万が一の事故の際、致命傷となることが多い鎖骨や肋骨の骨折を防ぐために胸部プロテクターを装着しましょう。今回は、ラインナップが充実してきた胸部プロテクターの中から特筆すべき性能を持つ2点をご紹介します。

1.欧州のCE規格と国内のJMCA規格について知ろう

まず、今回の製品紹介記事をお読みいただく前に、胸部プロテクターの重要性や欧州のCE規格、国内のJMCA(一般社団法人全国二輪車用品連合会)規格についてなど、基本的なことについて下記ページでご覧いただくと、今回の記事がより理解しやすくなるのでオススメです。
https://www.8190.jp/bikelifelab/news/riders-blog/2016/160914/

今回ご紹介する2点はいずれも欧州CE規格「prEN1621-3 level2」、国内JMCA規格「レベル2(★が2つ)」を満たすものです。世界的に見ても最高峰の衝撃吸収性能ということになるので安心です。

2.胸部プロテクターの最先端をゆく「TECCELL(テクセル)」

アールエスタイチが開発したハニカムコア材「TECCELL(テクセル)」を採用した胸部プロテクターはバリエーションを増やしています。水よりも比重の軽いポリプロピレン樹脂を特殊成形技術によって成型したテクセルはセパレート化することが難しいと言われていましたが、見事にクリアし、セパレートタイプとしては世界最高の剛性を実現しています。

これにより、フィッティングベルト使用時も、ジャケットに直接装着した時も、着脱がとてもスムーズになりました。なお、ボタンによるジャケットへの装着は、同社のCPSシステム対応ジャケットと組み合わせます。胸部プロテクターの欠点のひとつは「装着が面倒でおっくう」というものですがこのセパレートタイプの登場により装着率の向上が期待できます。

着用感は、セパレートながら左右のガタつきも感じさせず、スタンダード同様に、薄くて軽い板が胸元にあるという感じです。この「胸元に軽いプラスチックの板がある」感覚にはすぐに慣れてしまいますので、ご安心ください。また、フィッティングベルトは幅が広く強靭な印象を受けますが、装着時に不快感はありません。むしろ耐久力が強そうで、長く使え、ラフに扱っても問題なさそうで安心です。肩と胴回りのベルトは体格に合わせて調整できます。目安として胸囲79~113cmとなっています。

■DATA:
品 名: アールエスタイチ「TRV068 テクセル セパレートチェストプロテクター(ベルトタイプ)」
価 格: 15,300円(税別)
サイズ: メンズのワンサイズ(胸囲79~113cm)、縦200×幅270×厚さ17mm
※上記はプロテクター本体の単体サイズ
重 量: 本体/250g ※ベルトを除く
素 材: 本体/ポリプロピレン、ベルト/ポリエチレン
カラー: ブラックのみ
URL: http://pro.rs-taichi.com/product/TRV068.html
問合せ先: 株式会社アールエスタイチ
電話: 072-874-3268

3.着心地抜群!やわらかくて軽い「SAS-TEC(サステック)」

指で押すとじんわりへこむほどの柔らかさを持ちながら、パンチしてみると全くへこまない不思議な素材が「SAS-TEC」です。ドイツのプロテクターメーカー「SAS-TEC」社が開発したもので、弱い衝撃はソフトに吸収し、強い衝撃を受けた時にはその硬度を変化させ硬く吸収する特性を持つ粘弾性ビスコエラスティックという素材を採用しています。物質的に硬化するのではなく、瞬間的にハードプロテクターのような硬い触感になるのです。

この素材は、プロテクターの欧州CE規格「EN1621」の基準を50%以上も上回る保護性能を発揮するほか、EPS素材やシリコン、ウレタンなどをはるかに上回る抗衝撃性能をも持っており、衝撃を受けることでの性能劣化がありません。高い保護性能はもちろんのこと、通常使用で10年といった長寿命も魅力のひとつです。

また、何より着用感が素晴らしいのが特徴です。「SAS-TEC」は硬質なプラスチックではないため手で曲げられるほど柔らかいのですが、この特性が着用時のフィット感を高めるとともに、着用時の不快感をやわらげてくれます。軽いうえにやわらかいというのは毎日使ううえで大きなメリットです。また、植物性ウレタンベースのためライダー自身の体はもとより、自然にも優しいプロテクターとなっています。また、耐熱温度が100℃と高いうえに水分吸収率が1%以下と低いため、手洗いも可能。いつも清潔に着用できるのも嬉しい点です。

以下は、SAS-TEC社の紹介ムービーです。

さて、今回紹介するデイトナの「SAS-TEC 胸部プロテクター CP-1 (一体型)」はSAS-TEC社の胸部プロテクター「CP-1」を採用し、単独で装着できるように、たすき掛けタイプとしたものです。ベルトは伸縮性のあるタイプなのでフィット感がとても高いのが特徴です。また、プロテクターを収めているカバーの体に接触する面にはナイロンメッシュが使われており、不快な胸元のムレを軽減してくれます。胴囲の目安は70~135cmとなっており、大柄な方でも安心です。

■DATA:
品 名: ヘンリービギンズ「SAS-TEC 胸部プロテクター CP-1 (一体型)」
価 格: 7,900円(税別)
サイズ: ワンサイズ(胴囲目安70~135cm)、縦約235×幅310×厚さ13mm
※上記はプロテクター本体の単体サイズ
重 量: 本体/265g
素 材: 本体/ポリプロピレン、ベルト/ポリエチレン
カラー: ブラックのみ
URL: http://pro.rs-taichi.com/product/TRV064.html
問合せ先: 株式会社デイトナ
電話: 0120-60-4955(月~金9~18時 ※指定休業日、祝祭日を除く)

いかがでしたか。国内JMCAの規格も浸透してきました。胸部プロテクターの進化はまだまだ続きそうです。まずは、お気に入りの一枚を選んで、日常的に装着することに慣れてください。安心感が違いますよ!

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筆者プロフィール

田中淳磨

二輪専門誌編集長、二輪大手販売店、官公庁系コンサルティング事務所等に勤務ののち二輪業界で活動するコンサルタント。二輪車の利用環境改善や市場創造、若年層向け施策が専門で寄稿誌も多数。