勝手に指標

  • 秘境感
    ★★☆☆☆
  • 天空感
    ★☆☆☆☆
  • 潮風感
    ★★★★☆
  • 爽快感
    ★★★★★
  • 根性感
    ★☆☆☆☆
  • 開放感
    ★★★★☆

潮風と共に咲き乱れる菜花
早春の香りと共に走ろう!

房総半島は関東ライダーにとって、伊豆半島に次ぐ“聖地”とも呼べるツーリングスポットだ。中でも太平洋に面した南房総界隈は、冬でも温暖で気温も高めな為、冬でも多くのライダー達が訪れる地域でもある。
そんな南房総きっての名道がこの“房総フラワーライン”だろう。総延は約23km、館山市より東京湾出口付近の内房に沿いつつ、半島先端の洲崎灯台や南端の野島崎を経由し、房総半島の太平洋沿いをぐるりと周遊する潮風ロードだ。
潮の香が心地よい太平洋の展望と共に、海沿いを周遊するルートの為、イメージ的には“夏”を連想させるコースだが、一番の旬は2~3月。そう、その名の通り沿線には様々な花が咲き乱れているのだ。特に特筆すべきは2月初旬~下旬の菜の花の咲く季節。道路沿いは黄色の花でいっぱいになる。実は“フラワーロード”なる呼称は全国に存在するが、ここまで見事な景観は全国でも少なく、“看板に偽り無し”と断言できるルートだろう。また、時期を考慮して様々な花が定植されており、菜の花の時期を逃したとしても、四季を通じ沿道の景観に感激できるのも嬉しいポイントだ。
菜の花の見どころとしてのハイライトは平砂浦沿いの数kmの区間ながら、奇岩や砂浜の点在するルートの為、景観の変化に富んでおり飽きる事がない。また、房総きっての観光名所にも関わらず、交通量も比較的少な目なのだ。もちろん、休日はそれなりの交通量があるものの、渋滞が頻発するような事が無い為、ストレスを感じず爽快なライディングが楽しめるのも特徴だ。一部狭路はあるものの、全体的に道幅も広く信号も少な目。マスツーリングでのルートとしてもお勧めできるだろう。
全体的に海岸沿いルートでアップダウンが皆無の為、フラワーライン上から展望を望む事は厳しいが、丘陵上に上る分岐へ少々寄り道すれば、抜群の大展望も楽しめる。ルート上には未だ手付かずの戦跡遺構も多数点在しており、その手のファンにとっても大変興味深いポイントに違いない。
伊豆半島を遠望する海岸風景が素晴らしい南房総。旬は今!一足早い春を堪能するには絶好の地域に違いない。

白浜付近はルート上からも見事な岩礁が一望できる。まさに太平洋に沿って房総を駆け抜ける潮風感抜群のルートだ。旧線形路も点在するが、タイトコーナーも少なく走りやすいルートだろう。

沿道には満開の菜の花!これぞフラワーラインのハイライトだ。このシーンは数km程度ながら、一足早い春の訪れを実感できる満足感抜群の景観。絶対に走っておきたい絶景ロードだろう。

伊豆半島を遠望する大展望も密かに楽しめる。白浜フラワーパーク付近、ルートからほんの数百mの寄り道でこの景色!観光客皆無のプライベート絶景だ。

海岸線風景も素晴らしいが、高地よりの展望もまた素晴らしい。花の景観だけでなく、変化に富んだ風景が楽しめるのもこの道の特徴だろう。

多くの雑誌でもお馴染みの風景。伊戸だいぼ工房付近の海岸線は豪快なワインディングが楽しめるルート。暖かみを感じる潮風を存分に堪能しよう。

外房の名物と言えばやはり海鮮。中でも特徴的な歴史的名物はクジラだろう。付近には解体基地もあり、新鮮なクジラを安価に頂ける。竜田揚げやタレの干物も美味いが、お勧めはやはり刺身。薬味で丁寧に漬けた鯨肉は高級牛赤肉のような旨味。これは必食だ!

写真:くじら料理の店 ぴーまん  
千葉県南房総市和田町仁我浦114 TEL:0470-47-4446
11:00~15:00 / 17:00~18:30 不定休

マップ

  • 34.948925, 139.806828
  • 11
  • 18
  • 10
  • 34.948925, 139.806828

    房総フラワーライン~千葉県道257号・国道410号・千葉県道297号線~

  • 35.038627, 140.018251

    くじら料理の店 ぴーまん

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  • in-out
  • ビューポイント
  • スポット(レストラン、道の駅、温泉、etc.)

ロードデータ

交通量

定番の観光ルートの為、観光バス等の姿も散見。交通量は全体的に多めだ。特に休日はマイカーの姿も目立つ。しかし全体的に流れは良い為、ストレスを感じる事はないだろう。

路面

旧線形路も多少あるが、全体的に荒れは殆ど無く大型クルーザーや初心者でも安心できる。しかし、飛砂が厚く堆積している場所も僅かながらあり、特に南部は注意して走ろう。

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筆者プロフィール

神田 英俊

内外出版社発行、隔月刊ツーリング雑誌“MOTOツーリング”誌のコンセプター兼編集長。“旅人による旅人の為の雑誌”を基本コンセプトに、全国のDEEPな旅ネタを更に深く掘り下げて取材・掲載している。個人的なバイク趣向はオフロード。季節を問わず、主にキャンプを基軸とした旅が中心。冬季北海道ツーリングの常連でもある。バイクと共に温泉もこよなく愛しており、温泉ソムリエの資格を持つ秘湯巡礼ライダーでもある。