しげの秀一先生による伝説的バイク漫画『バリバリ伝説』。
1980年代のバイクブームを象徴するこの作品は、今なお多くのライダーのバイブルとして愛されています。

『バリバリ伝説』の魅力は、何といってもリアルな描写。
作中で描かれるバイクたちは、当時の空気感やライダーの憧れをそのままパッケージしたような存在感を放っています。

そして、主人公・巨摩 郡(こま ぐん)が峠からサーキット、そして世界へと駆け上がる姿に、胸を熱くした方も多いはず。

今回は、作中に登場する「絶版名車」たちにスポットを当て、魅力や歴史を解説します!

バリバリ伝説に登場する絶版名車を紹介!

ホンダ「CB750F」

Honda CB750F

第一部におけるグンの愛車にして、バリ伝の象徴ともいえるマシンがホンダ「CB750F」。

1979年に登場した、ホンダの代名詞とも言える「F」の系譜を築いた伝説的なロードスポーツモデルです。

先行して海外で発売された「CB900F」のスタイルを継承し、流れるようなボディーラインの「インテグレーテッド・ストリームライン」を採用。
エンジンは新開発の空冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒を搭載。
当時としては画期的な性能を誇り、高い運動性能を実現しました。

また、当時の量産車としては珍しいジュラルミン鍛造セパレートハンドルの採用や、トリプルディスクブレーキの装備など、レーシングマシンの技術を反映した贅沢な造りも大きな魅力でした。

特に1980年代のバイクブームを牽引し、現在も「ナナハン」の枠を超え、ジャパニーズ・スタンダードを築いた一台として、多くのファンに愛され続けています。

スズキ「GSX750S」

SUZUKI GSX750S

第一部でのライバルであり盟友、聖秀吉の愛機「GSX750S」。

エンジンは空冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒を搭載。当時の国内自主規制に合わせ、排気量は750cc、最高出力は69psに設定されました。
最大の特徴はもちろん、切り裂くようなウェッジシェイプのフロントカウルから燃料タンクへと流れる一貫したラインです。

ドイツ人デザイナーのハンス・ムートによる日本刀をモチーフとした衝撃的なフォルムは「ケルンの衝撃」と呼ばれ、それまでのオートバイの概念を覆すものでした。

しかし、国内に導入された「GSX750S」は、当時の法規制により、セパレートハンドルやスクリーンの未装備、車名から「カタナ」のロゴが外されるなど、本来のデザインとは異なる制約を受けました。

それゆえに、多くのライダーが輸出仕様のパーツを用いて本来の姿を追い求め、「刀狩り」と呼ばれる取り締まりが起こったことも有名なエピソードですね。

ホンダ「スーパーカブ50」

Honda Super Cub 50

「CB750F」の代車としてグンが乗ったスーパーカブ50。
作中の125cc2ストロークエンジンを搭載したスペシャルチューニングカブで「Z750GP」をぶっちぎるシーンは有名なひとコマですよね。

そんなスーパーカブは1958年に誕生して以来、世界中で愛され続けているホンダの、そして世界のオートバイ史を代表する傑作モデルです。
「蕎麦屋の出前持ちが片手で運転できること」をコンセプトの一つとして開発され、自動遠心クラッチの採用により、クラッチ操作なしでの変速を可能にしました。

驚異的な耐久性と圧倒的な燃費性能は誕生から今まで続くスーパーカブ最大の特長。
空冷単気筒エンジンは、過酷な環境下でも壊れにくいタフさを誇ります。

また、またぎやすいアンダーボーンフレームや、泥跳ねを防ぐ大型レッグシールドなど、機能美に徹したデザインは半世紀以上経った今も大きく変わっていません。

ビジネス利用だけでなく、近年ではレジャーや通学でも再評価されており、生活に寄り添う「日本の動く文化遺産」とも呼べる1台です。

ホンダ「NS400R」

Honda NS400R

「CB750F」に代わる2台目のグンの愛車が、1985年に登場した「NS400R」。
ロードレース世界選手権(WGP)を制したワークスマシン「NS500」の技術を公道に投影した、ホンダ2ストローク最高峰のレーサーレプリカです。

