カワサキのバイクの特別なカラーについて解説!
公開日:2026.02.13 / 最終更新日:2026.01.07
バイクメーカーにとって、車体の色は非常に重要なものです。
カワサキはイメージカラーであるライムグリーンが非常に個性的で強い存在感を放っていますが、往年の名車のカラーリングを新しいバイクに採用することが多く見受けられるところも特徴的。
今回はカワサキを代表する色や人気の色、懐かしい色などについて、歴史的背景なども含めて解説していきたいと思います!
ライムグリーン
カワサキと言えばライムグリーンというくらいに今ではイメージカラーとして定着していますが、採用当時としては非常に大胆な決断をしていました。
バイクのレース史に詳しい方ならホンダが1961年にロードレース世界選手権で初優勝したことをご存知でしょう。
ヤマハやスズキもこれを追いかけて世界選手権に参戦してチャンピオンを獲得して性能を世界にアピールしました。
ところが国内4メーカーの中で後発だったカワサキはレースへの参戦も遅れてしまいました。
ロードレースに本格参入するのであれば、多くの人達に強いインパクトを与える必要があります。

そこで当時最大のバイク輸出国で開催されたデイトナ200というレースに参戦するときに採用したのがこのライムグリーンのカラーリングでした。
当時、欧米でこの色は不運を象徴する縁起の悪い色とされていました。
ですが、あえて縁起の悪い色を採用することで、常識を打ち破る挑戦者である事を世界に示したのです。
これで成績悪かったらシャレにならないところですが、カワサキのレーシングマシンは大活躍し勝利を重ね、やがてグリーンモンスターと呼ばれるようになったのです。

80年代になるとGPZ900Rのようにライムグリーンを採用した市販車が出てくるようになります。

スポーツバイクにもライムグリーンが積極的に採用されるようになっていきました。
ライムグリーンは、後述するKRTカラーのようにバリエーションを増やして、スポーティーなカワサキのイメージを作り上げていくことに成功しました。
現在でもカワサキのレーシングマシンやスポーツバイクにライムグリーンが受け継がれているのは、当時のチャレンジャースピリッツを失わないようにしているからなのかもしれません。
ローソンカラー

1970年代から1980年代前半にかけてレースでの活躍もあり、ライムグリーンはカワサキのレーシングカラーとして定着しました。
しかしこの頃、市販車にライムグリーンが使われることはありませんでした。
おそらくレースマシンとストリートバイクで色を使い分けていたからでしょう。

そんなときに登場したのが1982年発売のZ1000R、通称ローソンレプリカでした。
アメリカのスーパーバイクレースでエディー・ローソンがチャンピオンを獲得したことを記念して作られたモデルです。
このマシンには、当時ストリートマシンでは珍しいライムグリーンが採用されていました。

それまでのカワサキのビッグバイクは大人っぽい落ち着いた色合いが多かったこともあり、ローソンレプリカはかなり話題になりました。
やがて世界的な人気になり、この色がローソンカラーと呼ばれるようになったのです。

ローソンカラーはZRX400やZRX1100、ZRX1200にも採用されました。
スタイルがZ1000Rイメージだったこともあり、似合わないはずがありません。

ZX-6Rなどにもローソンカラーと同じライムグリーン、ホワイト、ブルーが使われています。
スーパースポーツでもこの配色はインパクトがあり存在感を放っています。
KRTカラー

KRTとはカワサキ・レーシング・チームの略。
つまりKRTカラーとは、スーパーバイク世界選手権で大活躍していたカワサキワークスチームが採用していたカラーリングです。

カワサキ伝統のライムグリーンを基調として、エボニー(黒)を使い、年式によってはホワイトなどがアクセントになっています。

カワサキは市販車の改造で行われるスーパーバイクレースで無類の強さを発揮しました。
2015年から6年連続チャンピオンとなり、鈴鹿8時間耐久ロードレースでも優勝したジョナサン・レイの活躍もあって、レース好きが多い欧米でKRTカラーは大人気。日本でもKRTエディションが続々と販売されるようになりました。

人気の高い色なのですが、カワサキは2024年シーズンを最後にスーパーバイクレースからワークスチームを撤退し。
2025年からはビモータとのコラボレーションによる「Bimota by Kawasaki Racing Team」として継続することを発表しました。
今後はKRTカラーも廃止され、中古のKRTカラーを纏ったモデルの人気が高くなってくる事もあるかもしれません。
火の玉カラー

