ダイナミックな荒波。これぞ海道!定番でも絶対走りたい感動ルート

南紀白浜は古代より温泉地・観光地として知られており。
現在も多くの観光客がバスで大挙して訪れる、国内有数の観光地だ。

そんな観光地のド真ん中に絶景ロードが?などと思うかもしれないが、白浜には海沿いをぐるりと周遊できる交通路があるのだ。
南白浜道路と呼ばれるこの道は白浜の定番観光スポットを接いで走る事が可能な為、マイカーや観光バスが集中し、休日は地元でも有名な渋滞スポットとなっている。

しかし、ここで諦める事なかれ。
南白浜道路には驚くべき絶景スポットが隠れているのだ。

道として見ると、市街地・温泉街を縦貫しており信号も多い為、決してスピードを出せる道ではない。
しかし、時間によっては大変爽快に走れる。

それは朝。他の観光客が朝食を食べている時間、大体7時前後はかなりガラガラ。
特に定番の観光スポット周辺が大変気持ち良く走れるのだ。
少々早めに起きて、早朝の一流しを終えてから朝食を頂くのも良いだろう。

とは言え、観光スカイラインのように全線絶景という訳ではない。
松林等で展望の開けない場所も多く「走り」という観点では他の絶景ロードに大きく点数を離されるのは否定できない。
しかし、前述の隠れた絶景スポットがこの道にはある。
それが、夕刻限定の円月島だ。

円月島は白浜のシンボルでもあり、海食作用によって真ん中に穴の開いた小さな島。
定番の観光スポットである為、日中は大量の観光客でお祭り状態だ。

だが夕刻、観光客が引けた頃に見せる見事な夕陽は、この時間を狙って訪れる価値のある絶景が広がるのだ。
特に、夕陽が円月島の穴と重なる瞬間は、その場にいる者全員が息を呑む程に幻想的。

南白浜道路はそのものが絶景というより、数々の絶景を接いで走る道。
旅が出会いと感動の探究だとすれば、絶景を愛する貴方は絶景の根底にある感動を求めているに違いない。
貴方と感動を繋ぐ道路。これもまた「絶景ロード」であると言えるだろう。

混むとは言えさすが国内有数の絶景地。
ロケーションだけでも訪れる価値がある。

空いた時間を狙えば爽快なワインディングを楽しむ事も十分可能。
潮の香を全身で感じつつ夏のツーリングを存分に楽しもう!

白浜の顔とも言える円月島。
南北130m、東西35m、高さ25mの小島だ。

海の透明度も高く、大都市から2時間で行ける場所とは思えないアクアブルーの煌めく海面が堪能できる。

夕闇に浮かびあがる円月島。
春分・秋分の時期、中央の穴を通して見る夕陽は大変感動的。
この光景を見る為だけに遠方より通う方も少なくない。

南白浜道路沿いにある、白浜3大観光地の一つ千畳敷。
広さは約4haあり、畳を千枚敷ける程の広さである事が名前の由来だ。

通年強風が吹く為、台風中継で有名な場所でもある。

これぞ白浜名物、三段壁。
長さ2km、高さ50~60mにもなる大岩壁だ。

3段に分かれている訳でなく、海面までは一直線。
転落即昇天の危険地帯の為、十分注意して見学しよう。

真っ白な砂が美しい白良浜。
日本では珍しい純度の高い石英で出来ている為、輝く白さが特徴だ。
砂浜減退の為、現在の砂は成分の似たオーストラリアの砂を客土している事は内緒だ。

日本3大古湯の一つと呼ばれる白浜温泉。
特にこの崎の湯は万葉の時代よりここにある大変古い温泉だ。

日本書紀にも記載されており、皇族達も愛した銘湯。
何より海面ギリギリの浴槽の為、打ち付ける波が大変ダイナミック。
ぜひ1度訪れてみよう。

和歌山県西牟婁郡白浜町湯崎1668

筆者プロフィール

神田 英俊

内外出版社発行、隔月刊ツーリング雑誌“MOTOツーリング”誌のコンセプター兼編集長。“旅人による旅人の為の雑誌”を基本コンセプトに、全国のDEEPな旅ネタを更に深く掘り下げて取材・掲載している。個人的なバイク趣向はオフロード。季節を問わず、主にキャンプを基軸とした旅が中心。冬季北海道ツーリングの常連でもある。バイクと共に温泉もこよなく愛しており、温泉ソムリエの資格を持つ秘湯巡礼ライダーでもある。