普通自動車免許でも乗ることができる50ccの原付バイクはスクーターがほとんどだと思われていますが、実は大きなバイクと同じようにネイキッドからフルカウル、クラシックやオフロードなど様々なタイプがあります。

ミッションもATだけでなくクラッチ、シフト操作を行いながら運転するMTの原付も種類様々。
原付50㏄クラスでも運転する楽しさ、操る楽しさを体感できるバイクがあるんです。

今回はそんな50㏄原付MTバイクを一挙紹介していきます!

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50cc原付MTバイクの人気車種

クロスカブ

カブシリーズは働くバイクとして知られた存在ですが、クロスカブはそんなカブをベースにもっとレジャーとしても使いやすく、遊び心を追求したモデルで110ccモデルと同時に50ccモデルもラインナップされています。

MT操作を楽しむことができますが、クラッチ操作はなく、エンジンの回転を上げると自動で繋いでくれる遠心クラッチのため、シフト操作のみで運転することができます。

エンジンはカブ伝統の空冷単気筒横型エンジンで、粘り強いトルクと扱いやすいフィーリングを発揮します。
MT操作に自信がないけど入門としてまずはやってみたい方、MT操作はできるけどカブくらいの扱いやすさで遊びたい方など、幅広い方におすすめできるバイクです。

モンキー

元々は遊園地の遊具として生まれたモンキーは50ccが元祖のモデル。
現在は125として生まれ変わっているため、現行モデルに50ccのモンキーはありませんが、昔のモンキーなら50cc原付として乗ることができます。

可愛らしい小さな車体は女性が乗っても小さいと感じるくらいのサイズ感なので、通常の50ccスクーターなどと比べてもかなりの小ささ。

ですがこの大きさだからこそおもちゃ感覚で楽しむことができ、様々な魅力が詰まったバイクです。
カブと同じく遠心クラッチのタイプと、クラッチレバーがついたMT4速のバージョンがあります。

モンキーはカスタムパーツが非常に多く、エンジンはもちろん、タンクや外装など様々なカスタムパーツが各メーカーからラインナップされており、中古パーツも豊富にあるため、イジりを楽しみたい方にもおすすめです。

ゴリラ

モンキーの兄弟車として登場したのがゴリラ。
ゴリラもモンキーと同じく50cc原付のバイクで、エンジンはモンキーと同様のものとなっていますが、タンクをはじめ、肉厚なシートなど細かいスタイリングが異なります。

モンキーは元々車に積んで運べるサイズとなっているため、ハンドルが折りたたみになっていたり、普通車のトランクに収まる横幅となっていますが、ゴリラは車に積むのではなく目的地まで自走できることを前提としているため、おもちゃ感覚があるモンキーよりもバイクらしいキャラクターが強くなっています。

ゴリラもモンキーと同様にカスタムパーツが豊富なため、イジって遊べるバイクとしても人気の原付モデルです。

エイプ50

カブやモンキーとはまた違ったホンダのMT原付として人気なのがエイプ50。
エイプもそこまで大きくない車体サイズですが、12インチホイールを採用したミニバイククラスのバイク。
ミニバイクと言ったらエイプが相場になるサイズとも言えるでしょう。

400ccクラスのネイキッドがそのまま小さくなったようなスタイリングとなっていて、ミニバイクとは言えバイクらしさはしっかり感じることができます。
エンジンはカブやモンキーとは違い、空冷単気筒の通称縦型エンジンと呼ばれるタイプで、街乗りはもちろん、カスタムするとスポーツ走行を楽しむことができるレベルまで仕上げることができ、モンキーとはまた違った層のエイプカスタムも人気です。

CD50

通称ベンリィと呼ばれるCD50はカブ系統の横型エンジンを搭載したビジネスバイク。
カブシリーズは他のバイクとは違った独特なスタイリングですが、CD50はフルサイズとまでいかずとも一般的なバイクとさほど変わらない大きさの車体に50ccのエンジンを搭載しており、一見では原付だとわからないクラシックバイクのようなスタイリングとなっています。

