4気筒エンジンのバイクは高性能でスムーズなエンジン特性や、高回転での気持ちの良い排気音などさまざまな特徴があるため多くのライダーから高い人気を獲得しています。

ですが、
「4気筒が具体的にどんなエンジンで、どんな特徴があるんだろう」
「4気筒にどんなバイクがあるのか、よく分からない」
という方もいるかと思います。

そこで今回は4気筒エンジンを積んだバイクに関して、さまざまな方向から解説していくことにしましょう。

※掲載する画像は、メーカーオリジナルの状態と異なる場合があります。

4気筒バイクとは

写真のバイクを見てみると、エンジンからエキゾーストパイプが4本出ていることがお分かりいただけるでしょう。
パワーを生み出すシリンダーが4つあるからです。

バイク初心者の方には「単気筒のエンジンが4つ合体して1つのエンジンになっている」と考えれば、分かりやすいのではないかと思います。

そのため、4気筒エンジンは部品が多いので構造が複雑で重くなる傾向がありますが、高い性能を発揮することができます。

4気筒エンジンの種類

4気筒エンジンのバイクは並列4気筒とV型4気筒の2種類が一般的です。
同じ4気筒ですが、それぞれ特性や排気音などの特徴が変わります。

並列4気筒

4つのシリンダーが1列に並んでいるエンジンを並列4気筒エンジンといいます。
エンジンの幅が広く、エキゾーストパイプが4本出ているので見た目にも迫力があります。
現在市販されている4気筒エンジンのバイクでは最も多く採用されています。

単気筒や2気筒はドコドコという鼓動感がありますが、並列4気筒はモーターのようにスムーズです。
そのため振動も少なく、疲れにくい特性になっているバイクが多いというのも特徴。

V型4気筒

V型4気筒はシリンダーが前に2つ、後ろに2つに分かれていて、横から見るとシリンダーがVの字になっているように見えます。
横一直線に4つのシリンダーがある並列4気筒エンジンと比べるとエンジンの幅を狭くできるのがメリットです。
並列4気筒と違った独特の鼓動感があり、排気音も異なります。

4気筒バイクのメリット

4気筒エンジンには、他のエンジンにはない魅力がたくさんあります。
ここからは具体的に説明していくことにしましょう。

4気筒サウンド

単気筒や2気筒に比べて4気筒エンジンの排気音は独特です。
特に並列4気筒は高回転まで回すと甲高く響きます。
この排気音が好きで4気筒に乗っているというライダーも少なくありません。

高回転・高出力

4気筒エンジンは、基本的に高回転で気持ちよく回る性格です。
同じ排気量なら単気筒や2気筒よりも高回転型にすることができ、パワーも出しやすい特徴があります。

スムーズでなめらか

単気筒や2気筒は低回転でドコドコという鼓動感があり、回転を落とすとギクシャクしてしまうこともありますが、4気筒はどの回転でもスムーズで乗りやすい傾向にあります。

振動が少ない

4気筒エンジンは単気筒、2気筒よりも振動が少ないという特徴があり、高回転になるとこの傾向が大きくなります。
特に長時間高速巡航するときは効果が絶大。疲労感も少なくなります。

4気筒のデメリット

4気筒エンジンは良い点ばかりあるわけではありません。
ここからはデメリットに関しても説明していくことにしましょう。

燃費が悪い

排気量やバイクによって違いはありますが、平均的に言うと4気筒エンジンの燃費は単気筒、2気筒よりも悪い傾向にあります。
もしも燃費を最優先にするのであれば、4気筒ではないバイクを選ぶほうが良いかもしれません。

低回転のトルク

同じ排気量であれば、単気筒や2気筒に比較して4気筒の低速トルクはあまり大きくありません。
250ccなどの小排気量になるとこの傾向が強く、町中を走るときも回し気味になるので、せわしなく感じることもあります。

ただしリッターバイクなど、排気量の大きなモデルではパワーに余裕があるので、4気筒でも低速トルクの少なさを感じることはほとんどありません。

車体が重くなる

重さに関しては車体それぞれの違いも大きいので一概には言えませんが、4気筒はエンジンの部品が多いので大きく、重くなりがちです。
パワーのあるバイクでは車体や足回りもしっかりした作りになることもあり、こういった要素も車体を重くしてしまう要因になります。

