ホンダがかつて販売していたNM4というバイクをご存知でしょうか?

漫画アニメから飛び出してきたような近未来的なスタイルが特徴的な排気量750ccクラスの大型バイクです。

2019年の生産終了からしばらく経ちますが、今でも人気と注目を集め続いているバイクでもあります。

今回はそんな不思議な大型バイク、NM4について詳しく解説していきます。

NM4の歴史

まずはNM4がどういう流れで発売され、どういったバイクとして世間に認知されていたのか、NM4の歴史と共に簡単に解説していきます。

2014年 NM4発表

2014年3月21日に開催された大阪モーターサイクルショー2014でNM4のコンセプトモデルが世界初公開されました。
「近未来」と「COOL」をテーマに開発されたNM4はこれまでのバイクのデザインとは大きく違ったもので、ライダーが車体に潜り込むようなコックピットポジションが特徴。

発表された当初は「AKIRAという漫画原作の作品に登場する金田が乗っているバイクに似ている」「ガンダムっぽい」などそのメカメカしいスタイルから大きな話題を呼びました。

2014年 NM4発売

2014年4月21日に市販モデルとなったNM4-01が発売開始。
745cc水冷直列2気筒エンジンに6速のDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)が搭載され、低いシート高と近未来的デザインが話題となりました。

2014年6月には大容量のユーティリティボックスやETCを標準装備したNM4-02が発売。
ただの未来的なバイクというだけでなく、ツーリングでも便利に使えるバージョンのNM4としてNM4-01とともに併売されました。

2015年 カラーオーダープラン開始

NM4は発売当初マットバリスティックブラックメタリックと、パールグレアホワイトの2色設定でしたが、カラーオーダープラン開始により全11色からユーザーの好みに合わせてカラーを選べるようになりました。

よりAKIRAっぽさが増したキャンディープロミネンスレッドなど、NM4がより個性的なバイクへと進化しました。

2016年 モデルチェンジ

2016年3月に発売された2016年式のNM4はモデルチェンジされ、走行性能の向上とデザインが熟成され、より上質な仕上がりとなりました。

DCT制御がよりスポーツ走行を重視したセッティングとなっただけではなく、マフラーの内部構造が変更されてマフラー外観も形状変更されたことにより、よりスタイリッシュなデザインとなりました。

2015年モデル マフラー
2016年モデル マフラー

2019年 生産終了

約5年にわたって二輪市場を彩ってきたNM4シリーズは2019年に生産終了しました。
後にも先にも似たようなバイクはないほど個性的なバイクだった事もあり、生産終了後も中古バイク市場で高い人気を獲得しています。

NM4の特徴

NM4はこれまで発売されてきた数あるバイクの中でも希少で他のバイクと間違えることがない唯一無二のスタイル。
SF映画に出てきそうな外観でもあり、このシルエットのバイクはNM4しか存在しません。

戦隊系との相性もよく、仮面ライダードライブのライドマッハー・ライドチェイサー・ライドブレイザーなど、仮面ライダーのベース車両としても採用されています。

ここからはNM4の特徴を詳しく見ていきたいと思います。

フェイス

既存のモーターサイクルの枠にとらわれない、全く新しいデザインにチャレンジしたというNM4。
特徴的なフロントデザインは大胆な面構成となっており、フロントウインカー、サイドミラーはカウルデザインの一部として格納されています。

センターに配置されたLEDヘッドライトはNM4独自の雰囲気を演出している重要なパーツ。
風の中を切って走れそうな形をしていますが、現代の自動車のような流線型デザインとはまた違っており、昔思い描いた近未来のバイクのようなメリハリのあるスタイリングとなっています。

ここまで独特なデザインでも、細かいところにはしっかりとホンダらしさを感じるデザインとなっているのも面白いポイントです。

ライディングポジション

通常のバイクはタンクの後ろにあるシートにライダーが座るライディングポジションが一般的ですが、NM4のライディングポジションはライダーがマシンに潜り込むようなポジション。

跨るとまるでコックピットのように感じる独特なライディングビューでありながら、シート高は650mmとかなり良心的。
デザイン全振りではなく、利便性もしっかり考慮したうえで成り立っているかっこよさがNM4の人気の秘密かもしれません。

角度調節可能なバックレスト

NM4のライディングポジションはクルーザーに近い後重心で座るポジションになりますが、それを支えてくれるのがシート後方に取り付けられたバックレスト。

4段階の位置調節と、3段階の角度調節が可能となっており、タンデム時は折りたたんでタンデムシートとして使用することができます。

DCT連動メーター

NM4は6速のDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)を搭載。
DCTはクラッチレバーがなく、自動変速とMTモードではボタン操作でシフトチェンジができるため、ほぼATとして乗れるスグレモノ。
実際NM4は大型自動二輪AT限定免許でも運転することができます。

