普通二輪免許を取得して初めてバイクの購入を考える際、有力候補となるのが250ccクラスのバイクでしょう。

初心者でも扱いやすいパワーや車格のモデルが多く、車検が不要で維持費が安いことに加えてラインナップも豊富で選びやすいためです。

ですが、同じ250ccバイクのバイクでも車種によって性格は大きく変わることもあります。

そこで今回は、初めてバイクを購入する際に注意するポイントや、初心者の初めての1台にオススメしたい250ccバイクを紹介していきます!

バイク初心者がバイクを選ぶ際の注意ポイント

250ccのバイクはとても数が多いので、中には2ストロークのレーサーレプリカのような過激な性格のモデルもあります。
また、古いものになると経年劣化によって車体の各所が痛んできたり、パーツの入手も難しくなるため初心者には維持が難しくなってしまうことも考えられます。
基本的には自分の好きなバイクに乗るのが一番なのですが、最初に無理をしてしまうとバイクライフが辛いものになってしまうことにもなりかねません。
最初は乗りやすくて維持が簡単なバイクを選ぶのが安心・安全です。

個人売買はせずバイク販売店で購入する

オークションサイトやフリマアプリ等で個人からバイクを購入する個人売買はバイク販売店と比較して安価に購入できるケースもあります。
ですが、バイクの整備や登録などをすべて自分で行わなくてはいけないため初心者には向いていない購入方法と言えるでしょう。

出品されている状態と実際の状態が異なるケースなどのトラブルも多く、中古二輪自動車流通協会も注意喚起を行っています。
バイク初心者が安心・安全にバイクに乗るためには、バイク販売店で購入するのが最も確実と言っても過言ではないでしょう。

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バイク本体以外にかかる費用も把握する

バイクは車両本体価格以外にも納車整備費用や登録代行費用などの諸経費が発生します。
車体本体価格だけではなく支払いの総額で比較検討するようにしましょう。

また、初めてバイクに乗るのであれば、教習所関連の費用や、ヘルメットやグローブなどのバイク用品の費用も必要となるため、まとまった出費が発生することが多いです。

バイクを購入するときは一度必要な費用を計算し、予算の中からどれだけバイクに捻出することができるかを把握しておいたほうが良いでしょう。

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可能であれば実車にまたがる

バイクを購入する際、まずはネットで調べることが多いはずです。
しかし、ネットで見たイメージと現物が違うということもあります。
可能であればバイク販売店に行って現物を見て、実際に跨ってみることをオススメします。

例えば250ccのフルカウルスポーツバイクはどれも似たような外観ですが、モデルによってライディングポジションが異なります。
どのモデルも外観が似ていても、実際に跨ってみたら「前傾姿勢がキツい」と感じることもあるでしょう。

不安なことやわからないことは事前に解決する

初めてのバイク選びは不安なことや分からないことだらけでしょう。
バイクは決して安い買い物ではないので、購入前に不安要素をなるべく解決しておきたいものです。

ネット検索やSNSを使って情報収集したり、身近にいる先輩ライダーに聞くこともできますが、最も確実なのはバイクに関する幅広い知識を持っているバイク販売店のスタッフに相談すること。

的確なアドバイスをもらうことができたら、購入前の不安要素は少なくなることでしょう。

バイク初心者におすすめの250ccアメリカンバイク

250ccクラスのアメリカンタイプのバイクはバイク初心者に最もオススメのカテゴリーと言っても過言ではないでしょう。
扱いやすいパワーと優れた足つき性が生み出す安心感は250ccクラスのアメリカンバイクならではです。

ホンダ レブル250


250ccクラスのバイクの中でもバイク初心者に絶大な人気があるのがレブル250です。
シートが低くて足つきが良く、単気筒のエンジンは低回転から力強いのでとても乗りやすい特性。
最近はクラッチ操作不要のEクラッチモデルも追加されました。
Eクラッチならエンストの心配もありません。

初心者がバイク選びで迷ったら、とりあえずレブル250を選んでおけば後悔は少ないと言っても過言ではありません。
乗っている人が多いのでSNSなどでもレブルオーナー同士でつながりやすい点もメリットと言えるでしょう。

