バイクの購入を検討していると、「並行輸入車」や「逆輸入車」という言葉を耳にすることはないでしょうか? 国内で販売されているバイクと何が違うのか、気になっている方も多いかもしれません。

この記事では、バイクに興味をもって間もない方でもわかるように、バイクにおける「並行輸入車」について詳しく解説します。

並行輸入車の購入を検討する場合のメリットや、注意すべきデメリット、安心して購入するためのポイントもお伝えするので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

「並行輸入車」ってどういうバイク?

「並行輸入車」とは、日本の正規メーカーや代理店を通さずに、輸入業者が独自に海外から輸入して販売しているバイクのことです。

例えば、日本、もしくは海外メーカーがアメリカやヨーロッパなど海外市場向けに生産・販売しているバイクを、別の輸入業者が合法的に日本に持ち込み、販売するケースがこれにあたります。

例を挙げるとヤマハの「FZS25」やホンダ「CB200X」などがあり、これらは日本メーカーのバイクですが、国内では正規販売されていないモデルです。

元々海外で販売されているモデルのため、国内の法規や環境に合わせた仕様変更がされていない場合もあります。

▲並行輸入で国内でも購入できる海外向けモデル・ホンダ「CB200X」※写真はインド仕様

並行輸入車と正規輸入車の違い

並行輸入車と対になるのが正規輸入車ですが、両者の違いは、誰が輸入・販売しているかにあります。

正規輸入車:メーカー自身や、メーカーと正式な契約を結んだ正規代理店が輸入・販売している車両。日本国内のユーザー向けに、仕様や保証、アフターサービス体制を整えてから販売されます。

並行輸入車メーカーや正規代理店とは無関係の、別の輸入業者が独自に輸入・販売している車両。車両自体の品質に大きな違いはありませんが、どちらで購入したかにより、国内での保証やアフターサービス体制が大きく異なってきます。

並行輸入車のメリット

並行輸入車には、正規輸入車にはない魅力がたくさんあります。
中でも日本未発売のモデルに乗れる、という点が並行輸入車の最大のメリットでしょう。

メーカーが日本国内では販売していない海外向けモデルに乗ることができるケースも多く、他の人とは違う、個性的なバイクに乗りたい方には大きな魅力です。

国内で販売されているモデルであっても、海外に向けた特別なカラーリングであったり、国内モデルとは異なる仕様のものが存在します。

そうしたバイクを手に入れることができるのも、並行輸入車ならではの特徴でしょう。

並行輸入車には、国内の正規販売モデルよりも価格が抑えられているケースが多いというメリットがあります。

この価格差は、正規ルートよりも輸入にかかるコストが削減されていることや、国によっては現地の車両価格そのものが安価であることなど、複数の要因によって生じます。

「できるだけ費用を抑えて乗りたい」と考えている方にとって、この価格の優位性は並行輸入車を選ぶ非常に魅力的なポイントとなるでしょう。

そして、海外で発表されたばかりのニューモデルが、日本の正規販売店ではまだ取り扱いがない場合でも、並行輸入によっていち早く手に入れることができる場合があります。

▲スズキ「Vストローム250SX」

2022年5月にスズキがインドで発売を開始した「Vストローム250SX」が、2023年8月の国内販売前に国内で見かけられるといったケースがありましたが、この現象の正体も並行輸入車です。

いち早く最新モデルに乗りたいという方には嬉しいですね。

並行輸入車のデメリット

上記のような魅力がある一方で、並行輸入車には購入する前に知っておくべきデメリットも存在します。特に、購入後のアフターサービスに関する点は重要です。

並行輸入車は海外モデルのため、国内の正規販売店では修理を受け付けてもらえないことがあります。また、いざ故障した場合に交換用のパーツが国内に流通しておらず、海外から取り寄せなければならないなど、修理に時間がかかったり、費用が高くついたりする可能性があります。

また、正規輸入車であればメーカーが提供する手厚い保証やアフターサービスが受けられますが、並行輸入車はそうしたメーカー保証の対象外となるのが一般的です。購入後の保証は、販売店独自の保証に頼ることになります。

そして、万がいちメーカーがリコールを発表した場合でも、並行輸入車はリコールの対象から外れる可能性があるので注意が必要です。

リコールとは?

リコールとは、自動車やバイクの設計・製造上の問題が原因で安全基準に適合しなくなる恐れがある場合に、メーカーが無償で修理を行う制度のことです。

並行輸入車の場合、リコールの情報がユーザーに届きにくかったり、国内の正規ディーラーでは対応してもらえなかったりすることがあるため注意が必要です。

並行輸入バイクを購入する際の注意点

並行輸入車は、車両価格が安いからという理由だけで安易に選んでしまうと、後々後悔する可能性があります。

購入を検討する際は、車両本体の価格だけでなく、購入後のアフターサポートや保証体制がどうなっているかを必ず確認しましょう。

販売店の信頼性をチェックする
並行輸入車を専門に扱っている信頼できる販売店か、実績は十分かなどを確認しましょう。

保証内容をしっかり確認する
販売店独自の保証がどれくらいの期間、どの範囲で適用されるのか、必ず契約前に確認しましょう。

また、日本国内で販売されているモデルと同じ名称でも、海外向けの並行輸入車は仕様が異なる場合があります。購入時にはどの国向けのモデルか、国内の公道において問題なく運用ができるのか、などをしっかりと確認しておくと良いでしょう。

特に、中古の並行輸入車を購入する場合は、購入後のトラブルのリスクが新車よりも高まります。いざという時のためにも、充実した保証内容が提供されているかどうかが非常に重要になります。

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筆者プロフィール

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