メーターパネルはHONDA二輪車としては初採用となる、DCTの走行モードと連動した可変色メーターを採用。
走行モードそれぞれに対応して、メーターのバックライトと発光リングの色が変化し、操る感覚を視覚的にも味わうことができます。
バックライトとリングカラーは全25色の中からユーザーが好きな色に設定できる機能もあり、NM4独自の個性を演出しています。

エンジン

NM4のエンジンは水冷2気筒745ccを搭載しており、そこに6速のDCTが組み合わさっています。
低・中回転域で力強いトルク特性となっており、DCTのスムーズな変速が合わさればNM4ならではの新感覚の加速感を楽しむことができます。

ロングツーリングや、スクーターのように街乗りメインなわけではなく、DCTのモード変更によってスポーティーな走行も可能に。
自動変速でも、手元のボタン操作でシフト変更可能なので、これまで慣れ親しんできたバイクの操作感はそのままに、NM4でしか味わえない新たなライディングフィールが魅力です。

AKIRAに登場する金田のバイクは「ピーキーすぎて…」なんてセリフがありますが、NM4はそんな事なく現実的に乗りやすいエンジンです。

収納性

NM4-02にはリアの左右にユーティリティボックスが配置され、左右それぞれ約7.5Lの容量が確保されています。
普通ならリアボックスやラゲッジが必要になりますが、カウルデザインを崩さずに収納が確保されているのは嬉しいところです。

実はNM4-01にも小さな収納スペースがあり、それはフロントカウル前側の左右に設けられています。
ロボットの変形途中にも見えますが、こういったところに小スペースがあるのはフルカウル系のバイクならではのこと。

左側は約1L、右側は約3Lと貴重品やETCなどが収納できる小さなスペースですが、カウルのこの部分が開くというのはメカ好きにはたまらないギミックです。

カラー

NM4最大の魅力は全11種類のカラーが用意されていること。
新車当時受注生産によるカラーオーダープランとして発売されたため、中古市場ではカラーによってかなり希少なものもありますが、他社では見ないような独特なカラーも存在しています。

ただでさえ個性的なバイクですが、カラーでもユーザーの個性を表現できるというのはNM4ならではの面白いポイントです。

NM4のよくある質問5選

ここからはNM4に関するよくある質問を5つ解説していきます。

Q.NM4の名前の由来は?

A.「Next Motorcycle For」の頭文字が由来とされています。

Q.NM4-01とNM4-02の違いは?

NM4-01とNM4-02の違いは大きく分けて3つあります。

リアのユーティリティボックス

NM4-02はリアの両サイドに左右それぞれ約7.5Lの収納ボックスが設けられています。

NM4-01
NM4-02

リアウインカー

NM4-01のリアウインカーはリアフェンダーに取り付けられていますが、NM4-02はユーティリティボックス後部に埋め込まれているため、リアビューのデザインが違っています。

NM4-01
NM4-02

オプション装備のETCとグリップヒーター

NM4-02にはETC車載器と5段階調整のグリップヒーターが標準装備。NM4-01ではオプション装備となっています。

Q.NM4に乗るのに必要な免許は?

A.大型自動二輪免許が必要です。クラッチレバーのないDCTモデルのため、AT限定の大型自動二輪免許でも運転できます。

Q.NM4は今でも購入できる?

A.生産終了モデルのため、新車での購入はできません。中古での購入は可能ですが、流通台数はそれほど多くないため、長い目で探していく必要があります。

Q.NM4を中古で選ぶ時のポイントは?

A.メジャーな大型バイクと比べるとNM4は流通台数が少ないため、理想の1台に出会うのは簡単ではないかもしれません。
ですがその分、理想のNM4と出会えたときの喜びは凄いはず!
根気よく探していけばあなたにピッタリのNM4に出会えるはずです。

選ぶ際に見ておきたいポイントや注意点をいくつか紹介していきます。

バイクの状態

特に気をつけて見ておきたいのはカウルの状態。
NM4はカウル面積が大きく、スタイリングの良さを実現している重要なパーツです。

カウルに割れや欠けはないか、色褪せの度合いなどをしっかり見ておきましょう。
カウルを新品に交換するのは簡単ではないため、購入したらガラスコーティングをした上でカバーをかけて保管するなど丁寧に扱うのがおすすめです。

カラーリング

流通台数が多くないNM4ですが、その中でもカラーオーダー車両はさらに流通台数が少ない傾向にあります。
カラーオーダーは+約2万円の費用がかかったということもあり、中古バイク市場では黒や白のNM4が主流で、カラーオーダー車両は貴重な存在です。
気になる色の在庫が出てきたら、早めに動いたほうがいいかもしれません。

