バイク業界のよりよい未来を見据えて、バイクの新しい価値を発掘し広く社会に発信することを目的に活動を行うバイク未来総研(所在地:東京都世田谷区、運営:株式会社バイク王&カンパニー)は、2026 年6 月~2026 年 8 月の期間を対象に、「売却時に高値が付くバイク」=「“リセール・プライス”の高いバイク」の上位 10 車種を、バイク王が運営するバイク情報サイト『Bike Life Lab』で発表します。

58 回目となる今回は、ホンダ「X-ADV」が 171.7Pt で 7 期連続の首位を獲得。
2 位にはヤマハ「YZF-R9」が 122.7Pt、初トップ 10 入りで 2 位にランクインしています。

また今回から、国内主要 4 メーカー別のリセール・プライスランキングも公開します。

当指標は、年間約 10 万台の中古バイクを取り扱うバイク王の取引データを基に、調査対象期間における流通実績から算出しています。

今回初めて 2 位でランクインした、ヤマハ YZF-R9

※本調査結果を転載される際は、
「バイク未来総研(運営:バイク王)調べ( https://www.8190.jp/bikelifelab/bikefuture/resale-ranking/newest/ ) 」
とご明記ください。

バイク未来総研とは

バイク業界のよりよい未来を考え、新しい価値を調査し、分析した内容を広く社会に発信することを目的に発足。
国内外のレースで輝かしい成績を挙げ、現在も多方面で活躍する宮城光氏を所長に迎え、バイクライフの楽しさやバイク王が持つバイクに関する独自データ分析などの情報発信に加え、ライダーやバイク業界がこれから描く「未来」に切り込んだコンテンツを順次発信します。

総合ランキング

順位 前回順位
(変動)
メーカー・車種 リセール・プライス 前回比
1 1(→) ホンダ・X-ADV 171.7 Pt +32.2 Pt
2 対象外 ヤマハ・YZF-R9 122.7 Pt ―
3 2(↓1) ホンダ・CRF1100L AfricaTwin
Adventure Sports ES DCT
104.1 Pt +3.5 Pt
4 3(↓1) ホンダ・NC750X DCT 97.5 Pt -2.5 Pt
5 9(↑4) ホンダ・Gold Wing Tour 92.8 Pt +6.2 Pt
6 5(↓1) ヤマハ・MT-09 SP ABS 92.7 Pt -1.9 Pt
7 25(↑18) ホンダ・NC750X 91.9 Pt +13.4 Pt
8 6(↓2) ホンダ・ADV160 90.4 Pt -3.4 Pt
9 7(↓2) ホンダ・CBR1000RR-R SP 88.2 Pt -1.2 Pt
10 8(↓2) ホンダ・CRF250L 87.4 Pt +0.6 Pt

調査対象期間:2026 年 6 月~2026 年 8 月

『リセール・プライス』とは

バイクを再び売却(=リセール)するときの価格(=プライス)を指します。
2026年9月現在、新車で購入が可能なバイクを対象とし、業者間オークションで売却した際の落札金額の平均値と新車販売価格を基に『リセール・プライス』をポイント化。ポイント数が高いほど、『リセール・プライス』が高いと想定できます

本指標は、中古バイクの年間取扱台数約10万台の『バイク王』が取り扱うデータを基に、バイク未来総研が独自に集計したものであり、バイクユーザーが新車あるいは中古バイクを購入する際の参考情報として活用されることを目的としています。

算定基準

・国内主要4メーカーが、国内で販売しているバイク(2025年9月末現在・逆輸入車を除く)
・新車販売価格は2026年9月末現在の価格を基準。カラー等により価格が複数ある場合は、最安値を基準に算定
・モデルチェンジが実施された場合は、最新モデルのみを対象とする
・期間内に、バイク未来総研独自の規定台数に達する流通があるバイクを対象とする

ホンダ・X-ADV が 7 期連続で首位、171.7Pt まで上昇!

