勝手に指標

  • 秘境感
    ★★★★☆
  • 天空感
    ★☆☆☆☆
  • 潮風感
    ★★★★★
  • 爽快感
    ★★★★☆
  • 根性感
    ★☆☆☆☆
  • 開放感
    ★★★☆☆

まさに火の国。この迫力は圧倒的!国内トップクラスの感激ロード

九州といえば“火山”をイメージする方も多いだろう。
まさに九州は全域が国内屈指の火山地帯。
中でも鹿児島県南部の桜島は、頻繁に噴火を繰り返す火山としてあまりにも有名だ。

全国放送のニュース映像でも、もはや常連となっていると言っても過言でない。
まさに豪快そのもの!昭和火口や南岳からは現在も煙が立ち上っており、時には轟音と共に巨大な噴煙が迫ってくる。

桜島は国内屈指の活火山。
しかし豪快さは凄いとしても、そんな地域をツーリング可能なのだろうか?

答えはYES。
降灰はあるものの、噴石や火砕流が襲ってくる訳ではない。
それどころか、集落はもちろん温泉施設やリゾートホテルといった観光施設も多く点在しており、豪快な風景と共に観光地としても存分に楽しめる地域なのである。

桜島は“島”とは呼べど、本土とは陸地でつながっておりバイクでも気軽に訪れる事が可能。
本来は島だったのだが、大正3年の大噴火により現在は大隅半島と陸続きとなったのだ。

対岸の鹿児島市からもフェリーにて気軽にアクセス可能なため、九州南部では屈指の人気を誇るツーリングスポットでもある。
中でも最もお勧めかつ人気のツーリングルートは桜島の外周を一周する海岸道路、通称“溶岩道路”と呼ばれるルートだ。

外周約35kmと距離的にも丁度良く、常に海と共に走る潮風感抜群の美しい風景が魅力的。
また、若干内陸を辿る区間やアップダウンも大きく、桜島の雄大な山体を望むスポットも多い。
単調と思われがちな島外周ルートながら、多彩な風景変化も楽しめるのだ。

同時にこのルートは、桜島噴火の足跡をつぶさに観察できる事も特徴の一つ。
特に近年で最も激しい噴火を起こした大正噴火と呼ばれる噴火の跡は、現在も桜島周遊道路の沿線随所で観察可能だ。
腹五社神社の埋没した鳥居や西郷岩等は、観光地としても有名ながら、海を埋め尽くし、大隅半島と繋がった大正噴火の凄まじさの鱗片を感じる事ができる。

また周遊道路を外れ、内陸部でも感動的な絶景を楽しむ事が可能。
湯之平展望所へ至るルートは、桜島の迫力ある山体を正面に見据えながら走れる超絶景ロードとしても人気の道。
他にも内陸部ルートでは、山体を見上げる雄大な風景があちこちで展望できるのだ。

まさにここは“火の国”。
ここでしか味わえない特徴的な絶景は、火山灰のリスクを考慮しても一度は走っておきたいスポットだと言えるに違いない。

しかし、この火山灰は重要な注意事項だ。
もちろん常時積もっている訳ではないが、降灰は全く珍しくない。

路面に火山灰が被っていると、非常に滑りやすいのだ。
路面全てがフラットダートになると思って頂いて構わない。

通常の舗装路のつもりで走行していると、思わぬ転倒事故を招くリスクが高く、十分に注意して頂きたい。
また、火山灰の成分はガラス質のため、硬度も高く降灰時の走行は車体に傷を付けるリスクもある。
立ち上る噴煙は大変豪快だが、降灰リスクを感じたら早急に退避する事もお勧めしたい。

とは言え、この風景は感動間違いなしの絶景。
バイクロード100選内でもトップクラスの絶景ロードとして全力でお勧めできる感激の絶景ロードである事を約束したい。



国道224号線はフェリーを介して鹿児島市を結ぶ主要街道。
交通量はあるものの、基本的には爽快なツーリングを楽しめる。


桜島西部中腹に位置する湯之平展望所へ至るルートは、北岳と鹿児島市を一望する絶景ロード。
海岸だけでなく内陸部ルートも絶景の宝庫だ。要チェック!


大正3年の大噴火による降灰で埋設した腹五社神社の鳥居。
笠木部分のみ地表に露出しており、当時の噴火災害の様子を現在も観察する事ができる。


桜島北西部には南国ムード抜群のアコウの木が群生している。
ここ、藤野のアコウ群では樹高約10mものアコウが、約200mにもわたりトンネル状に群生している。


北岳の4合目に位置する湯之平展望所は桜島展望では定番のスポット。
直接バイクで行けるため、アクセスも抜群。
観光地ではあるが、まずは訪れておきたい。


桜島グルメで外せないのが、フェリーで頂けるやぶ金のうどん・そばだ。
15分という短時間の船旅のため、注文して提供されるまで数秒という早業。
これは歴史的な名物。ぜひ頂いておこう。※かけうどん450円

ロードデータ

交通量

桜島周遊道路でも南部の国道224号線は比較的往来はあるが、基本的に交通量は少な目。北部・内陸部は2車線の快走区間が多く、ツーリングにはお勧めだ。

路面

全線完全舗装。整備状態も良好ながら、降灰後は非常に滑りやすく要注意。普段でも火山灰や砂が浮き気味なため、全てのコーナーを慎重にクリアする位で走行しよう。

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筆者プロフィール

神田 英俊

内外出版社発行、隔月刊ツーリング雑誌“MOTOツーリング”誌のコンセプター兼編集長。“旅人による旅人の為の雑誌”を基本コンセプトに、全国のDEEPな旅ネタを更に深く掘り下げて取材・掲載している。個人的なバイク趣向はオフロード。季節を問わず、主にキャンプを基軸とした旅が中心。冬季北海道ツーリングの常連でもある。バイクと共に温泉もこよなく愛しており、温泉ソムリエの資格を持つ秘湯巡礼ライダーでもある。