バイク初心者におすすめの250ccネイキッドバイク

250ccクラスの中でも多くのモデルが選べるのがネイキッドバイク。
バイクの中でも最もオーソドックスなスタイリングのため、クセが少なく扱いやすい特性があります。

ホンダ CB250R


高い性能と質感、デザイン性などがCB250Rの魅力。
車体は軽く、単気筒エンジンは低速からとても扱いやすい特性なので初心者でも乗りやすいバイクです。
それでいてベテランがスポーティーに走らせても不満のないパフォーマンスを持っています。
こういった理由から初めてのバイクとして選ぶ人が少なくありませんし、長く乗ってライディングテクニックが上達してきても楽しむことができます。

ホンダ CL250


CL250はレブル250のフレームとエンジンを使っていますが、乗ってみたらまったく別なバイク。
レトロな雰囲気のスクランブラースタイル(オンロードモデルをベースにオフロード要素を追加したバイク)になっているので、軽い未舗装路程度であれば走ることもできます。

前後ホイールが大きいので車体は少し大柄。
ポジションもゆったりとしていて長距離でも疲れが少ないのが特徴。
気持ちよくコーナーリングできるハンドリングにも定評があります。
レブル250同様にとても乗りやすいバイクですが、レブル250よりもシートが少し高め(790mm)になっているので、気になる方は一度実車にまたがって足つき性を確認することをオススメします。

スズキ ジクサー150


「250ccはちょっと大きい」
「コンパクトで取り回しの良いバイクがいい」
というのであればジクサー150がオススメです。
小柄軽量で250ccクラスの中でもトップクラスの扱いやすさ。
エンジンは低中速の力強さが重視されているのでキビキビ走ることができます。
ただし、絶対的なパワーは250ccほどあるわけではないので、高速道路を中心に走る場合はパワー不足を感じる事もあるかもしれません。

普段下道で走ることが中心で、いざというときは高速道路も走ることができるというくらいに考えておいたほうが良いでしょう。
車体の小ささに対してシートは少し高め(795mm)ですが、車体が軽いので支えるのに苦労は少ないはずです。

スズキ ジクサー250


スズキ独自の油冷単気筒エンジンを搭載したネイキッドがジクサー250です。
エンジンオイルを使ってシリンダーヘッドを冷やしているので冷却水を入れる必要がなく、その結果とても軽量にすることができました。

水冷のスポーツネイキッドほどのパワーはありませんが、その代わりに普段使う低中速がとても力強いので、ストリートやツーリングで使うならとても扱いやすい特性。ワインディングでも楽しく走ることができます。
CB250R・MT-25・Z250といったスポーツ要素の強い250ccネイキッドバイクと比べると装備やパワーの面で若干見劣りする点もありますが、不必要なところを削ぎ落として、普段使う性能とコスパを重視したバイクになっています。

カワサキ Z250


国産250ccクラスのスポーツネイキッドの中でもパフォーマンスが高いのがZ250。
Ninja250と同系統の並列2気筒エンジンを搭載しているので、高回転でのパワーがありスポーティーに走る楽しさを教えてくれます。
町中での扱いやすさも考えられているので初心者でも乗りやすいバイクになっています。

同じカワサキのビックバイクと同じSUGOMIというコンセプトでデザインされているので非常に質感が高い点も魅力です。
2気筒エンジンは、単気筒に比べて滑らかで振動が少なく、高回転まできれいに回りますが、単気筒エンジンほど低中速のトルクはありません。
自分の使い方、バイクに求める性能などを考えて選ぶようにすると良いでしょう。

ホンダ VTR250


Vツインエンジンを搭載したスポーツネイキットがVTR250です。
現在主流となっている並列2気筒エンジンに比べて滑らかな吹け上がりで振動が少なく、排気音も個性的。
スポーティーでありながら扱いやすい特性には定評があります。

VTR250に関しては、多くのライダーがハンドリングを絶賛しています。
乗りやすくてスポーティーにも走ることができるという点では、他の250ネイキッドと同じなのですが、VTR250の場合はライダーの意のままに動くフィーリングが素晴らしいと評価しているライダーが多いのです。

1998年から登場したモデルなので初期のモデルはキャブレター仕様。
2013年以降のモデルがインジェクションになりました。
初心者であれば、扱いやすいインジェクションモデルがオススメ。
2017年に生産が中止されているので、入手できるのは中古車のみです。

