「サーキット走行」と聞くと、ライセンスの取得やバイクを運ぶためのクルマ(トランスポーター)が必要だったり、なんだか準備するものやお金がたくさんかかってハードルが高く見えますよね。

でも、実はそんなことはありません。バイクと装備、それからちょっとしたものさえ準備すれば、意外とサーキット走行に挑戦するのは簡単なんです!

「一度でいいから、サーキットを思いっきり走ってみたい!」

今回は、そんなサーキットデビューにぴったりな茨城県のサーキット「トミンモーターランド」に、自走で走りに行ってみました! その時にかかったお金や、用意した物を丸っとご紹介します。

実際に走行してみた感想や自走ならではの注意点もお届けするので、サーキットに興味のある方はぜひ参考にしてみてくださいね。

サーキットを走るのに必要なもの&あると便利なものは?

まずは、自走でサーキットに行くために必要な装備類や用意したアイテムをご紹介します。詰める荷物の量には限りがありますから、なるべくコンパクトに、そして必要最低限のものを持っていくのが良いでしょう。

1.バイク

当然ですが、愛車です! サーキットを走るからといって、カリカリにカスタムされたバイクである必要はありません。普段ツーリングに行っている状態で、オイル漏れがないか、タイヤやブレーキパッドの残量があるかなど、基本的なメンテナンスがされていればOKです。

ただし、サーキットによっては排気量の制限があったり、転倒時にオイル等が飛散するのを防ぐためのパーツ手配(ワイヤリングやアンダーカウルの装着などがそれにあたります)が必要な場合があります。サーキットのホームページで、車両規定のチェックをするのを忘れないようにしましょう。

※トミンモーターランドの場合は貸し切り走行を除いてスクーターでの走行は禁止、オンロードタイヤ装着車両に限り走行が可能です。

2.装備

こちらも車両と同様、サーキットによって必要な装備の規格(MFJ公認マークが必要かどうかなど)が異なります。挑戦したいサーキットの公式HPや規則を必ず事前に調べておきましょう!

今回トミンモーターランドで走行するために、私が持って行ったものは以下6つ。最もオーソドックスな装備となっています。なお、ヘルメットは着用していき、それ以外のものはすべてツーリングバッグに積み込んでいきました。

・フルフェイスヘルメット
・レーシングスーツ
・レーシングブーツ
・レーシンググローブ
・脊椎パッド
・チェストプロテクター

+α であると安心、もしくは着用義務があるサーキットも多いのが、「ヘルメットリムーバー」と「バイク用エアバッグ」です。どちらも万一の転倒の際にライダーの怪我や体への負担を軽減するアイテムとなっているので、追々持っておくと便利でしょう。

レーシングスーツの中には上下ピタピタのインナーを着るのが一般的なので、持っていない方はスポーツウエアのショップなどで揃えておくと良いでしょう。

今回使用したツーリングバッグはデイトナ「ヘンリービギンズ キャンプシートバッグ DH-750」で容量は65L。上で紹介したヘルメット以外の5点を入れても余裕があるくらいの大きさです。

3.工具類

ミラーを取り外したり、ブレーキやクラッチレバーの角度を調整したりするための基本的な車載工具や六角レンチ、ドライバーなどを持参しましょう。養生テープも保安部品のテーピングに必須です。

4.レバー

自走派にとって一番怖いのが「転倒してレバーが折れ、帰れなくなること」。ブレーキレバーとクラッチレバーの予備は、お守り代わりとしてリュックに入れておくことをおすすめします。

5.着替え・タオル・サンダルなど

サーキット走行は想像以上に疲れるし、汗もかきます。走行のインターバルやお昼休憩、帰り道などで快適に過ごすために、代えの下着やTシャツなどを持っていきましょう。荷物に余裕があれば脱ぎ履きのしやすいサンダルがあると、足元も涼しく快適でしょう。

また、夏場などは特に熱中症対策グッズを持っていくのを忘れずに。キャップやハンディファン、冷間タオルなどは、できる限り携帯しましょう。

私の場合は帰り道でインナーが汗まみれなのが嫌なので、下着やTシャツ、靴下をマストで持って行っています。

6.現金

トミンモーターランドの場合は走行料金が現金オンリーです。ほかのサーキットでも、そういった場所は多いですから、普段はキャッシュレスの方も、この時ばかりは持っていくのを忘れずに!

以上のものを揃えたら、ひとまず準備はOK。

トミンモーターランドの公式サイトから、走行予約を入れます。コースはAとBの2コースがあり、通常のスポーツ走行であればAコースを選べばOKです。

ちなみにBコースは基本的にミニバイクやポケバイの走行コースとなっていて、貸し切り日はジムカーナの練習会会場などにも利用されています。

準備を終えたらいざ、サーキットへGO!

荷物をバイクに積んだら出発。受付のスタートは8時30分からですから、だいたい8時くらいにはついておくようにします。

サーキットに到着する前には必ずガソリン残量を確認して必要であれば燃料を給油しましょう。

また、コンビニなどに立ち寄って水や昼食を購入しておくのもおすすめ。なお、トミンモーターランドの場合は自動販売機とカップラーメン等が販売されているので、時間がなければここは省いてもOKです。

カップラーメンのほかにも、オイルやパーツクリーナー、養生テープなども販売されています。タイムを計測できるラップタイマーも1600円でレンタルすることができます。

ここからは、実際にトミンモーターランドに到着してからの流れや、走行の感想をレポート。

今回協力いただいたのは、茨城県にあるトミンモーターランド(茨城県かすみがうら市西成井280)です。毎週月曜日が定休日で、貸し切りの走行会や練習会なども開かれているので、予約の際はカレンダーをチェックしてみてください。

1.まずは受付・「ライセンス」の取得

サーキットにもよりますが、ほとんどのコースでは走行前に「ライセンス」という、そのコースを走るための許可証のようなものを発行する必要があります。多くの場合、年単位の更新となっており、サーキットのルールや旗(フラッグ)の意味を学ぶ講習を受けます。

トミンモーターランドの場合、初回走行時に誓約書の記入とライセンス登録を行います。ライセンス発行手数料は2000円で、1年間有効です。手続きには印鑑と証明写真が必要になるので、忘れずに持参しましょう!