最大の特徴は、独自の2ストローク水冷V型3気筒エンジンです。
前2気筒・後1気筒のレイアウトを採用し、排気デバイス「ATAC」との組み合わせで、中低速の扱いやすさと高回転域での強烈な加速を両立させました。

車体にはアルミ角型パイプフレームやTRAC(ブレーキトルク応答型アンチダイブ機構)など、当時の最先端技術が惜しみなく投入されました。
ロスマンズカラーに代表されるレーシーな外観とともに、今なお多くのファンを魅了する一台です。

ホンダ「VT250F」

Honda VT250F

グンやヒロ、秀吉が所属する「イチノセレーシングクラブ」のオーナーを父親に持つ、一ノ瀬美由紀の愛車。

2ストロークブーム最中の1982年に登場。4ストロークで2ストローク車に対抗することを目指して開発され、250ccクラスの歴史を変えた一台です。

最大の特徴は、クラス初の水冷4ストロークV型2気筒エンジンを搭載したこと。
最高出力は当時の自主規制値上限の35psを、12000rpmという超高回転で発生。
レッドゾーンまで一気に吹け上がる特性から「4ストのレーサーレプリカ」の先駆けとなりました。

車体面でも、クラス初の16インチブーメラン型コムスターホイールやリンク式リアサスペンションを採用するなど、当時の最新技術を凝縮。
扱いやすさと高いスポーツ性を両立し、爆発的なヒットを記録しました。
その信頼性の高いVツインエンジンの系譜は、後の「VTR」まで30年以上受け継がれることになります。

カワサキ「Z400GP」

Kawasaki Z400GP

グンの親友であり、共に峠を走り回っていた好漢・沖田比呂が乗るマシン・カワサキ「Z400GP」は名車「Z400FX」の後継として、走りの性能を徹底的に磨き上げた硬派なスポーツモデルとして1982年に登場しました。

FXをベースに大幅な改良が施された空冷4気筒DOHCエンジンは48psまで高められ、ブラック塗装のエンジンやマフラーが精悍さを引き立てました。

足回りには、ユニトラック・サスペンション(リンク式リアサス)を採用。
さらにエア式のフロントフォークや、バネ下重量の軽減により、優れたハンドリングを実現しました。

液晶インジケーターを備えたメーターやジュラルミン鍛造のセパレートハンドルなど、装備面でも当時の最先端が投入されています。

販売期間はわずか1年ほどでしたが、そのスパルタンな走りとスタイルは後のGPzシリーズやゼファーへと繋がるカワサキ空冷四発の歴史において重要な一歩となりました。

スズキ「GSX-R」

SUZUKI GSX-R

作中グンと秀吉が4耐で駆り、アクシデントを乗り越えて優勝した際のマシン。
市販車にレーサーの性能をそのまま持ち込んだ、レーサーレプリカブームの火付け役です。

量産車初のアルミ製角型パイプフレームを採用するなど徹底した軽量化により、乾燥重量は当時の400ccクラスで驚異的な152kgを実現。
水冷直列4気筒エンジンは圧倒的なパワーウェイトレシオを誇りました。

耐久レーサー「GS1000R」直系のデュアルヘッドライトとフルカウルを纏った姿は、当時のライダーに衝撃を与えました。
この「軽さこそ正義」という思想は、後の油冷モデルや現代のGSX-Rシリーズへと脈々と受け継がれるスズキの原点となります。

バイク王なら憧れの絶版名車が手に入るかも!

『バリバリ伝説』の世界を彩ったこれらのマシンたちは、今や日本のオートバイ史に刻まれる「絶版名車」となっています。

当時の熱狂を知る世代にとっても、また作品を通じてその魅力に触れた新しい世代にとっても、これらのバイクを所有し、走らせることは一種の夢と言えるでしょう。

しかし、年月の経過とともに、コンディションの良い個体に出会う機会は少なくなってくるもの。

ですが、バイク王では希少な絶版車から最新のスポーツモデルまで、膨大な在庫を取り揃えています。
特に「バイク王絶版車館」では、専門の知識を持ったスタッフが旧車特有のメンテナンスや維持のポイントについても丁寧にサポートしてくれます。

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筆者プロフィール

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