メンテナンス費用が高い

4気筒は整備費用も高くなりがちです。
例えばプラグだけを見ても単気筒の4倍必要になります。
オイル交換のときの量も4気筒の方が多めになる傾向で、例えばGB350のオイル交換で入れる量が約2リットルなのに対し、CB400スーパーフォアでは約3.2リットルです。

振動が少ない

前述したように4気筒エンジンは振動が少ないという特徴があります。
振動が少ないことは人によってメリットになることもありますが、デメリットだと感じる人もいます。

単気筒や2気筒のようにエンジンのドコドコという鼓動感が少ないので、つまらないと感じてしまうことがあるのです。

250ccの4気筒バイク

250ccの4気筒は低回転のトルクが少ないので、ストリートでは乗りやすいとは言えませんが、超高回転までエンジンをぶん回して走る楽しさは格別です。
大型バイクとは違ったエキサイティングな走りを楽しむことができます。

現在このクラスで発売されているのはカワサキのZX-25R SEのみ。
他はすべて生産終了しています。

ZX-25R SE

新車で250ccの4気筒が欲しいのであれば、選択肢はZX-25R SEだけになります。
最高出力は46馬力(ラムエア加圧時48馬力)です。
今回紹介している他の250ccの4気筒はすべてキャブレターですが、ZX-25R SEはインジェクションを採用しています。

エンジンパワーを変えるモードセレクターやABS、タイヤの滑りを感知してパワーを調整するトラクションコントロール、軽いクラッチ操作のアシスト&スリッパークラッチを装備するなど、装備も充実しています。

CBR250RR

90年代に大人気となったホンダのレーサーレプリカがCBR250RR(MC22型)です。
現行のCBR250RR(MC51型)と同じ名前ですが、型式が異なる別のマシンです。
フロントカウルにはこの当時、ホンダの4ストローク・レーサーレプリカのペットネームとなるファイヤーブレードのロゴを見ることができます。

湾曲したリアのスイングアーム(ガルアーム)など細部にいたるまで手が込んだ作りになっていて、排気量の大きなマシンと並べても見劣りしません。
超高回転型エンジンの排気音や吹け上がりはもちろんですが、自由自在のハンドリングにもファンが多いマシンでした。

FZR250R

1980年代後半から1990年代前半にかけてはレーサーレプリカブーム全盛期。
各メーカーが力を入れて250ccの4気筒のレーサーレプリカをリリースして速さを競い合っていました。
そんな中でヤマハが送り込んできたのがFZR250Rです。

初期のモデルはこの当時の自主規制値である45馬力でしたが、1993年モデルからは自主規制値が変更されたため40馬力となりました。
代わりに低中速のトルクがアップしてストリートでは乗りやすい特性になっています。

バリオスⅡ

カワサキのバリオスⅡはホンダのホーネット250と並んで2007年モデルまで生産された250cc4気筒バイクで、既に生産終了しているものの他のモデルと比べると中古車を探しやすいモデルです

エンジンはカワサキのレーサーレプリカZXR250をベースにしていますが、低中速をアップさせているので、250ccの4気筒の中ではストリートでも乗りやすい特性になっています。

400ccの4気筒バイク

1980年代から2000年代にかけては400ccクラスにも数多くの4気筒マシンがありましたが、現在発売されているのはZX-4R SEのみ。
ネイキッドモデルはすべて絶版になっているものの、中古車市場でも高い人気になっています。

ZX-4R SE

400ccで新車の4気筒スーパースポーツが欲しいのであればZX-4R SEが唯一の選択肢になります。
クラス最高の77馬力を発揮する高性能エンジンを250cc並にコンパクトな車体に搭載しているので走行性能は非常に高く、その走りはエキスパートライダーも十分に満足させるもの。

大型バイクとは違ったエキサイティングなフィーリングとパフォーマンスが、とても高いレベルでまとまっていることがこのバイクの特徴。
250ccの4気筒に比べると低中速トルクも確保されているので、ストリートでも乗りやすい特性になっています。

CB400スーパーフォア

400ccの4気筒で非常に高い人気を誇っているのがCB400スーパーフォア。
その人気の秘密は高い総合性能です。
乗りやすさ、楽しさ、スポーツ性の高さ、快適性のすべてが、とても高いレベルでバランスしているのです。

エンジンはホンダ独自の可変バルブ機構VTECを採用しているので、低回転から高回転までパワーがあります。
2022年モデルを最後として生産終了となりましたが、人気モデルなので中古車市場でも多くの車両を見ることができます。

