バイクは高価なので、一括ではなくローンで購入することも普通です。
手元にお金がなくてもバイクを買えるローンは魅力的ですが、ローンを組むことのメリットやデメリット、注意点についても知っておきましょう。

バイクローンとはどんな仕組み?

ローンを一言でいえば、信販会社や銀行といった金融機関からお金を借りてバイクを買い、購入後に少しずつ返済していく仕組みです。
バイクの購入にかかった費用はいったん金融機関がバイク販売店に支払ってくれます。

その後、ユーザーは購入時に決めた分割方法(毎月27日に1万円を支払う等)に従って金融機関に対してお金を返していきます。
しかし返していくお金(元金)には利息がついているので、現金一括(購入時に1回ですべて支払う)で買うよりも結果的に多くのお金を支払う必要があります。

なお、ローンが組めるかどうかはバイク販売店が決めることではなく、信販会社や銀行が決めることなので、購入者の信用情報を金融機関に確認してもらう必要があります。この審査に通って初めて、その人がどれくらいのお金を借りられるのかが決まります。

つまり、ローンとはいま手元にお金がなくても、その人の信用によりお金を借りてバイクが買えるという仕組みのことです。

バイクローンの種類とは?どこからお金を借りるの?

バイクのローンを組む場合、どこからお金を借りるのかは重要です。バイク販売店にまかせているという方も多いと思いますが、その場合はバイク販売店が提携している信販会社等から借りることになります。販売店の中でも、メーカーディーラー系のお店だと特別低金利といったキャンペーンをしていることもありますから、よく調べておきましょう。

自分で借りる先を決めたいという方には、主に以下の借入先があります。

・信販会社ローン
・銀行ローン(信用金庫、労働金庫、ネット銀行も含む)
・カードローン
・メーカーディーラー系ローン
・消費者金融

順番に、簡単に説明していきます。

信販会社ローン

信販会社はローン会社と呼ばれる事もあり、バイク購入時においてはメジャーなローンです。
信販とは信用販売の略です。小さなバイク販売店でも1社は提携しているはずで、審査基準は普通です。
販売店を介しているので、ある程度の信用が置かれている状態です。ただし金利は少し高め(5~18%ほど)となります。
審査の申し込み方法WEB上での審査と、書類での審査の二種類があり、WEB審査の場合は最短即日で審査結果が分かることもあります。

銀行ローン

次に、銀行のマイカーローンが挙げられます。信販会社ローンと並んでメジャーなローンです。
銀行により変わりますが、1.5〰7%ほどと金利が低いのが特徴ですが、固定金利と変動金利の2タイプがあります。
変動金利の場合は半年ごとに金利が見直され、金利が上昇する場合もあります。
年収が低かったりアルバイトで生計を立てているフリーターの方などは審査でNGとなる場合もあります。
銀行でローンを組んだ場合は、バイクの所有権が得られることが多く、大きな特徴です。

カードローン

銀行やクレジットカード会社などのカードローンは、日常生活では最も一般的ですが、バイク購入時でも審査が通りやすいのが特徴です。
ただし、高額なローンを組めない場合もあり、金利も9~14%ほどと少し高めです。

メーカーディーラー系ローン

メーカーの関連会社である販売会社系の販売店(ホンダドリーム等)でのみ申し込めるローンで、特別低金利(1.9%など)キャンペーンを行うことも多いのが特徴です。
また、メーカーには信販会社を持つところもあり、金利がすごく安いわけではないですが、審査が通りやすいのは確かです。

消費者金融

カードやスマホで気軽にお金を借りられるイメージですが、バイク購入ローンとしては金利(3~18%ほど)が高くなるのであまりお勧めできません。
30日間無利息などのサービスもバイクのローンには適さないことが一般的です。

バイクをローンで購入するメリット


ローンで購入するメリットは、主に以下のようなものです。

手元にお金がなくてもバイクが買える

最近はバイクブームとも言われているように、新車は1次予約以降は手に入りにくくなったり、中古車の動きも活発です。
迷っている間、お金をためている間に欲しいバイクが買えなくなるということもあります。