カワサキ エストレヤ


古き良き時代の単気筒バイクを現代の技術で再現したのがエストレヤ。
デザインがクラシカルなだけでなく、エンジンも低中速の力強さと単気筒の鼓動感を重視。
低回転でも粘り強いのでエンストもしにくくなっています。
ハンドリングも安定性が重視されているので初心者でも安心して走ることができるでしょう。
速く走ることは考えられていませんが、マッタリと走るのであればとても気持ちの良いバイクです。

エストレヤは1992年に登場したロングセラーなので、初期のモデルはキャブレター。
初心者であれば2007年モデル以降のインジェクションモデルをオススメします。

2017年にファイナルモデルが発売されて現在購入できるのは中古車のみ。
現在は同じコンセプトでW230が発売されていますが、エンジンの造形などレトロな雰囲気ではエストレヤの方が上と言えるので、クラシック雰囲気の250ccバイクに乗りたいならエストレヤがオススメです。

ヤマハ トリッカー


BMXのようなアクションライディングを楽しめるバイクとして登場したのがトリッカーです。
車両重量は127kgと軽量で、力強い特性の単気筒エンジンを採用しているためとても乗りやすく、ヤマハのライディングスクールで採用されるほど。ベテランライダーにもファンがたくさんいるバイクです。

インジェクションになったのは2008年以降のモデル。
この年式からタンクが少し大きくなり、シートも厚くなるなどツーリング的な要素が少し強くなりました。
使い勝手も向上しているので、初心者なら2008年以降のモデルがオススメ。
現在は生産終了しているので購入できるのは中古車のみになります。

バイク初心者におすすめの250ccスポーツバイク

250ccクラスはスポーツバイクのラインナップも充実しています。
フルカウルはスポーティーな外観だけでなく高速道路を走るときの防風効果も高く、疲れにくくなっています。
それぞれ性格が少しずつ違うので、自分の使い方にマッチしたマシンを選ぶことが重要になります。

カワサキ Ninja250


現代も続く250ccスポーツバイクのムーブメントを作り上げたのがカワサキ。
2008年に登場したNinja250Rから進化を続けてきたので完成度も高くなっています。
2018年に大幅に変更を受けて車体が軽くなり、エンジンのパワーも増してスポーツ性が高くなったのですが、どのモデルにも一貫しているのは速さと扱いやすさ、ツーリング性能などを高いレベルでバランスさせていること。

歴史のあるモデルなので中古車の選択肢が多い点も魅力。
モデルチェンジを重ねながら販売されているロングセラーモデルのため、古いモデルは現行モデルと比較して安価な傾向にありますが、年式が新しいほうが完成されていることは間違いありません。

年式によって細かな仕様や外観デザイン、カラーリングなども変わるので比較しながら選ぶのがオススメです。

ヤマハ YZF-R25


カワサキのNinja250のライバルとして登場したのがYZF-R25です。
マシンの方向性もNinja250同様に高性能と乗りやすさのバランスに優れています。

2019年以降のモデルに関しては外観がMotoGPマシンのYZR-M1的なイメージとなり、フロントフォークが倒立になりました。
ポジションも若干スポーティーな感じになっているので、もしYZF-R25を中古車で購入しようと考えているのであれば、2018年のモデルチェンジ前後で比較しながら選ぶとよいでしょう。

ホンダ CBR250RR


CBR250RRはNinja250やYZF-R25と同じ2気筒エンジンを搭載していますが、その性能はトップクラス。
現代の2気筒エンジン搭載を搭載する250ccバイクとしては最速と言っても過言ではない存在です。

さらに、電子制御スロットルやパワーモードの切り替えなど最新装備が充実しているのもこのマシンの魅力。

ストリートライディングも考慮されているので、初心者でも十分に扱うことができますが、スポーツライディングのことを考えたライディングポジションは前傾がキツめ。
購入を検討されているのであれば、一度実車に跨ってポジションを確認しておいたほうが良いでしょう。

スズキ ジクサーSF250


単気筒エンジンを搭載したジクサー250のフルカウルバージョンがジクサーSF250です。
見た目はとてもスポーティーですが、エンジンは低中速で力強いのでストリートやツーリングでも扱いやすく燃費も良好。
ポジションも前傾がキツくないので長距離でも疲れにくいです。

ライバルに比べるとスポーツ性はそれほど高くありませんが、ワインディングを楽しむレベルであれば十分すぎるくらいのポテンシャルもあります。
「スポーツバイクのデザインが好きだけど町中ではリラックスして走りたい」というのであればジクサーSF250はとてもオススメなマシンです。

