ヤマハのバイクの特別なカラーについて解説!
公開日:2026.01.16 / 最終更新日:2026.01.07
バイクメーカーにとって、車体の色は非常に重要な要素です。
レースではメーカーのイメージカラーが重要で、カラーリングによってバイクの売れ行きも変わってくるからです。
特にヤマハはレースに力を入れてきたメーカーで、1980年代からはレーサーレプリカも多数リリースしていたことからレーシングマシンから生まれたカラーリングも多いという特徴があります。
レースのスポンサーカラーを採用する市販車に関しては、多くが限定車となっているのも興味深いところです。
今回はそんなヤマハのバイクの中から、特徴的なものや人気の色、懐かしい色などバイクの色について解説していくことにします。
インターカラー

最初に聞いた人は「インターカラーって何?」と思うのではないでしょうか?。
インターカラーの名前の由来は、アメリカにあったヤマハ・インターナショナル・コーポレーションという会社の名前。
この会社はアメリカでヤマハレーシングチームの運営を担当しており、1970年頃にイメージカラーとして考えたのが黄色と黒の組み合わせ。
いくつもの四角が組み合わせされたパターンを考案して、これがチェーンのように見えることから当時はチェーンブロックと呼ばれていました。

インターカラーのヤマハレーシングマシンはアメリカやヨーロッパのロードレースやモトクロスでとても強かったことから、海外ではヤマハ=インターカラーという図式ができあがっていったのです。
インターカラーはUSヤマハカラーと言われることもあって人によって呼び方が違うのですが、この理由はヤマハが呼び方を統一していなかったため。
ヤマハによると、チェーンブロックという表現は現在、スピードブロックという呼び名に統一されているそうです。

インターカラーが採用されて話題になったのはアメリカ仕様のRZ350R(アメリカ名RZ350)です。
これは「ケニー・ロバーツレプリカ」と呼ばれ、アメリカでは今なお高い人気を誇ります。

カウルにはケニー・ロバーツのサインが入っていました。
国内では販売されませんでしたが、このパターンにリペイントしたRZ250RやRZ350Rを見かけることもあります。

インターカラーは日本でも人気が高くなったことから、国内向けのストリートバイクにも採用されるようになりました。
明るくて元気な印象を与える色なので、写真のXSR900のようにインターカラーを採用すると非常にスポーティーな印象になります。

SR400やBOLT、マジェスティなどにも採用されました。
イメージがガラッと変わっていることがお分かりいただけるでしょう。
ストロボカラー

ストロボカラーとは、前述したスピードブロックのこと。
日本ではストロボカラーという呼び方が一般的なので、この記事でもストロボカラーと表記することにします。
インターカラーが好評でヤマハのイメージになりつつあったことから、ヤマハが当初から使っていたホワイトとレッドのストロボがレーシングマシンに採用されるようになったのは1970年代中頃のことでした。

1980年代中頃になると、ホワイトとレッドのストロボカラーが市販車にも採用されるようになりました。
当時はレーサーレプリカ全盛期だったということもありストロボカラー良く似合うバイクが多数ラインナップされていました。

2ストロークバイクのフラッグシップだったRZV500Rもストロボカラー。
「このバイクにはストロボカラーしかない」と言っても過言ではないほどマッチしています。

ストロボカラーは、YZF-R1のように近年のスーパースポーツでも復活しています。
50年以上の歴史のあるカラーリングパターンですが、現代でも違和感なくまとまっていることからもヤマハの高いデザインセンスが伺えます。

ストロボカラーにはブルーもあり、オフロードバイクや写真のXJR1300などにも採用されました。
マルボロカラー

1980年代にヤマハのワークスマシンはマルボロカラーを身にまといました。
当時はタバコメーカーがレースのスポンサーになることが多く、マルボロもタバコのブランドでした。
エディー・ローソンやウェイン・レイニー、阿部典史などの有名な人気ライダーがこのカラーリングのバイクに乗ってトップ争いをする様子にファンは熱狂したものです。
ただしマルボロカラーの市販車はあまり多くありません。
写真のTZR250は特別仕様車でした。

こちらはチャンプRSのマルボロカラー。
ちなみにチャンプRSは、とてもスポーティーなスクーターで最大出力は6.3ps。
スクーターでも走りを追求するライダーたちに人気でした。

そして最近話題になったのがXSR900GPです。
ヤマハはマルボロカラーとは言っていませんが、このカラーパターンはマルボロカラーと近いイメージがあります。
1980年代から1990年代のレースシーンを彷彿させるバイクとして、発表当時大きな話題となりました。
ゴロワーズカラー