ゼファー400χ

日本でネイキッドブームを生み出したのがカワサキのゼファー。
その2代目として登場したのがゼファー400χ(カイ)です。
エンジンはキャブレターの空冷4バルブで、クラシカルかつバイクらしいデザインです。

後期のモデルでは「火の玉」や「タイガー」など、カワサキの名車Zと同じカラーリングが施されていました。
2008年に発売されたファイナルエディションを最後に生産が終了しましたが、現在でも人気が高いマシンです。

XJR400R

空冷の4気筒エンジンを搭載したヤマハのネイキッドバイクがXJR400Rです。
スポーツ性の高さと快適性などがバランスしたマシン特性のバイクで、空冷エンジン特有のシリンダーフィンがエンジンの造形を際立たせ、大きなラジエターがないのでエンジンの存在感が強く感じられます。

厳しい排出ガス規制に対応できず2007年が最終モデルになりましたが、中古車なら現在でも購入することができます。

大型の4気筒バイク

大型クラスでは数多くの4気筒モデルを選ぶことができます。
排気量が大きいためどのバイクもパワフル。
低回転から高回転まで非常に力強く、ストリートでは余裕のある走りを楽しむことができます。

ZX-6R

ZX-6Rは600ccクラスのレースに参加するため、規則に合わせて排気量が599ccになっていました。
しかしその後、ストリートでの走りやパフォーマンスを追求して排気量が636ccになりました。

ちょっとした排気量の違いのように感じられるかもしれませんが、実際に乗ってみると違いは明らかで、低中速から力強い特性になっています。
最高出力は122馬力(ライバルのCBR600RRは121馬力)で、サーキットからストリートまでスポーティーな走りを楽しむことができるバイクです。

CBR600RR

CBR600RRは高いスポーツ性を誇るスーパースポーツバイクです。
デザインの特徴はリアシート下から飛び出すセンターアップマフラー。
車体の姿勢を細かく感知する6軸IMUという装置を採用しているので、リアタイヤの滑りを感知してパワーを自動的に調整するトラクションコントロールも緻密な制御をします。

クラッチ操作なしでシフト操作ができるクイックシフターも標準装備。
最新の電子機器を満載していてスポーツライディングをサポートしてくれます。

CBR650R

CBR650Rはミドルクラスのスポーツバイクで、欧米を中心に大人気のモデルです。
スポーティーな走りが楽しめるマシンですが、ポジションは軽い前傾姿勢なので長距離ツーリングや街乗りでも疲れません。

ホンダ独自のE-クラッチ搭載モデルならスタート、変速、停止のすべてでクラッチ操作が不要です。
渋滞路や市街地ではイージーな走りができるだけでなく、スポーティーな走りではクイックシフターのように変速することができます。

GSX-S750

スズキのスーパースポーツGSX-R750ゆずりの749ccエンジンを搭載したスポーツネイキッドがGSX-S750です。
アグレッシブなデザインですが、エンジンの特性はストリートを考えて低中速を重視するとともに、発進や低速走行をしているとき自動的に回転を上げるローRPMアシストを装備。
ストリートや長距離ツーリングでも気を使うことなく走ることができるバイクです。

すべての回転で600ccクラスより力があるので、ミドルクラスでも力強い走りをしたいのであれば良い選択肢となることでしょう。
2022年に生産終了しましたが、比較的新しいマシンなので中古でも状態の良い個体を探すことは可能です。

CB1000F

ホンダが2025年にリリースしたCB1000Fは、1980年代に大人気だった往年の名車、CB750FやCB900Fをイメージしたスタイルやカラーリングで話題になりました。
レトロなイメージと最新装備を融合させたという点ではライバルであるZ900RSと同じ方向ですが、比較するとCB1000Fの排気量が大きいことからパワーがあります。
また2025年モデルのメーカー希望小売価格はZ900RSが148万5000円からなのに対してCB1000Fは139万7000円と、車両価格も安く設定されています。

走行性能や快適性は非常に高く、ツーリングからスポーティーな走りまで、ライダーの要求に高いレベルで応えてくれるマシンです。

Z900RS

往年の名車Z1をイメージしたネイキッドがZ900RSです。
カワサキのレトロイメージのマシンとしてはWシリーズもありますが、Z900RSの場合はレトロイメージとスポーティーな走りにも対応できる性能を融合させました。