トミンモーターランドのライセンス取得はとても簡単。サーキットのルールや走り方のコツなどを解説した10分程の動画を視聴し、緊急連絡先や規約書など必要な書類にハンコを押して受付に提示すればOKです。

受付と走行料金の支払いを済ませたら、いよいよ車両の準備です。

2.走行準備

サーキットを走る前には、転倒時にガラスやプラスチックの破片がコースに散らばらないよう、ヘッドライト、ウインカー、テールランプなどの保安部品をテープで覆い隠す(テーピング)必要があります。

ミラーは外しておくのが基本で、キャリアやナンバープレートなども可能であれば外しましょう。

自走で行く場合は、現地でこれらの作業を行うための時間を必ず計算に入れておいてくださいね。

また、走行前の空気圧チェックも欠かさずに。タイヤが温まった後に本来の性能を発揮できるよう、走行前は指定空気圧よりも少し空気圧を低くしておくことが多いです。

コースを何周か走ったら、再び空気圧を計り、指定空気圧にあわせて空気を抜いていくのがあるあるパターンとなります(もちろん、ライダーの好みが最優先!)。

私は街乗り時よりもリアの車高を上げたいので、リアのプリロードをかけました。

車両の準備を終えたらいよいよレーシングスーツに着替えます。受付のある小屋の二階には休憩所と更衣室があるので、女性の方は受付のスタッフさんに声をかけてそちらで着替えを済ませてくださいね。

レーシングスーツの下に着るインナーは、自宅から着用していく方がスムーズですよ!

いよいよコースイン!

トミンモーターランドのAコースは、全長550m、最長ストレート122mというコンパクトなレイアウト。スピードレンジがそこまで高くないため、「いきなり広くて速いサーキットは怖い……」という初心者の方のサーキットデビューに本当におすすめです。

ストレートからの右コーナー、からの左にくねってまた右コーナー、最もタイトな左コーナーから最終コーナーと、全体で左コーナーが1カ所しかないレイアウトとなっています。

「こんなにアクセル開けて良いんだ…!」と、公道では絶対に味わえない爽快感がたまりません。

ちなみにトミンモーターランドには路面に磁気バーが埋め込まれているため、P-Lapなどのラップタイマー(計測器)を持っていれば自分のタイムを計ることができます。

最近ではスマートフォンのGPSアプリを使ってタイムを計る人も多いので、自分の成長を数字で実感したい方はぜひ試してみてください(トミンモーターランドでは一日1600円でレンタルも行っていました)!

今回の走行でかかった費用はいくら?


「で、結局いくらかかるの?」という一番気になるお金のお話です。今回の自走サーキットデビューでかかった費用の目安をまとめてみました。

【当日の費用目安】

ライセンス発行料(初回のみ): 2000円

走行料金(平日・1日): 5500円

交通費:今回は一般道を利用したため0円

ガソリン代:2000円~3000円

昼食・飲み物代:約2000円

合計: 10000円〜12000円

当日の出費だけで言えば1万円ちょっとで1日たっぷり遊べてしまうんです! ツーリングに行くのとそこまで大きく変わらないですよね。

【装備の費用について】

とはいえ、「革ツナギやブーツを買うお金がない……」という方も多いはず。装備品は上を見ればキリがありませんが、すべて新品で揃えると安くても10万円~30万円ほどかかります。

写真Pキャプ:
今回着用しているスーツはクシタニのレンタル製品。1週間/14300円で借りることができます!

しかし、最近ではレーシングスーツやブーツのレンタルサービスを行っているショップやサーキットもあります(1日1万円〜2万円程度)。

まずはレンタルを利用してサーキットの雰囲気を味わい、「これからも続けたい!」と思ったら少しずつ自分の装備を買い揃えていくのが賢い方法です。

まとめ:サーキット走行は思っていたよりも身近に楽しめる!

サーキットは、対向車も歩行者もいない、決められた一方通行の道を自分のペースで走れる最高の遊び場です。バイクの限界や自分のライディングスキルと安全に向き合える楽しさは、一度味わうと病みつきになります。

ただし、「自走で来たからには、絶対に自走で帰る」という強い意志と余裕を持つことが最も重要です。

無理をして転倒してしまえば、バイクが壊れるだけでなく、家に帰る手段を失ってしまいます。常に「公道に帰るための体とバイクを残しておく」ことを意識して、安全第一で楽しみましょう!

走行を終えたら養生テープを外したり、ミラーをつけるのを忘れないようにしましょう。最後はほかの皆さんに挨拶して安全に帰路につきます。

帰り道、自宅まで距離がある場合は、無理に一般道を使わず、高速道路など、早めに、そして安全に帰れる手段を利用して帰りましょう。安全に自宅に帰ったら、レーシングスーツの陰干しは忘れずに。湯舟などにじっくり浸かって、早めに体を休めてくださいね。

このように、サーキット走行は、意外と身近でハードルが高くはないものです。初心者向けのサーキットデビュースクールなどに行く方が安心かもしれませんが、この記事を読んで少しでも「行けそうかも!」と思ったら、ぜひお近くのサーキットの情報を調べてみてくださいね!

筆者プロフィール

webオートバイ×BikeLifeLab

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