走行距離

NM4はツーリング向きのバイクということもあり、1台に長く乗って楽しむライダーが多い傾向にあります。
そのため走行距離が伸びた車両も中古バイク市場には多く流通しています。
走行距離がバイクの程度に直結するという事ではありませんが、走行距離が伸びればそれだけ各部の劣化や摩耗も進み、オーバーホールなどの重整備のタイミングも近づいている事が考えられます。

「希望条件に合うNM4を見つけたけど走行距離が伸びている」といった場合、その販売店が納車整備でどのような箇所を整備するかまでしっかりチェックしておくと安心です。

バイク王のNM4に関する独自調査データ

バイク王が直近で取り扱った100台のNM4を参考に独自調査を行いました。
バイク王独自のデータにとなっているため、中古バイク市場の全てのデータではなくあくまでも一部であることを念頭に参考程度に捉えて下さい。

NM4-01とNM4-02はどちらの方が流通台数が多い?

バイク王の直近100台の取り扱いデータを見ると、NM4-02が約7割、NM4-01が約3割となっており、NM4-02の方が流通台数が多い傾向にあります。
NM4-02はユーティリティボックスやETCなど最初から利便性の高い装備が付いている事から人気が高く、NM4-01よりも流通台数が多い可能性が考えられます。

車種 台数
NM4-01 32台
NM4-02 68台

※バイク王が取り扱った直近100台のNM4内訳

どんな色のNM4が多く流通している?

最も多く流通しているのは黒で約6割。次に白で約3割。
カラーオーダープランの流通台数は合計でも全体の約1割と極めて少ない傾向にあります。

カラーオーダープランの中でも赤と青は他のカラーと比較して流通台数が多い傾向にありますが、その他のカラーはNM4の流通台数の中でも約1%程の希少な存在であることが考えられます。

カラーリング 台数 割合
黒(マットバリスティックブラックメタリック) 59台 59%
白(パールグレアホワイト) 32台 32%
赤(ヴィクトリーレッド) 3台 3%
青(グリントウェーブブルーメタリック) 3台 3%
シルバー(マットアルタイルシルバーメタリック) 1台 1%
オレンジ(マットアクシスオレンジメタリック) 1台 1%
グレー(マットアルタイルシルバーメタリック) 1台 1%
合計 100台 100%

※バイク王が取り扱った直近100台のNM4内訳

カラーオーダープランのNM4を購入検討している方は、黒や白などの比較的入手しやすい車体を購入後にオールペイントで希望のカラーにカスタムするのも一つの手段と言えるでしょう。

NM4の流通台数はどう推移している?

バイク王で買取するNM4の台数にはそこまで大きな変化はありませんが、買い取ってからバイク王の店頭に並べて販売する台数は減少傾向にあります。

※バイク王のNM4取り扱い台数推移(NM4生産終了以降)

販売台数が減少傾向にある要因には、生産終了からの年数が経過に伴いバイク王の販売基準を満たす上質な車両の個体数が少なくなってきていることが大きな要因。
他の車種と比較して流通台数が少ないモデルでもあるので、購入検討している方は早めの行動がおすすめです。

NM4を購入するならバイク王がおすすめ

バイク王では年間約30万件のバイクに関する売買の問い合わせがあり、中古バイク市場で流通が少ないNM4の買取や販売の実績も豊富にあります。

先述したようにバイク王では買い取った車両の中から程度の良い個体を厳選して販売しているうえ、契約後の納車整備では法定基準に従いバイク全体62項目を点検・整備したうえで公道での試乗チェックを実施しています。

こうした厳しい納車整備を終えて販売された車両には最長7年の長期保証と返品保証がついているため、中古でも安心して乗ることができます。

バイク王でNM4を探すことで、高いレベルで厳選されてしっかり整備されたNM4に安心して乗ることができるでしょう。

NM4は生産終了から年数が経過しているため希少性は高まりつつあります。
独自調査の結果でも程度の良い個体の流通数は減少傾向にあるため、購入を検討しているならバイク王の中古バイク情報もチェックしてみてください。

また、無料で登録可能なバイク王会員にはお気に入り登録したバイクの入荷情報が届く機能があります。
NM4を探している方はお気に入り登録を行ってNM4の入荷情報をいち早くチェックしてみてください。

NM4に乗るなら早いうちがおすすめ

現在でも多くのファンがいるNM4について紹介・解説をしてきました。

NM4は新車販売されていた当時よりも、今のほうが注目されているかもしれません。
後にも先にもこのようなバイクは出てこない事も考えられます。

ゆったりした姿勢で乗れてコックピットのような居心地の良さ、そこに滑らかな変速を可能とするDCTが合わされば、これまでとは違ったバイクの楽しみ方ができるかもしれません。

良いバイク、希少車だからこそ、安心して長く乗り続けられる買い方が大切。
ぜひ一度バイク王の在庫から好みのNM4を探してみてください!

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筆者プロフィール

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