エンジンにはカワサキ独自のサウンドチューニングが施され、空冷4気筒の迫力あるフィーリングを彷彿とさせます。
発売以来高い人気を維持し続けており、現代の大型ネイキッドバイクの中でも高い注目を集めているモデルです。

MT-10

※画像はSPモデル

MTシリーズはヤマハのスポーツネイキッド。
その最高峰に位置しているのがMT-10です。
エンジンや車体はヤマハのスーパースポーツYZF-R1がベース。
ストリートでの走りの楽しさを追求するためにエンジン特性やハンドリングをセッティングしています。

スロットルを大きく開ければYZF-R1譲りのパフォーマンスによって他を圧倒するようなパフォーマンスを発揮。
高精度なトラクションコントロールシステムなど、電子装備も充実しています。

KATANA

1980年代の名車GSX1100Sカタナのペットネームを与えられたネイキッドバイクがKATANAです。
同じクラスのカワサキのZ900RSに比べると、KATANAは若干スポーティーな性格。
エンジンはスーパースポーツGSX-R1000がベースです。

パワーモードは3段階切り替えでエンジン特性が変化し、後輪の滑りを感知してパワーを調整するトラクションコントロールは5段階に調整が可能。
発進するときに自動で回転が上がるイージースタートシステムも装備するなど、日常での扱いやすさとスポーツ性を両立させたマシンです。

V型4気筒エンジンのバイク

4気筒エンジンの中でV型4気筒は少数派。
その代わりに個性的なマシンがあります。

VMAX

マッチョなドラッグスター的なスタイルと1679ccエンジンによる強烈な加速がVMAXの魅力です。
ヤマハはVMAXをアイデンティティの一つとして、非常に力を入れて開発したので細かい部分まで美しく仕上げられています。

大柄なマシンですが、コーナーリング性能は軽快で、足つき性も比較的良好。
ツアラー的な快適性も備えています。
個性的なスタイルとは裏腹に、トータルバランスがとても高いバイクですが、2017年モデルで生産が終了しています。

ストリートファイターV4

個性的かつ美しいイタリアンデザインと214馬力を発生する1103ccの水冷V4エンジンがドゥカティ・ストリートファイターV4の魅力です。
リッターバイクでありながら車重が192kgと軽量なこともあり、そのパフォーマンスはスーパースポーツにも匹敵するほど。

国産メーカーはスポーツバイクでも日常での使い勝手を重視しますが、ドゥカティの場合はスポーツ性に振り切った設計をします。
そのためストリートファイターV4のエンジンのフィーリングやハンドリングはスパルタンです。
万人向けではありませんが、突き抜けたスポーツバイクが欲しいというのであれば、ストリートファイターV4は唯一無二のバイクになるでしょう。

RVF

ホンダは1980年代から1990年代にかけてV型4気筒のバイクをレースに投入し、圧倒的な強さを誇りました。
そんなレーシングマシンの技術とスタイルを受け継いだ400ccのレーサーレプリカがRVFです。

V型4気筒エンジンは並列4気筒に比べて独特の太い排気音と低中速からの太いトルクが特徴。
高いパフォーマンスを発揮してレースでも大活躍しました。
1990年代後半で生産が終了しましたが、現在でもマニアからは強く支持されています。

RSV4

イタリアンメーカーのアプリリアがスーパーバイクレースで活躍していたワークスマシンのレプリカとして発売したのがRSV4です。
当初はレースの規定に合わせて999.6ccでしたが、現在のRSV4が搭載しているエンジンは1099ccとなり、最新モデルは最高出力で217馬力を発揮します。

国産スーパースポーツより排気量が大きいことから、低中速でも太いトルクを発揮。
ストリートからサーキットまで非常に高いパフォーマンスを発揮するスーパースポーツです。

エキパイが美しい4気筒バイク

並列4気筒のバイクは、エンジンから伸びる4本のエキパイが外観のポイントになります。
ここではエキパイが美しいバイクを3台紹介します。

CB400 FOUR

エキパイの美しさが話題になった最初のバイクは、1974年にホンダが販売したCB400 FOUR、通称ヨンフォアではないでしょうか。
4本のエキパイが流れるような曲線で右サイドに集合したデザインは多くのライダーの憧れになりました。

