パワー、車重、燃費など、バイクのスペックは千差万別。
今回は日本の4大メーカーが世に送り出した歴代モデルの中から、特定の項目で「突出した数値」を記録したバイクを調査!

中でも特にインパクトの強かった10台を厳選してご紹介します。

※選考基準
国産メーカーであること(輸出仕様含む)。
原則として公道走行可能なモデルとして発売された車両。
メーカー記録でスペックが確認できるモデルに限る。
ペダルを有するモペッドは含まない。

1.最高級にして最大級!名車の陰に隠れた輸出仕様の弩級ツアラー!

ヤマハ:スターベンチャー(2018年発売 / 北米仕様)

2018 YAMAHA Star Venture

国産メーカーが作った最も「物理的に大きい」バイクをご存じでしょうか?

大きいバイク、といえばホンダの名車「ゴールドウイング」を想像するかもしれませんが、実は国産メーカーモデルでも、さらに上がいます。

それは2018年にヤマハが北米市場向けに投入した「スターベンチャー」!

全長2700mm、全幅1015mm、車両重量は驚愕の430kgオーバー!大陸横断を見据えた、まさに陸のクルーザーです。

ちなみに、日本国内で正規販売されたモデルに限れば、もちろんホンダ「ゴールドウイング」が最大級のサイズを誇ています!

2.最高速は300km/h超え! 231PSのキングオブパワー!

カワサキ:ニンジャ H2 カーボン(2019年発売/ 2BL-ZXT02J)

2019 Kawasaki Ninja H2 CARBON

ライダーなら誰もが気になる「パワー」の国産トップは、スーパーチャージャーを搭載したカワサキの「ニンジャ H2 カーボン」。

2019年のモデルチェンジ以降、その最高出力は驚異の231PS!

メーカー公称値で最高速度は300km/h以上とされています。実際には299km/hでリミッターが作動しますが、そのポテンシャルは計り知れません。

さらに、公道走行不可のクローズドコース専用モデル「ニンジャ H2R」は、トルコのオスマン・ガーズィー橋で時速400kmをマークし、市販車ベースの世界最速記録を樹立。

まさに究極にして最強のバイクでしょう!

3.最大トルクは2000ccの巨艦!

カワサキ:VN2000(北米名:バルカン2000 / 2004年発売 / VN2000A)

2004 Kawasaki VN2000(VULCAN 2000)

排気量とトルクで他を圧倒するのが、カワサキがかつて北米などで販売していた「VN2000(バルカン2000)」。

量産Vツインとしては世界最大級の2053ccエンジンを搭載。その最大トルクは約19.5kgf・mと乗用車に匹敵!

アクセルをひねれば、怒涛のダッシュ力を発揮します!

4.軽さと速さを兼ね備えるパワーウェイトレシオ最強車!

ホンダ:CBR1000RR-R ファイアブレード(2020年発売 / 2BL-SC82)

2020 Honda CBR1000RR-R FIREBLADE

「車両重量÷最高出力」で算出され、加速性能の指標となるパワーウェイトレシオ。

この数値においてトップクラスなのがホンダの「CBR1000RR-R」です。218PSのパワーに対し、装備重量は201kg。その数値は0.917kg/PSと、1.0kg/PSを切る驚異的なスペックです。

ちなみに、公道走行不可のモデルまで含めると、310PSを誇るカワサキ「ニンジャH2R」などがさらに上の数値を叩き出します。

5.50ccバイクの中でも最高に軽いバイクは??

スズキ:チョイノリ(2003年発売 / CA41A)

2003 SUZUKI choinori

スズキ「チョイノリ」は驚異の車両重量41kg! 乾燥重量では39kgと40kgを切る軽量さ。

原付一種モデルの中でも、徹底した簡素化で自転車感覚の取り回しを実現した超軽量マシン。余計なパーツを削ぎ落とした潔さが、名前通りの「ちょい乗り」にぴったりな親しみやすさを生んでいます。

軽量なバイクとしては、ホンダの折り畳みバイクとして有名な「モトコンポ」も乾燥重量42kgと軽く、ペダル付きモペッドも含めると、ホンダ「ピープル」がなんと26kgと内燃機搭載モデルとしては衝撃的な軽さを誇っています。

6.ガソリン1リッターで180km走れちゃう⁉ カタログ値が嘘みたい!

