勝手に指標

  • 秘境感
    ★★★★☆
  • 天空感
    ★★★☆☆
  • 潮風感
    ☆☆☆☆☆
  • 爽快感
    ★★★★☆
  • 根性感
    ★★★☆☆
  • 開放感
    ★★★☆☆

深緑・紅葉・雪の壁…
季節ごとに様々な風景を楽しめるパノラマロード

全線約26km。蔵王温泉と白石市をつなぐ山岳ワインディングルートだ。連絡路として観点からであれば、国道286号及び山形自動車道の方が早いが、裏道的存在としても有効なルート。観光シーズンを外れた時期であれば、国道より気持ち良く走行できる場合もある。
険しい山腹をトラバースするルートの為、タイトコーナ―が非常に多い。全線ほぼタイトコーナーと呼んでも過言でない程、直線区間の少ないルート。初心者にとっては少々辛いコースレイアウトかもしれない。とは言え、コーナーリングこそバイクの醍醐味!信号は皆無で全線2車線の為、走り応えは抜群だ。
しかし、山間部の為、付近は屈指の豪雪地帯。スキー場も点在し、除雪作業時の路面の痛みが多少目立つ。アスファルトの割れや、浮き砂もある為、特にコーナーでの無理は絶対禁物。路肩が狭く、コーナー出口の見通しが悪い為、観光客の駐停車両にも注意が必要。道路線形的に少々注意点の多いルートである事を肝に命じた走行を心掛けたい。
樹木の影響もあり、全線を通じて展望が開ける訳ではない。しかし、山脈を見渡すピークポイントでの展望は大変見事だ。また、途中で分岐する蔵王ハイラインは2.5kmのショートコースながら、蔵王のシンボルである旧噴火口「お釜」へのアクセスルート。有料(380円)ながら、火山地形独特のワイルドさが広がる、異世界感抜群の雰囲気は必見だ。しかし、初春の雪壁・夏の深緑・秋の紅葉と、季節を通じて変化する多彩な景色は蔵王エコーラインならではの魅力。特に、初春の雪壁の景色は八幡平アスピーテラインと共に、日本を代表する“雪壁道”として絶大な人気を誇っている。また、樹木に囲まれている為、紅葉も見事。ハイシーズンになると紅葉狩りの車列で渋滞する程の人気だ。
しかし、この地域は大変雪深い。11月前半~4月後半は冬季通行止めの時期。何と、通行できるのは1年の約半分しかなく、ある意味貴重なルート。上手くルーティングすれば、山形方面との連絡路としても活用できる為、山形~宮城を周遊するメインルートとしても使える。バイクの楽しさを存分に味わえるこのルート。東北では外せない定番の絶景ロードだが。ぜひ一度は走っておこう!

ワインディング区間が極めて多く、バイクで走るには絶好のルートだ。しかし、路肩が大変狭い(ほぼ、無い)為、駐停車位置には細心の注意が必要だ。

蔵王ハイラインは周辺では屈指の紅葉スポット。ハイシーズンには渋滞が発生する程の人気ポイントだ。路肩部は落葉が多く、スリップのリスクがある為、真ん中の走行がベターだ。

初春に見られる蔵王の雪壁は、日本屈指の人気を誇る。もちろんバイクでも安心して走行可能。雪国ならではの圧巻の風景。ぜひ一度走っておきたい道だ。

蔵王ハイラインは約2.5kmのショートルートだが、あの“蔵王のお釜”へのアクセス路。短いながら中々豪快な風景が魅力だ。料金は380円、霧が出やすいので天候急変にも備えておこう。

四季や天候に応じて様々な色彩を見せる事から、別名“五色沼”とも呼ばれる蔵王のお釜。実は火口湖で、1182年の噴火にて誕生した。蔵王ハイラインを利用して気軽に訪れる事ができる。

蔵王エコーラインのピーク標高は1250m。極端に標高が高い訳ではないが、十分な山岳地帯だ。天候急変も多く、特に霧の発生には注意。下界が晴れていても視界が全く開けない事も。

マップ

  • 38.133832, 140.479148
  • 12
  • 18
  • 10
  • 38.133832, 140.479148

    蔵王エコーライン ~宮城県道・山形県道12号白石上山線~

  • 38.136651, 140.449482

    蔵王のお釜

  • 38.123515, 140.449793

    蔵王ハイライン

大きい地図はこちら

  • in-out
  • ビューポイント
  • スポット(レストラン、道の駅、温泉、etc.)

ロードデータ

交通量

全国的に有名な絶景ロードだけあり、比較的多め。特に紅葉時期の連休時は、区間によるが渋滞まで発生する。ただし、山形県側が混む事は殆ど無い。

路面

比較的幅広で線形も良好だが、積雪地帯の為、意外と路面の荒れが目立つ。特にスキー場付近では大き目の段差が生じている場合もあり、注意が必要。

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筆者プロフィール

英俊神田

内外出版社発行、隔月刊ツーリング雑誌“MOTOツーリング”誌のコンセプター兼編集長。“旅人による旅人の為の雑誌”を基本コンセプトに、全国のDEEPな旅ネタを更に深く掘り下げて取材・掲載している。個人的なバイク趣向はオフロード。季節を問わず、主にキャンプを基軸とした旅が中心。冬季北海道ツーリングの常連でもある。バイクと共に温泉もこよなく愛しており、温泉ソムリエの資格を持つ秘湯巡礼ライダーでもある。