ただ、このように凝った作りのエキパイは作るのも大変です。
そもそも4気筒エンジンは部品点数が多く、コストがかかりすぎるということもあり、ヨンフォアは早いタイミングで姿を消してしまうことになりました。

CBX400F

1983年に登場したCBX400Fは、従来からあったCBシリーズを超えるマシンとしてCBXの名前が与えられました。
つまり「X」の文字が新しい時代をイメージさせる重要なキーワードだったのです。
そこでエキパイは3本と1本がクロスして左右に別れ、「X」の文字をイメージしたデザインになりました。

CBX400Fは、当時の400ccとしてはトップクラスの性能を発揮しました。
軽快で乗りやすいハンドリングや最新装備を満載したことでライバルを圧倒し、爆発的な人気となりました。

CBR650F

日本のみならず、欧米を中心に人気となっているCBR650Fはミドルクラスのスポーツネイキッドです。
そのエキパイは、1970年代のヨンフォア(CB400 FOUR)を彷彿させるデザインになっています。

ポイントは4本のエキパイが1本にまとまる集合部分です。
斜めに傾けられているのでマシンを見たときに目に入りやすく、このバイクの外観上のアクセントになっています。
コーナーリングで深く倒したときも路面に接地しにくいというメリットもあります。

サイレンサーが美しい4気筒バイク

4気筒バイクは、単気筒や2気筒に比べてサイレンサーの存在感が大きいのでデザインのうえでも重要なパーツ。
4気筒であることを主張するようなサイレンサーのバイクも登場しました。
ここではサイレンサーが特徴的で美しいバイクを紹介することにします。

F4

イタリアのMVアグスタが作ったF4は、天才デザイナーと言われたマッシモ・タンブリーニが手掛けたマシン。
「走る宝石」と言われるくらいに美しいバイクでした。

テールカウルの下で4本のサイレンサーが並ぶデザインは個性的かつ芸術的で、パイプオルガンと呼ばれています。
2010年以降のモデルからはサイレンサーのデザインが変更され、断面が丸ではなく四角になっています。

CB750 FOUR

1969年に発売されたCB750 FOURは、単気筒、2気筒が主流だった時期にGPマシンを彷彿させる4気筒エンジンを搭載して世界中に衝撃を与えました。
そのサイレンサーは4本が独立していて、4気筒であることを強調しています。

初期のモデルに使われていたサイレンサーはHM300と呼ばれていて、クラシックバイクマニアの間では有名なパーツ。
それ以降のCB750FOURのサイレンサーと外観は似ていますが、排気の出口が大きく、地響きのような迫力の排気音を聞かせてくれます。

RG500Γ

RG500Γ(ガンマ)は、1985年に登場した2ストロークのレーサーレプリカです。
エンジンは2ストローク4気筒で、シリンダーはスクエア4という独特なレイアウト。
上から見ると4つのシリンダーが正方形に並んでいるので(前2気筒、後ろ2気筒)、このような呼び名になっています。

後ろから見るとテールカウルから2本、車体左右に1本ずつ、合計4本のサイレンサーを見ることができます。
加速力は当時のリッターバイクに匹敵するほど鋭く、4つのサイレンサーから2ストローク独特の白煙を出しながら加速していく様子は、2ストロークマニアたちを喜ばせました。

4気筒バイクに関するよくある質問

4気筒バイクに乗りたいと考えている初心者の方も多いことでしょう。
ここでは初心者から寄せられた質問の中から、よくあるものをピックアップして答えを紹介することにします。

初心者でも4気筒バイクに乗れる?

初心者でも4気筒のバイクに乗ることはできます。
一昔前のイメージと異なり、現在の4気筒バイクはインジェクションになっていて、電子制御技術が進化しています。
その結果、現行の4気筒モデルは初心者でも扱いやすい特性になっています。

ただ、極端に運転が苦手といったことなどで不安な場合は、軽量で低速トルクのある単気筒や2気筒のモデルのほうが扱いやすい可能性があります。
前述したように4気筒はバイクが大柄になる傾向もあるので、実際に跨って比較することをおすすめします。

4気筒は燃費が悪いって本当?どれくらい悪くなるの?