派生モデルとしてクラシックロードスポーツやスクランブラーなど、ベンリィをベースとしたモデルが発売されているため、カスタムの幅が広いというのも魅力的。
大きなバイクに乗る前の練習としてや、小排気量ならではの楽しさを実感したい方などにおすすめです。

YB-1 FOUR

クラシックロードスポーツとして人気だったYB-1に4ストロークエンジンを搭載したのがYB-1 FOUR。
原付には見えないフルサイズクラスのバイクで、純正からカフェスタイルのシングルシートを装着しているなど、スタイリング面でも人気の高いモデルです。

エンジンは空冷単気筒、4速ミッションをクラッチ操作で楽しむことができるため、大きなバイクにステップアップする前の練習としてや、移動に原付を使いたいけどMT操作も楽しみたい方にもおすすめできるバイクです。

日本国内だけでなく海外でのカスタムも人気で、少し手を加えれば本格的なスタイルに仕上がるため、カスタムベースとしてもおすすめできます。

RZ50

通称ナナハンキラーとして伝説的なバイクとなっているRZ350ですが、実は原付クラスにRZ50も存在します。
クラシックバイクというよりは、クラシックレーサーを彷彿とさせる独特なスタイリング。

水冷2ストローク単気筒エンジンは迫力の2ストサウンドを響かせ、50ccクラスながら2ストのパワーバンドを楽しむことができます。
前後17インチホイールを採用したフルサイズクラスのバイクのため、ワインディングやミニサーキットなどスポーツ走行も楽しめるのが魅力的。
原付クラスの2ストマシンは希少なため、乗るなら今がチャンスかもしれません。

GAG

サーキットを走るレーサーをそのまま小さくしたようなスタイリングのバイクですが、実際間近で見るとレーサーレプリカとは思えないほどの小ささとなっているミニバイククラスのGAG。

当然このスタイリングから中身は50ccながら強烈なエンジンが載っているかと思いきや、空冷4ストローク単気筒の速さというよりは乗りやすさメインのエンジン。

スタイリングは強烈ですが、なんちゃって感を楽しむことができるバイクとして知られています。
ですが50ccクラスでこの本気のレーサースタイリングに乗れるのは数少ないため、今乗っていたら中々おしゃれかもしれません。

NS-1

原付に見えない原付としては代表格と言っていいほど人気があるNS-1。
わかっていた上で見ても50ccクラスには見えず、250ccクラスのフルカウルマシンのように見えます。

2眼ライトは同時期に発売されていたRVF400をイメージしたもの。
実際車格は250ccクラスとほぼ同等のフルサイズなので、原付特有の見劣りはほとんどありません。

タンクに見えるのは実はメットインとなっており、使い勝手も考慮されています。
エンジンは水冷2ストローク単気筒を搭載し、出力も当時の自主規制値ギリギリの7.2psとなっており、今乗っても2ストの速さを原付クラスで体感できるマシンとなっています。

NSR50

今では伝説的なバイクとなっているNSRシリーズには250ccだけでなく50ccもあります。
NSR50はミニバイククラスの中で伝説的な存在となっているバイクで、当時のミニバイククラスの戦闘力を底上げしたと言ってもいいモデル。

NSR250をそのまま小さくしたようなスタイリングは伊達ではなく、中身もしっかり高性能。
高剛性、軽量ツインチューブフレームに前後ディスクブレーキ、ハイグリップタイヤも履ける12インチホイールなど、高性能な車体が水冷2ストローク単気筒エンジンのパワーを受け止めます。
現在でもミニバイクレースの世界では現役で活躍している車体も少なくないため、見た目で買うのも良しですが、本気でスポーツライディングができる原付バイクとして買うのもおすすめです。

ソロ

まるで今スタンダードとなったバイクのスタイリングの原型のようなスタイリングのソロ。
1950年代やそれ以前のバイクにも見えますが、ソロは2003年にホンダのNプロジェクト第4弾として登場したバイクです。