X-ADV は、第 55 回 113.2Pt、第 56 回 127.0Pt、第 57 回 139.5Pt、第 58 回 171.7Pt と上昇。
前回から 32.2Pt 伸長し、7 期連続で首位を維持しました。
前回からの上昇幅も大きく、今回も市場評価の高さがうかがえる結果となっています。
国内だけでなく欧州市場でも高い人気を集めており、メーカーの発表によると 2025 年には欧州で 16,100台以上を販売し、オン/オフロードモデルで販売台数トップとなりました。
海外市場でも継続的な人気を誇る X-ADV。今後も高いリセール・プライスを維持するか注目されます。

ヤマハ・YZF-R9 が 122.7Pt で 2 位にランクイン

出典:YAMAHA 公式 HP(ヤマハ発動機株式会社)

2 位にはヤマハ・YZF-R9 が 122.7Pt でランクインしました。
前回はランキング対象外でしたが、今回は初のトップ 10 入りで総合 2 位となりました。
YZF-R9 は、MT-09 にも採用される 888cm³の直列 3 気筒「CP3」エンジンをベースに、スーパースポーツとして専用開発されたモデルです。
専用アルミフレームはヤマハの歴代スーパースポーツで最軽量となる 9.7kg を実現しています。
また、フロントのウイングレットは、公道走行時の横風などによる影響を抑え、旋回時の接地感を高めることも目的として設計されています。
近年のリセール・プライスランキングではアドベンチャー/クロスオーバー系モデルが上位を占める傾向が見られましたが、第 57 回では CBR1000RR-R FIREBLADE SP が初めてトップ 10 入りし、今回はYZF-R9 が 2 位となりました。
異なるタイプのスーパースポーツモデルが 2 回続けて上位に入っており、スポーツモデルの動向も注目されます。

メーカー別リセール・プライスランキング

第 58 回から、総合ランキングに加えて国内主要 4 メーカーごとの TOP5 を掲載します。

ホンダ TOP5

順位 メーカー・車種 リセール・プライス
1 ホンダ・X-ADV 171.7 Pt
2 ホンダ・CRF1100L Africa Twin
Adventure Sports ES DCT
104.1 Pt
3 ホンダ・NC750X DCT 97.5 Pt
4 ホンダ・Gold Wing Tour 92.8 Pt
5 ホンダ・NC750X 91.9 Pt

ホンダは X-ADV を筆頭に、CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES DCT、NC750X DCT、GoldWing Tour、NC750X が TOP5 となりました。5 車種すべてが総合ランキングでも TOP10 に入る結果となっています。
中でも NC750X DCT と NC750X がそろってランクインし、NC750X は前回 25 位から 7位へ大きく順位を上げました。
クロスオーバー、アドベンチャー、ツアラー系のモデルが上位に並び、ホンダ勢の強さがうかがえる結果となりました。

ヤマハ TOP5

順位 メーカー・車種 リセール・プライス
1 ヤマハ・YZF-R9 122.7 Pt
2 ヤマハ・MT-09 SP ABS 92.7 Pt
3 ヤマハ・TRACER9 GT 83.4 Pt
4 ヤマハ・MT-07 ABS 82.4 Pt
5 ヤマハ・MT-09 Y-AMT 78.8 Pt

ヤマハは YZF-R9 が 122.7Pt で首位となり、MT-09 SP ABS、TRACER9 GT、MT-07 ABS、MT-09 Y-AMTが続きました。
1 位の YZF-R9 は 2 位の MT-09 SP ABS を 30.0Pt 上回り、メーカー内でも際立つ結果となっています。
一方、MT シリーズから 3 車種が TOP5 に入り、スポーツネイキッドを中心としたモデルが上位に並びました。
スーパースポーツの YZF-R9 を含め、スポーツ志向のモデルが目立つランキングとなっています。

スズキ TOP5

順位 メーカー・車種 リセール・プライス
1 スズキ・V ストローム 800DE 74.8 Pt
2 スズキ・V ストローム 800 73.3 Pt
3 スズキ・Hayabusa 71.7 Pt
4 スズキ・DR-Z4SM 70.8 Pt
5 スズキ・GSX-S1000GX 70.2 Pt

スズキは、V ストローム 800DE、V ストローム 800 が 1 位・2 位となり、Hayabusa、DR-Z4SM、GSX-S1000GX が続きました。
上位 2 車種を V ストローム 800 シリーズが占めた一方、1 位の 74.8Ptから 5 位の 70.2Pt までの差は 4.6Pt と小さく、TOP5 は僅差となりました。
アドベンチャー、スポーツ、モタードなど、異なるカテゴリーのモデルが上位に並ぶ結果となっています。

カワサキ TOP5

順位 メーカー・車種 リセール・プライス
1 カワサキ・Z900RS SE 78.7 Pt
2 カワサキ・ELIMINATOR 77.8 Pt/td>
3 カワサキ・Ninja ZX-25R SE 77.2 Pt
4 カワサキ・ZX-6R 76.7 Pt
5 カワサキ・ELIMINATOR SE 75.9 Pt