バイク初心者におすすめの250ccアドベンチャーバイク

アドベンチャーモデルは長距離走行時の快適性が高く、荷物も積みやすいのでツーリング適正の高いモデル。
その上、多少の未舗装路なら走ることができるなど、非常に使い勝手が良いので世界中で人気になっているカテゴリーです。
250ccクラスにもアドベンチャーと呼べるマシンがありますので、初心者にオススメできるモデルを紹介します。

スズキ Vストローム250


Vストローム250はアドベンチャーモデルですが、オフロードの性能はそれほど追求していません。
重視しているのはオンロードでのツーリング性能。

2気筒エンジンはスムーズで振動も少なく、旅バイクとしては250ccクラスの中でもトップクラスの快適性を持っています。
その上、低中速域のトルクに優れ、パワフルさと扱いやすさを両立させているためバイク初心者でも扱いやすいモデルです。

普通二輪免許で乗れるアドベンチャーバイクでより長距離ツーリングでの快適性重視するのであれば400ccクラスのホンダ NX400を選ぶという選択肢もあるので、使い方などを考えて検討してみてください。

中古で買うならトップケースやサイドパニアが付いた個体を選ぶのもオススメ。
荷物が搭載しやすくなるだけでなく、雨が降っても荷物が濡れる心配をしなくてすみます。

バイク初心者におすすめの250ccオフロードバイク

250ccクラスには昔から数多くのオフロードモデルが存在したので、中古車も含めると様々なオフロードバイクを選ぶことができます。
ただし、バイクによってはシートが高いものや過激な性格のものもあります。
初心者がオフロードバイクを選ぶ場合は、デザインだけでなくバイクの性格を知っておいたほうが良いでしょう。

ヤマハ セロー250


オフロードバイクに興味がある初心者にはセロー250がオススメです。
高いオフロード性能を持ちながら、オンロードでの走りは軽快。
長距離走行もこなせるので多くのツーリングライダーに愛されてきました。

オフロードバイクの中には、初心者には扱いにくいものもありますが、セローは性能と扱いやすさのバランスがとても良く取れているバイクです。
2008年モデルからインジェクション仕様になって扱いやすさや始動性が向上しているので、初心者であれば2008年以降を選ぶのが無難でしょう。

バイク初心者におすすめの250ccクラスビッグスクーター

250ccクラスならスクーターも選ぶことができます。
排気量が250ccのものはフルサイズと言われていて車体サイズが大きめ。
パワーに余裕があって乗り心地も快適です。
最近は150ccクラスも人気があり、コンパクトな車体と取り回しのしやすさが魅力です。

ホンダ ADV160


250ccのフルサイズビッグスクーターは車体が大きく、初心者には取り回しで苦労するかもしれません。
その点中間排気量となる150ccクラスであれば、原付2種並にコンパクトで取り回しもしやすく小回りも利き、いざというときは高速道路だって走ることができます。
つまり250ccと125ccの良いところ取りなのです。

ADV160はアドベンチャーバイクのような個性的ルックスが特徴。
ABSやスマートキー、電源取り出しのアクセサリーソケット、アイドリングストップなど機能も充実しています。

2020年発売時は149ccでしたが、2023年からは排気量を154ccにアップした新設計エンジンを新型フレームに搭載。
後輪の滑りを防止するトラクションコントロールや大型のメーター、高さを2段階で調整できるウインドスクリーンなどが採用されています。

250ccクラスには初心者向けバイクがたくさん

今回紹介した車両以外にも250ccクラスには初心者向けのバイクがたくさんあります。
年間取扱台数10万台以上を誇るバイク王なら、現在も新車で販売されている現行モデルと生産終了になったモデルの両方を見比べながら検討することができますので、ぜひ在庫情報をチェックしてみてください。

中古車は不安と考えている方もいるかもしれませんが、バイク王で納車整備を行ったバイクには最長7年間の長期保証と100日間の返品保証もついているため、中古でも安心して購入することができます。

また、バイク王は現在バイクの免許を取得中もしくは取得後6ヶ月以内のライダーを対象に「免許取得応援キャンペーン」も提供しています。

分からない事がある際や気になるバイクが見つかった際にはバイク王に気軽に問い合わせてみてください!

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