カブ系統の空冷単気筒横型エンジンを搭載し、遠心クラッチ式のためクラッチ操作はなく、シフト操作のみで運転することができます。

レトロで可愛らしいスタイリングですが、新車発売時はタンク、フレーム、シートを好みに合わせてオーダーすることができ、組み合わせのパターンはなんと全285種類。

中古車の中でもソロは様々なカラーが存在するため、好みのカラーリングを探していくのも楽しめるポイントです。

JAZZ

アメリカンクルーザースタイルのバイクは原付クラスではあまり知られていませんが、ジャズは珍しい原付50ccクラスのアメリカンバイク。
カブ系統の空冷単気筒横型エンジンを搭載しており、4速ミッションのクラッチ操作を楽しむことができます。

「原付クラスのアメリカンはなんちゃって」と思われがちですが、ジャズはティアドロップ型のタンク、長めのフロントフォーク、低いシート高など大型クラスのアメリカンと何ら変わらない本格的な作り込み。
ジャズ特有のかっこよさを秘めているため、今ストリートの足として乗っていてもある程度格好がつく原付バイクです。

MAGNA FIFTY

50cc原付クラスのアメリカンはジャズ登場から約10年後登場したマグナフィフティーもあります。
ジャズと同じくカブ系統の空冷単気筒横型エンジンを搭載し、4速ミッションのクラッチ付。

ジャズはどちらかと言えばアメリカンの中でもチョッパー気味のスタイルですが、マグナ50は原付クラスにも関わらず迫力のあるファットなスタイルのアメリカン。

また違ったスタイルのアメリカンなのでジャズとマグナ50は好みが分かれるかもしれません。

車格は250ccクラスとまでは行きませんが、原付としては大型のクラスで迫力があります。

原付でもアメリカンスタイルのバイクに乗りたい方、原付でもしっかり格好がつくバイクに乗りたい方におすすめです。

XR50モタード

モタードタイプのバイクは250ccや400ccクラスが主流ですが、実は50cc原付クラスにもミニサイズのモタードがあります。
XR50モタードは同時期に発売されていたエイプ50をベースに各部を変更し、モタード仕様にしたバイク。
エイプも中々ですが、XR50モタードは更に上の性能を発揮します。

前後ディスクブレーキを採用し、12インチのホイールはオンロードハイグリップはもちろん、中にはブロックパターンのタイヤを履かせてオフロードを楽しむライダーも。

「大きなバイクでは怖くてできないことも50ccのミニバイクならチャレンジしやすい」というメリットもあるので、移動の足としてだけでなく、様々なバイク遊びの入門用としても楽しめるバイクです。

DT50

本格オフロード性能を追求した原付として知られているのがDT50。
水冷2ストローク単気筒エンジンを搭載し、最高出力は7.2psと原付の中でもかなりのハイパワー。
車体は前19インチ、後17インチとフルサイズのオフロードバイクから1サイズダウンした大型ホイールを搭載しており、乾燥重量は75kgと超軽量級のバイクとなっています。

オフロード入門としてはうってつけですが、本格的なオフロード性能は初心者だけでなくベテランが楽しめるマシンとしても人気が高く、同じマシンで日常の足としても使えるので便利なオフロード原付だと言えるでしょう。

古いバイクですが当時のオフ車改革期の雰囲気が詰まったマシンなので、今乗っても当時の味わいをしっかり楽しむことができるはずです。

50ccMTバイクは移動にも遊びにも使える

50ccスクーターは街での便利な移動手段として追求されていますが、スクーターではないMTマシンは移動の楽さ意外の部分を追求して作られているため、個性が強くバイクとしての味を感じやすいクラスだと思います。

クラシックネイキッドからロードスポーツ、フルカウル、アメリカン、モタード、オフロードまで原付でも様々な選択肢があるため、移動以外の楽しみ方をしたい方にもおすすめです。

気になった方は是非好みのMT原付バイクを探してみてください!

筆者プロフィール

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