ビッグバイクのカワサキのイメージを世界中に知らしめたのが1972年登場のZ1です。
このバイクが、当時どんなに凄くて世界中を熱狂させたかは色々なメディアで説明されているのでご存知のことと思います。
旧車が好きなライダーには憧れの存在であることは間違いありません。

Z1が登場したときはカラーリングも斬新でした。
オレンジの部分が火の玉の形に見えるもので、火の玉カラーという呼び方が定着していくことになりました。
このカラーリングに憧れる人も多かったことから、カワサキの4気筒ネイキッド、ゼファーシリーズなどにもこの火の玉カラーが採用されています。

最近のマシンではZ900RSにも火の玉カラーが採用されました。
Z1同様ブラウンとオレンジのパターンに加え、写真のようなブラックとブルーの火の玉もあります。
カワサキのビッグネイキッドを象徴するカラーリングだと言っても良いでしょう。
イエローボール

火の玉カラーのバリエーションがイエローボールです。
写真はゼファー400。
パターンは火の玉カラーと同じですが、オレンジだった部分がイエローになっています。
クラシカル&シックな印象が強い火の玉カラーに対して、イエローボールはあざやかで軽快なイメージになっています。

そのためか、イエローボールに塗り分けられたバイクは他にもありました。
写真のゼファー750にも良く似合っています。

Z900RS SEのカラーリングにも採用されています。
火の玉カラー同様にイエローボールも人気のカラーリングです。
タイガーカラー

タイガーカラーはたZ1、Z2に採用されたカラーリングです。
70年代のライダーにとって、Zと言えばこのカラーリングと言っても過言ではないでしょう。
ちなみにZ1にはブラウンにオレンジのラインの輸出専用色も存在します。

タイガーカラーは1980年に発売されて大ヒットとなったZ400FXにも採用されました。
当時は大型二輪免許の試験が難しかったので、ビッグバイクに憧れていたライダーたちにZ2を彷彿とさせるタイガーカラーは人気となりました。

Z900RSにも玉虫カラーが登場します。
70年代、Z2に憧れていたリターンライダーにとって、この色が心に響いたことは間違いないでしょう。
玉虫カラー

1975年に発売されたZ1-B(輸出仕様)とZ2-A(国内仕様)に採用されたのが玉虫カラーと呼ばれるカラーリングです。

玉虫のカラーリングはゼファー1100でも採用されました。
これは赤玉虫と言われる色です。

そしてZ900RSにも玉虫カラーが登場しています。
このようにカラーリングを見ていくと、Z900RSはZの色の歴史を再現しているのだということがよく分かります。
MK2カラー

1978年に登場したのがZ1000MkⅡ。
Z1、Z2から続く丸みを帯びたデザインから一新。
角ばったデザインになったので角Zと呼ばれています。

Z1000MkⅡのカラーリングは濃いブルーにゴールドの細いストライプが入っています。
国内仕様のZ750FXもまったく同じカラーリングでした。
それまでのZの丸みを帯びたデザインはとは異なり、このデザインとカラーリングの組み合わせで再び人気が高くなりました。
W3カラー

カワサキがビッグバイクで高い技術力を持っていたメグロを吸収して作ったのがW1。
バーチカルツインエンジンを搭載し、当時としては世界トップレベルの高性能を発揮していました。
W1は色々な部分が進化していき、Wシリーズの最終モデルとなるW3が登場。
素晴らしい排気音と重厚な走りでファンを魅了しました。
そんな名車Wシリーズを現代に再現したのがW800。
最終型W3のカラーリングを採用したのは、Wシリーズの血を受け継いでいるということの証のように感じられます。

ちなみにW3カラーはエストレヤにも採用されました。
エストレヤはカワサキが吸収したメグロSGをイメージに作られたバイク。
W3もメグロの技術力を活かして作られたバイク。
つまりルーツは同じなのです。
カワサキのバイクの色には歴史がある

カワサキは現代でもバイクの色に古いものを使っていることが多いのですが、それは単に懐古主義なのではなく過去の伝統を大事にしているから。
伝統と最新技術の融合が、カワサキのバイク作りの柱の一つ。
カワサキのバイクの色からは、そんなメーカーの考えを見て取ることができるのです。
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