ローン購入であれば、いま手元にまとまったお金がなくても審査さえ通ってしまえば、すぐに欲しいバイクを手に入れられます。ローンは決断をサポートしてくれます。

購入後の維持費を残しておける

バイクは購入した後にも維持費(ランニングコスト)がかかります。オイルや消耗パーツの交換といったメンテナンス費用、日々のガソリン代やツーリングの際の費用、2年ごと(初回は3年)の車検代も計算しておきたいところです。
そうした費用を手元に残しつつバイクに乗り続けるためにも、無理せずローンで購入するのも手です。

バイクをローンで購入するデメリット

金利によって利息を払い続けなければならない

ローンを組むということは、利息を払い続けることです。利息はお金のレンタル代(利用料)のようなものですが、これもデメリットのひとつと考えられます。

バイクローンを払い終わるまでは所有権解除ができない。

126cc以上のバイクをローンで購入した場合は、バイクの所有権(書類上の所有者)が信販会社やバイク販売店になることが多いです(書類上の使用者・使用権は購入者)。
その場合は、ローンを完済するまでは所有権を得ることはできません。
本当の意味でバイクが自分のものになったとは言えず、支払いが終わるまでバイクの売却もできません。
なお、銀行からお金を借りた場合は、所有権も自分のものになる事が一般的です。

バイクローンを組む際に知っておきたいワード

ここでは、ローンでバイクを購入する際に知っておきたい言葉を紹介します。

審査(しんさ)

ローンを組む際には必ず審査があり、基本的には安定した収入があるかどうかのチェックになります。
自分の仕事の就業形態(正社員・自営業・派遣社員・アルバイト等)、勤続年数、年収のほか、学生、未成年、主婦、無職の場合は、親御さんなど連帯保証人の信用についても調べられることがあります。
地方銀行などの場合は、特定の都道府県在住・勤務者のみを対象とするものもあります。

金利(きんり)

ローンを組む際の手数料だと思ってください。
ローンを利用している間は、元本(元金)の支払いと一緒に、金利に則した利息も払い続けます。
お金を借りる信販会社・銀行等により金利は異なっていて、1.9~18%ほどと大きな開きがあります。

頭金(あたまきん)

ローンを組む際は、支払総額の一部を購入時に支払うこともできますが、そのお金のことを頭金と言います。
頭金の相場は一般的には支払総額の20~30%が目安と言われています。
頭金を入れるつもりはないという人でも、端数だけでも頭金にしておくと、その後の分割払いの金額がすっきりしたものとなり覚えやすいです。

例)支払総額1,007,603円の場合、7,603円を頭金として支払っておくと、残額がちょうど100万円となり、分割払いの計算がすっきりする等。

手付金(てつけきん)

バイクの契約をする際には多額の金額となるため、購入金額全額を現金で持ち合わせているケースは多くありません。
車両の購入契約を決める際に手付金を支払うことで、「このバイクを契約するので他の方に売れないように取り置きしてください。金額は後日振り込みます」等の購入に対する意思表示の一つになります。
手付金の相場等は決められておらず販売店ごとに異なりますが、1万円という販売店や、納車整備費以上という販売店等様々あるため、購入検討している販売店に確認するのが確実です。
また、支払った手付金は購入資金に充当されることが一般的なため無駄な出費にはなりません。

バイクローンの審査条件と審査に通らない原因とは?

審査の基準は、信販会社や銀行といった金融機関によってそれぞれ違いますが、共通して見られることは「安定収入があるかどうか」です。
ですから、正社員なら会社の規模が大きい(上場企業など)のほうが有利ですし、逆に自営業・フリーランスの場合は開業してから3年を経過していることとなどの条件が設定されている場合もあります。

正社員として勤務も長く、年収も多いのに審査が通らない場合は、収入に対して支払い総額が多すぎる、他にもすでに大きなローンやキャッシング・リボ払いを組んでいる(返済比率が決められている)、過去のローンやクレジット等で支払遅延が続いたり未納があった、債務整理中であるといった理由が考えられます。

電気・ガス・水道などの公共料金の支払い遅延や、スマホ代の支払い遅延が影響でローン審査に通らないケースもあるため注意が必要です。

未成年や高校生でも信販会社でバイクローンは組めるのか?