ホンダ:スーパーカブ50 スーパーカスタム(1983年発売 / A-C50)

1983 Honda SUPER CUB 50 SUPER CUSTOM

燃費において伝説的な記録を持つのが、1983年に発売された「スーパーカブ50 スーパーカスタム」。

30km/h定地走行テスト値とはいえ、カタログ燃費は驚愕の「180.0km/L」! 東京から静岡まで1リットルのガソリンで到達できる計算です。

もちろん現行のカブシリーズも、実燃費で60km/L〜70km/Lを叩き出すなど、世界最高峰のエコバイクであることに変わりはありません。

7.ガソリン満タンで走れる距離は800km越え!隠れ燃費王

スズキ:ジェベル250XC(1996年発売 / SJ45A)

1996 SUZUKI DJEBEL 250 XC

「無給油でどこまで走れるか」という航続距離スペックで輝くのがスズキのオフロード車「ジェベル250XC」です。

低燃費エンジンに加え、このクラスでは異例の17Lビッグタンクを装備。カタログ値計算(定地燃費60km/h)で無給油で800km近くの走行が可能でした。

ちなみに、現行モデルにおける「燃費王」といえばスズキの「ジクサー150」。実燃費でもリッター50km以上走ると評判で、WMTCモードのカタログ値で航続距離は600km。財布に優しいバイクの代表格です。

8.輸出仕様は940mm!高すぎるシート高の壁

ホンダ:CRF450L(2018年発売 / 輸出仕様)

2018 Honda CRF450L

足つき性の良さに大きな影響を与えるシート高。ここで名を連ねるのは、モトクロス競技専用車「CRF450R」の走りをほぼそのまま公道で味わえるよう開発された「CRF450L」の輸出仕様です。

日本国内仕様では足つき性を考慮して895mmに設定されていますが、本来の設計基準である北米・欧州などの輸出仕様が叩き出した数値は、なんと940mm。これは国産メーカーの販売したバイクの中でも最高峰の数値です。

平均的な日本人ライダーにとっては、まさに「またがることすら拒絶される」ような高い壁。ですが、その圧倒的なシート高は、過酷なガレ場やジャンプにも耐えうる長いサスペンションストロークと、圧倒的な最低地上高を確保した「本物のパフォーマンス」の証なのです。

9.600mmならだれでもベタベタ?足つきナンバーワン

ホンダ:ジャズ(1986年発売 / AC09)

1986 Honda JAZZ

逆に、国産バイクで最もシート高が低い部類に入るのが、50ccアメリカンのホンダ「ジャズ」です。その高さはなんと600mm!

小柄な方でも両足が膝まで曲がるほどの低さです。まるでソファに座って移動しているような独特の感覚は、このバイクならではの魅力でした。

10.同じエンジン、同じカタチで43年。歴史の長さならこのバイク!

ヤマハ:SR400(1978年発売 / 2H6 等)

1978 YAMAHA SR400

「変わらないこと」が最大のスペック。ヤマハ「SR400」は、1978年の発売から2021年の生産終了まで、基本設計を変えずに43年間販売され続けました。キックスタートのみという様式を守り抜いた、生ける伝説とも言える一台です。

他にも「スーパーカブ」や「モンキー」など、形を変えながら50年以上愛され続けているロングセラーモデルも存在しますが、原型やスペックに大きな変更がなく販売され続けたモデルといえば、やはり「SR400」でしょう。

「個性」に特化したモデルはロマンに満ちている!

最高速、燃費、大きさ……。カタログスペックを眺めていると、メーカーがそのバイクに込めた「魂」や「狙い」が見えてきます。

絶対的な性能が良いバイクが、必ずしも全員にとっての「正解」ではありませんが、こうした突出した個性を持つバイクたちは、間違いなくオートバイの歴史を面白くしてくれています。

皆さんも、愛車のスペックをちょっと見てみてはいかがでしょう?
もしかすると、意外な部分が特化しているかも……?

スペック表の数字の向こう側にあるロマンを、ぜひ感じてみてください!

筆者プロフィール

webオートバイ×BikeLifeLab

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