【岐阜県せせらぎ街道編】旅ライダーおすすめのツーリングロードと特選スポット10選
公開日:2025.08.05 / 最終更新日:2025.08.05
せせらぎ街道は岐阜県を代表する人気のツーリングロード。
高山市と郡上市を連絡しており、国道2路線と県道1路線が重複した総延約64kmのルートだ。
始点・終点の標高差は約700m。数値上では意外と標高差のある山岳路だが、高規格の幅広2車線に整備されておりタイトコーナーも皆無。
初心者ライダーでも気軽&爽快に走れる事が人気の秘密と言えるだろう。
風景変化も多彩で、田園の美しい里山区間、木立を抜ける林間路の2部構成。
吉田川・馬瀬川・川上川とルート全域において美しいせせらぎに沿っており、清涼感も抜群。錯覚ながら体感気温も涼しく感じる。
反面、山岳路ながら展望には恵まれず、清流と深緑を楽しむ道と言える。
故に、紅葉期には鮮やかに彩られた山景色が特に見事な路線だ。
このルートは郡上と高山を連絡する郡上・清見街道と呼ばれる古街道の一つ。
中世より往来のあった歴史街道だが、車道として整備されたのは昭和期の事。
当然、その時代は1~1.5車線の狭路で離合不能区間も多く、いわゆる“酷道”だったが徐々に改良され、昭和54年の坂本トンネル完成以降は利便性が飛躍的に向上。
観光ブームやリゾート開発にも後押しされ、郡上~高山間の基幹ルートとなっている。
しかし、ルート沿線には観光・休憩スポットが少なく、主要ポイントは2つの道の駅。
また、一般的な観光スポットも少な目で、多くの観光客は“通過”に特化したルートと言えるかもしれない。
しかし、その存在すら忘れられた旧道や秘密の渓谷といった秘景が点在するルートでもある。
特に美しいせせらぎの水面を楽しむなら旧道の方がお勧めだが、閉鎖された区間も多く要注意だ。
定番!お勧めツーリングロード
せせらぎ街道

前述のように中京圏ライダー定番のツーリングロード。主に林間区間が中心で展望はあまり望めないが交通量が少なく、爽快な走りが楽しめる。
また、道の駅パスカル清見は“バイクの聖地”としても有名。
現在は全線快走2車線路だが、一部にはかつての旧道が点在しており奥美濃路の厳しさが偲ばれる。
しかし、透き通った馬瀬川・吉田川の美しさは感激モノ。旧道にはキミだけの秘景がある。
裏せせらぎ街道(国道158号)

せせらぎ街道の北側を走る国道ルート。こちらも郡上市と高山市を連絡する主要ルートだが、距離的には若干遠回りとなる。
だが、風景変化はこちらの方が多彩で全体的に快走ルートで観光的見どころも多い。
白山信仰の歴史街道でもあり、郡上・白川街道として道路史も古い。満足度としてはこちらがお勧め。
そもそも、地理・歴史的にどちらも高山市へ連絡する主要ルート。表裏一体の道と言えるのだ。
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ツーリングスポット10選 ~せせらぎ街道編~
やなか水のこみち

岐阜県郡上市八幡町新町
東海北陸道、郡上八幡ICより1.7km/4分
街の随所で清流が見られる郡上八幡。その象徴的な通りだ。
湧き立ての湧水が流れる小径は清涼感と共に、この街の美しさを官能的に楽しめる。
市街地は古い町並みがあちこちに見られ、用水路には川魚が優美に泳ぐ。日本ならではの美しい情景を堪能しよう。
松葉屋

岐阜県郡上市八幡町橋本町908
東海北陸道、郡上八幡ICより2km/6分
郡上八幡の密かな郷土食がこの天ぷらラーメン。昭和感抜群な老舗の食堂、松葉屋で頂ける。
一見異色の組み合わせながら、懐かしい味わいの中華そばと海老天が凄まじく合うローカルフード。いわゆる郡上のソウルフードだ。人気店のため早めの訪問がお勧め。
吉田川の清流(新橋)

岐阜県郡上市八幡町柳町1
東海北陸道、郡上八幡ICより2.1km/7分
郡上八幡は長良川と同水系の吉田川が合流する場所。吉田川は国内屈指とも呼べる透明度の高さが魅力だ。
川を覗くと水底まで一目瞭然。淵のような場所で決して浅い場所ではないが、川底と鮎の群れがはっきりと観察できる。感動間違い無しのスポットだ。
高山市三町伝統的建造物群保存地区

岐阜県高山市上一之町
高山清美道路、高山ICより4.9km/15分
高山市は奥飛騨の中核都市。北陸と中京・信州を中継する歴史深い商業都市でもある。
小京都とも呼ばれており、市街地には古い町並みがあちこちに保存されている。
中でも有名なのが三町地区。観光地感も否めないが、高山では絶対に訪れておきたい景観の一つだ。
高山ラーメン(つづみそば)

岐阜県高山市
高山清美道路、高山ICより5km/15分
高山市で絶対に外せないご当地グルメの一つが高山ラーメン。
昭和初期に発祥した歴史深い郷土食で、極細ちぢれ麺と旨味のある鶏ガラスープが特徴的だ。
現在30店舗程が提供しており、市内随所で頂ける。
お土産用のパックもあるぞ。人気店は行列必至のため注意!
宮川朝市

岐阜県高山市下三之町1丁目
高山清美道路、高山ICより5km/15分
市内中心部の宮川沿いで毎朝開催されている高山市定番の観光スポット。
その歴史は江戸時代に端を発し、日本三大朝市の一つとしても知られている。名産品から生鮮品も豊富。見るだけでも楽しい。
観光客も多く、定番の観光地だが一度は訪れておきたいスポットだ。
せせらぎ街道旧道と馬瀬川の清流

岐阜県高山市清見町
東海北陸道、郡上八幡ICより35km/40分
現在のせせらぎ街道は2車線信号皆無の爽快ロード。しかし、脇には1.5車線の旧道も多く残っている。
高山市への最短ルートとして古くから利用されてきた古街道は険路区間も多くスピードは乗らないが、馬瀬川の清流を直近で感じるポイントも多い穴場道だ。
山中峠

岐阜県郡上市明宝奥住
東海北陸道、荘川ICより11.4km/40分
これぞ秘境中の秘境道。せせらぎ街道と国道158号を連絡する秘密のルートなのだ。
狭路険路の上、ダート区間も点在。しかし、峠付近では周辺随一の展望を楽しめる。
分断国道である国道257号の代替ルートでもあるが、通行可能である事は意外と知られていない。
大倉百滝(昇竜の滝)

岐阜県高山市清見町坂下
最奥の大倉滝までは遊歩道経由で約45分。
高山清美道路、高山西ICより13km/15分
豪快な瀑布が6連続する秘境渓谷。滝だけでなく多くの奇岩怪岩と共に渓谷を散策する遊歩道も整備されておりハイキングがお勧め。
最深部の大倉滝は落差約30mの大瀑布。約1km/90分の行程だが、絶景感と秘境感は抜群。
時間の無い方は滝見展望台までバイクで行く事も可能だ。
清流吉田川とせせらぎ街道

岐阜県郡上市明宝畑佐
東海北陸道、郡上八幡ICより19.2km/25分
せせらぎ街道は吉田川と馬瀬川の清流沿いを走るが、灌木のおかげでせせらぎ感は今一つかもしれない。
だが、枝道・旧道へ立ち寄り水面を眺めるとその美しさに驚く事間違いない。
バイクの“走り”を楽しみつつ知られざる風景を探してみるのも絶景探しのコツだ。