2022年4月に民法改正があり、成人年齢が18歳に引き下げられました。これにより、18歳ならば部屋を借りられたり、ローンも親の承諾なしで組めるようになりました。18歳と言えば高校3年生の年代です。
法改正以降はどうなっているのか、バイク王の担当者に聞いた所、信販会社によって対応が異なるようです。
そのため、お客様の状況に合わせて審査を申し込む信販会社を変える対応を行う事が一般的なようです。

高校生・未成年本人でローン審査を行う場合

高校生・未成年でも安定した収入がある場合、ローンの審査を受けることができる場合がありますが、18歳高校生本人の審査は対応不可にしている信販会社が多いため、審査を受ける事が難しい場合には後述の代理審査を受けることになります。

また、学生の場合の収入源はアルバイトや家業の手伝いといった形が多いと思いますので、あまり高額なバイクだと審査が厳しくなる可能性があります。

代理契約(代理審査)を行う場合

代理契約とは、バイクの使用者本人に代わって「親権を持つ者」がローン契約・ローン審査を行うことです。
代理契約を行う親権者はバイクの免許を所有している必要は無く、使用者本人がバイクの免許を持っていれば審査を受けることができます。

原則、代理契約は18歳未満の未成年しか行うことができませんが、18歳以上の高等専門学校生(高専生)であれば代理契約を可能としている信販会社もあるため、自身の収入状況に応じてバイク販売店に審査を受ける信販会社の相談をするのが良いでしょう。

また、代理契約を行う場合、書類上の使用者は親権者の名義となります。

代理契約ではなく親権者でローンの契約を行う場合

親権者がバイクを契約するためにローン審査を受けるため、書類上の使用者も親権者となります。
代理契約との違いはローン審査を受ける親権者が契約しようとしているバイクに乗れる免許を保有している必要があることです。

バイクローンの金利がお得に? ローンの借り換えとは?

バイクのローンをA社で組んだ後に、ローン先をA社からB社に変更することを「借り換え」と言います。
主に、金利をもっと下げたい場合に利用されます。この場合でも新しいローン先(B社)での審査が必要です。
審査が通れば、A社からの残債分はB社が一括返済し、以降はB社に支払っていくことになります。
また、B社を銀行にしておけば、バイクの所有権を自分が持つこともできます。

借り換えにはお得なイメージがありますがが、審査の必要書類が多く、それだけでもかなりの手間ですし、B社への手数料などもかかります。
まずはB社に「借り換えをしたい」と相談するところから始めてみましょう。

バイクローンの残りがある状態で次のバイクをローン購入して乗り換えする方法

信販会社でバイクをローン購入した場合、ローンの支払いを終えるまで待つか、ローンの残債を一括返済しない限りバイクの売却をすることができないことが一般的です。

「今乗っているバイクのローンが残っているけど、どうしても次のバイクにローンで乗り換えをしたい…けれどもローン残債の一括返済は難しい…」

と悩んでいる際には、信販会社が提供する次のバイクのローンと、現在乗っているバイクのローンを一つにまとめて審査・支払いをするローン商品を利用するのがおすすめです。

販売店ごとに取り扱っている信販会社は異なるため、気になった方は購入検討している販売店に問い合わせるのが良いでしょう。

バイクローンはどれくらいの期間と金額で組むべき?


ローンを組む時、頭金があったほうがいいのは当然ですが、どれくらいの期間と金額で組むべきかは悩むところです。
よく聞くのは、3~5年など次のバイクへの乗り換えのタイミングを想定して組むケースです。
また月々の返済額だと1~2万円くらいの間で組む人が多いと言われています。

返済期間を長く設定すれば毎月の支払いが楽になりますが、その分、利息も長く払っていかないといけません。
また、変動金利で組んだ場合は半年ごとに金利が動き、想定よりも支払いが大変になることもあります。

昔は「ローンを組むなら1年間はお金をためて…」なんて言われていましたが、
近年は「新車が手に入らない」「来年も同じバイクが買えるかわからない」といった不安要素が大きく、販売店もユーザーも、とにかく契約を急ぎたいという状況です。
ローンを活用した支払計画を立てて、憧れのバイクを逃さず、手に入れたいものですね。

新車の予約も半年以上前に締め切られ、2次予約が行われないままカラー変更やマイナーチェンジが行われるようなご時世です。
バイクのローン購入の価値は今こそ高まっていると言えるでしょう。

ぜひ、慎重かつ大胆にバイクの購入を考えてみてください。

筆者プロフィール

田中淳磨

二輪専門誌編集長、二輪大手販売店、官公庁系コンサルティング事務所等に勤務ののち二輪業界で活動するコンサルタント。二輪車の利用環境改善や市場創造、若年層向け施策が専門で寄稿誌も多数。