえる。
レブルの他に、同じようなコンセプトのバイクだが煌びやかさは廃したナイトホーク250にも搭載されたのだ。
こちらもまたレブルと同様に万能で付き合いやすい名車なのだが、やはりレブル末期同様でいくらかシブかったかもしれない。
実用的なユースやアガリバイクとしての需要が多かったように思う。
さらに同系列エンジンではCD250Uというビジネスバイクも存在した。
こちらはタンデム仕様の他に後ろが荷台となっているモデルもあり、まさに実用車だったが、一方であえてそれを選んでカスタムする向きもあった。
このエンジンが名機だと証明するように、現在はアジア圏でホンダではないメーカーがそっくりのエンジンを作っている。
ノックダウンなのかコピーなのか、様々な背景はあるだろうが、乗ってみるとまさにあの360°パラツインレブルであり名機の復活に嬉しくなったりもするのだった。
新レブル登場
新レブル名機だったレブルだが、もう一つ目立ってはいなかったのも事実。
だからこそ2017年に新型が出たときに「レブル」の名前が復活したことには驚いた。
確かに、シートが低いゆえにハードルも低く、扱いやすいエンジンが載っていて、買いやすく維持しやすい軽二輪、という大枠ではレブルとコンセプトに共通性はあるが、「今、またレブルできたか」と思ったものだ。
新レブルは当初ライバル不在(今もほぼいないが)で、なかなか独特なスタイリングだったこともあって、これは売れるか?と心配もしたが、そんな心配を大きく覆しヒットモデルとなり、500、1100とシリーズ展開もされ今となってはホンダの大切なブランドである。
新レブルは旧レブルに比べると太いタイヤから受けるイメージ通り、乗り味もズングリしたような印象がある。
旧レブルのような華奢な感覚はなく、手ごたえや安心感があって今のバイク、という感じだ。
見た目も果たしてクルーザーというカテゴリーに当てはめていいのかどうかわからないが、乗り味もクルーザーというよりはスポーツバイクのエッセンスが加わったイメージ。
事実、ワインディングはそれなりのペースが楽しめるし、路面が悪い、あるいは雨天時などでも怖がることなく接することができるなど懐も深い。
カテゴライズできないようなその万能性こそが「REBEL(反逆者)」なのかもしれないが、なんとも頼もしい反逆者である。
エンジンはあの名機パラツインからシングルになってしまったことに当初残念な気持ちもあったが、CBR250Rから流用されたこのエンジンがクルーザーテイストに大きく味変されていることにも感心した。
DOHCのスポーツエンジンのはずなのに、低回転域から頼もしいトルクが発せられ、排気音もなかなかテイスティとなっていたのだ。
新レブルは少しずつモデルチェンジもしてきたが、旧レブル同様そのスタイリングは初期型から変えられていない。
また最近の話題はEクラッチ仕様の追加だ。
シフトペダルの操作はライダーがしなければいけないが、クラッチ操作の必要がないEクラッチは、スーパーカブのような気楽な操作が特徴。
渋滞路走行の多い人やクラッチ操作に自信のないビギナーには朗報だ。
まるで違うベクトルで
新レブル ディアブロカスタムレブルというネーミングは同じで、またコンセプト的にも重複している部分はある新旧レブル。
ただ、いざ購入するとなるとまるでベクトルは違うだろう。
旧レブルはもはや旧車/絶版車として愛でるべき名車だ。
特に80年代のレブルはスタイリング、カラーリング共に非常に凝っていて、バブル経済の名残も感じさせてくれるし、そして年式を問わずあの360°クランクパラツインエンジンの極スムーズなフィーリングは代えがたい。
趣味のバイクとして旧レブルを綺麗に乗っていればそれはそれはカッコいいし、エンスージアストとして一目置かれることだろう。
対して新レブルは、安心の現行車として新車で買えるというモデルであると同時に、発売されて時間がたった今、中古車もタマ数豊富というのもまた魅力。
初期型の新レブルであればこなれてきていることもあって、例えばヘビーカスタムのベース車として楽しむというのも良いだろう。
名前こそ同じだが、その時代背景も、現在の立ち位置も違う2台のレブル。
名前が紡ぐ物語が面白い。
旧レブル

基本はプルバックスタイルでラクチンポジションだったレブルだが、1988年にはスペシャル仕様としてフラットバーも追加された。
初期型のメーターはスーパーカブのように各ギアでどこまで速度が出せるかの目安がスピードメーターに記されていた。
極スムーズなエンジンをどこまで回していいのかのガイドラインだったのだろう。

ティアドロップタンクにゴールドの模様が入り、特に初期型のホワイト(というかクリーム色)タンクにはゴールドの中に貝殻の内側のような七色に輝く塗装まで施されるという凝りようだった。
他にもネオンサインのようなカラーリングなど、なかなかチャレンジングだったのだ。

文中でも褒めちぎっているが、ボア×ストロークがスクエアの360°クランクパラツインエンジンは非常にスムーズでとても気持ちがいい。
振動が少なくストレスなくフケ上がるさまはクルーザーらしい個性という意味では薄味だったかもしれないが、後に実用車に転用されることでもわかるように、その個性の薄さこそが優秀さだったのだ。

ソファーのように鋲が打ってあるシートもフカフカで、タンデムシートもたっぷりのクッションがあった。
シート高は660mm。
とにかく足がベタベタにつくというのは新旧レブルに共通する大きな魅力だ。

フロントは18、リアには15インチのホイールを採用。
当初はサスペンションのスプリングまでゴールドとしていた。
マフラーは左右二本出しから、最終型では右側に2本まとめられるスタイルとなった。
新レブル

新レブルにプルバック仕様はなく、ハンドルは低めの設定。
ステップは投げ出し系ではないものの、それでもクルーザーとして若干上半身が前傾していて、当初はステップ位置との関係に違和感を覚えることもあった。
そんな声があったのか、後のモデルチェンジでハンドルが少しアップ&バックに改められた。

ステム位置は高さがあるが、シートは極力低くしたい。
そのためタンクは旧型のようなティアドロップではなく、斜めに細長いような独特な形状となった。
初期型は蛍光イエローカラーもあり、新しいモデルのデビューをアピールした。

CBR250RやCRF250Lと同系列のエンジンは、当初スポーツモデル用に作られたDOHCユニット。
それをトルクフルに仕立て上げてクルーザーテイストのレブルにフィットさせたのには感心させられた。
アクセル低開度域や、ストリートなど低速域では特に頼もしいエンジンに仕上がっている。

前後にファットな16インチを採用したのも新レブルの特徴。
ステムの角度とフォークの角度が違うという特殊なステアリングをしているのだが、これが絶妙であらゆるシチュエーションで安心のハンドリングを提供する。