1980年代、ヨーロッパのソノートヤマハレーシングチームのマシンはタバコブランドのゴロワーズカラーにペイントされていました。
ソノートヤマハからはオフロードレースやラリーにも参戦していましたが、こちらもすべてゴロワーズカラー。
ブルーを基調にしてイエローのラインが入ったカラーリングは印象的で、レースでも活躍していたのでファンも多かったです。
現在のヤマハブルーも、ここからスタートしたのではないかと言う人もいるほどです。

ゴロワーズカラーは市販車にも採用されるようになりました。
RZ250R、TDR250、TZR250、FZR400RRなどゴロワーズカラーを纏うバイクが増えていったのです。
テック21カラー

TECH(テック)21は、80年代に資生堂が発売した男性化粧品でした。
大々的に売り出すため、PRとして当時大人気だった鈴鹿8時間耐久ロードレースのスポンサーとなりました。
今では考えられないことですが、当時はそれくらい鈴鹿8耐の認知度と人気が高かったのです。
このカラーリングが登場したのは1985年の鈴鹿8時間耐久ロードレースです。
キング・ケニー・ロバーツと当時人気絶頂だった平忠彦がコンビを組んだことで話題は沸騰。
決勝でトップを快走中、ラスト30分でまさかのエンジントラブルに見舞われてリタイヤという衝撃の結末もドラマチックでした。

翌年も出場して素晴らしい速さを見せつけたものの再びリタイヤ。
それでも人々の記憶に強く残ったことからYSR50やチャンプRSにテック21カラーが採用されています。
FIATカラー

ヤマハのMotoGPでの活躍で忘れてはならないのが、生きる伝説ともよばれたバレンティーノ・ロッシの活躍でしょう。
世界チャンピオンを何度も獲得し、圧倒的な強さと明るいキャラクターで引退した現在でも世界中にファンがいるライダーです。
そんなロッシが活躍していた際にメインスポンサーとなったのがイタリアの自動車メーカーFIATでした。

FIATカラーのYZF-R1は海外のみの販売でしたが、逆輸入車が上陸。
更に、ヤマハの部品を販売するY’Sギアが2008年にFIATの外装キットを販売しています。
モビスタカラー

MotoGPで2014年から5年間の間スポンサーとなったのがヨーロッパなどで携帯電話事業を展開するモビスターです。
ヤマハブルーをベースにしてモビスターのMをグリーンであしらったカラーリングでした。
この頃、MotoGPにはホンダのマルク・マルケスが参戦するようになって、毎レース激しいバトルを展開しました。
2017年にはモビスターカラーのYZF-R3とYZF-R25が限定発売されて、ロッシファンを喜ばせています。

こちらはモビスターカラーのジョグZRです。
海外のサーキットではピットバイクとしてスクーターが人気なため、実際にこういうスポンサーカラーのスクーターが走り回っています。
モンスターエナジーカラー

モビスターの後、ロッシの乗るマシンのYZR-M1はモンスターエナジーカラーになりました。
サーキットでは毎レースものすごい数のロッシを応援するファンが集まり、観客席の一部がロッシのイメージカラーでもある蛍光イエローのフラッグを持ったファンで埋め尽くされている光景も珍しくありませんでした。
現在、ヤマハのイメージカラーとなっているヤマハブルーは、ロッシのこうした活躍と人気による影響が大きいとも言われています。

モンスターエナジーのカラーリングも市販車に展開されました。
2019年にYZF-R3とYZF-R25のMonster Energy Yamaha MotoGP Editionが限定で発売されています。

スクーターのシグナスXSRでもモンスターエナジーカラーが台数限定で発売されました。
サンバーストカラー

SR400はヤマハを代表するバイクのひとつ。
1978年に誕生してから40年以上作られて、節目節目で限定モデルが発売されています。
限定車のいくつかに採用されていたのがサンバーストカラーです。
合計で6つのサンバーストモデルが作られ、どのモデルも大きな反響を呼びました。
写真のモデルは2018年で500台限定。

こちらは2003年に登場した25周年モデル。
500台の限定販売でした。

これは2008年に500台限定で発売された30周年記念モデルです。
SR400は2021年に生産中止が決定され、1000台限定のサンバーストカラーのファイナルエディション・リミテッドが長い歴史を締めくくりました。
ヤマハはバイクの色使いが上手

ヤマハのバイクは、昔からデザインセンスに優れており、SNSでは「#YAMAHAが美しい」というハッシュタグが生まれるほど。
それは形だけではなく、カラーリングのパターンや上品な色使いも大きく影響していたからです。
今度ヤマハのバイクを見つけたら、造形やカラーリングに注意して見てみてください。
他のメーカーとは違うこだわりが感じられることでしょう。