燃費はその人の乗り方や使い方によって変わるため、一概に断定することはできません。
あくまでも傾向ですが、同排気量の2気筒モデルと4気筒モデルで比較すれば、4気筒モデルのほうが燃費が悪い傾向にあるでしょう。

現在新車で販売されているモデルで4気筒の400ccと2気筒の250ccについてカタログスペックを比較した場合、表のように5km/L以上の差があります。

車種 排気量 気筒数 燃費
(WMTCモード値)
Ninja400 400cc 2気筒 25.7km/L
ZX-4R SE 400cc 4気筒 20.4km/L
Ninja250 250cc 2気筒 25.1km/L
ZX-25R SE 250cc 4気筒 18.9km/L

WMTCモードは実際の走行に近い状態で測定していますが、乗り方によって燃費は変わります。
アクセルを回して楽しむような走り方をしていると、この表以上に差が出るケースも考えられます。

燃費が悪いのはデメリットですが、4気筒の魅力は2気筒では味わうことはできません。
4気筒が好きなライダーにとっては、多少の燃費の差は気にならないくらいの魅力があることも確かです。

4気筒は低速トルクがないって聞くけど、立ちゴケしやすい?

4気筒は2気筒などと比較して低速トルクがない傾向にあるので、そういった意味では立ちゴケのリスクが高くなるかもしれません。
しかし排気量が大きくなれば低回転でも十分なトルクがありますし、4気筒は低回転でもギクシャクしないので扱いやすいというメリットもあります。
つまり4気筒だからといって特に立ちゴケしやすいというわけではありません。

立ちゴケは車体の大きさや重さによって、エンストしたときに支えられなくなることが原因なので、体力や体格などを考えたうえでバイクを選ぶと良いでしょう。
基本的に立ちゴケは、操作やバイクを扱う慣れの問題なので、4気筒だからといって特に心配する必要はありません。

同じ排気量なら2気筒より4気筒のほうが速く走れる?

公道での走行であれば法定速度があるので大きな差は出ませんが、走る場所によっては若干違いがあります。
街中のようにゴーストップが多い場合であれば、停止状態からの出足は低速トルクがある単気筒や2気筒が有利です。
高速道路のように回転が上がる場所では4気筒が本領を発揮します。

ただし根本的な話として、速く走れるかどうかは気筒数よりもライディングスキルに大きく左右されますし、マシンの差がはっきり分かるのはサーキットだけです。
公道では速さを気にするのではなく、乗りたいバイクに乗るのが一番でしょう。

なぜ250ccや400ccの4気筒バイクはラインナップが少ないの?

250cc、400ccクラスで4気筒のバイクが多く登場したのは、バイク黄金期と言われていた1980年代から1990年代にかけてです。
この当時は日本国内でも数多くのバイクが販売されていて、ユーザーが高性能なものを求めていました。

250ccや400ccの4気筒は部品点数も多く、車体価格も高価になりがちだったのですが、そんな時代だったからこそ成立したと言えるでしょう。
しかしその後、日本国内のバイク市場は縮小しました。
ユーザーの求めるものも速さよりもテイストへと変化したことで、4気筒の必然性が少しずつ減っていきました。

拍車をかけたのが年々厳しくなっていった排出ガス規制でした。
規制をクリアするためには新規にエンジンを設計する必要がありますが、部品点数が多く複雑な4気筒エンジンは開発コストも高額になります。
数が見込めなければ車両価格が大きく跳ね上がってしまいます。
このような理由から250ccや400ccの4気筒は少しずつ姿を消していくことになりました。

ロングセラーのCB400スーパーフォアもこの流れからは逃げられませんでした。
エンジンの改良を続けて規制に対応してきましたが、それも限界を迎えて生産終了となりました。

一方で250ccや400ccでも4気筒を待ち望む熱狂的なユーザーも一定数います。
そこで4気筒の楽しさを追求したZX-25RやZX-4Rが登場しました。
車両価格は2気筒よりも高価ですが、4気筒の楽しさを感じさせてくれるバイクとして一部のファンから強く支持されています。

一度は4気筒バイクに乗ってみたい

日本が世界一のバイク大国になったのは、高性能な4気筒バイクを数多く作ってきたからだといっても過言ではありません。
海外メーカーも、4気筒のバイクでは日本に負けないものを目指してきました。

こうして進化し続けてきた4気筒エンジンはとても完成されています。
実際に走ってみたら、単気筒や2気筒とはまったく違う、シルキーなフィーリングに感動することでしょう。

筆者プロフィール

Bike Life Lab supported by バイク王

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