カワサキはZ900RS SEが78.7Ptで首位となり、ELIMINATOR、Ninja ZX-25R SE、ZX-6R、ELIMINATORSE が続きました。
1 位から 5 位までの差は 2.8Pt と、国内 4 メーカーの中で最も小さく、上位 5 車種が僅差で並ぶ結果となっています。
ELIMINATOR と ELIMINATOR SE の 2 車種が入る一方、レトロスポーツやスーパースポーツも上位に入り、カテゴリーに偏りの少ない構成となりました。

バイク未来総研所長 宮城光のココがポイント
「リセール市場にも表れ始めた、バイクの価値観の多様化」

今回の「リセール・プライスランキング」でまず目を引くのは、ホンダX-ADV が 1 位を守ったことだ。
171.7Pt という数字は前回から 32.2Ptも上昇しており、安定した人気に加えて、リセール市場での評価そのものが一段高まった印象を受ける。

そして今回、初登場となったヤマハ YZF-R9 が 122.7Pt でいきなり2位に入った。
スーパースポーツカテゴリーから新たなモデルが上位に登場したことは、このランキングを見るうえで非常に興味深いポイントだ。

特にスーパースポーツモデルはスタイリッシュなデザインが次世代のライダーにも受け入れられており、絶対性能だけではなくヴィジュアル面での成功も感じられる。

さらに 3 位には、ホンダ CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES DCT が 104.1Pt でランクイン。

前回 2 位から 1 ランク下がったものの、今回もこの位置に入ってきたことは、アドベンチャーモデルに対する中古市場の評価を考えるうえでも注目したい。

4 位の NC750X DCT、5 位の Gold Wing Tour までを見ると、さらに面白い傾向が見えてくる。
特に GoldWing Tour は前回 9 位から 5 位へ大きく順位を上げており、ここ最近のランキングでも上位を安定して維持している。
ツーリングモデルとしての価値が、リセール市場でも継続的に評価されているように見える。

一方、6 位には MT-09 SP、7 位には NC750X、8 位には ADV160、9 位には CBR1000RR-R SP、10 位にはミドルクラスアドベンチャーとも言える CRF250L が入った。

今回の Top10 を俯瞰すると、スーパースポーツ、アドベンチャー、ツーリング、マルチパーパス、そしてスクーターまで、異なるカテゴリーのモデルがバランス良く並んでいる。

これは、現在の中古バイク市場において「どんなカテゴリーだからリセールが高い」という単純な構図ではなく、それぞれのカテゴリーで商品としての魅力や市場での需要が評価される時代になってきたことを感じさせるランキングだ。

X-ADV の強さを軸にしながら、R9、CRF1100L、Gold Wing Tour などが存在感を示す今回の結果は、バイクを「所有する価値」だけでなく、「手放すときの価値」まで含めて選ぶユーザーが増えていることを考えるうえでも、興味を持ってこのデータを見ることが出来る。

排気量別ランキング上位5位

原付二種

順位 メーカー・車種 リセール・プライス
1 ホンダ・スーパーカブ C125 82.4 Pt
2 ホンダ・CT125・ハンターカブ 77.0 Pt
3 ホンダ・モンキー125 74.2 Pt
4 ヤマハ・シグナス グリファス 74.1 Pt
5 ホンダ・リード125 73.5 Pt

 

軽二輪

順位 メーカー・車種 リセール・プライス
1 ホンダ・ADV160 90.4 Pt
2 ホンダ・CRF250L 87.4 Pt
3 カワサキ・Ninja ZX-25R SE 77.2 Pt
4 ホンダ・FORZA 74.4 Pt
5 ホンダ・CRF250 RALLY 71.9 Pt

 

中型

順位 メーカー・車種 リセール・プライス
1 ホンダ・NX400 80.3 Pt
2 ホンダ・GB350 C 78.8 Pt
3 カワサキ・ELIMINATOR 77.8 Pt
4 カワサキ・ELIMINATOR SE 75.9 Pt
5 カワサキ・ZX-4RR 74.0 Pt

 

大型

順位 メーカー・車種 リセール・プライス
1 ホンダ・X-ADV 71.7 Pt
2 ヤマハ・YZF-R9 122.7 Pt
3 ホンダ・CRF1100L Africa Twin
Adventure Sports ES DCT
104.1 Pt
4 ホンダ・NC750X DCT 97.5 Pt
5 ホンダ・Gold Wing Tour 92.8 Pt

筆者プロフィール

宮城光

1962年生まれ。2輪・4輪において輝かしい実績を持つレーサーとして名を馳せ、現在ではモータージャーナリストとしてMotoGPの解説など多方面で活躍中。2022年、バイク未来総研所長就任。