勝手に指標

  • 秘境感
    ★☆☆☆☆
  • 天空感
    ★☆☆☆☆
  • 潮風感
    ★★★★★
  • 爽快感
    ★★★☆☆
  • 根性感
    ★☆☆☆☆
  • 開放感
    ★★★☆☆

浜辺の景色が美しい海浜ロード
都会に潜むちょっと穴場な散歩道

 港町で有名な神戸市。街にはお洒落な観光スポットが沢山。そこら中に旅行者が行き来する一大観光スポットだ。そんな神戸界隈でツーリング?あの六甲山じゃなくて?…と思った方も多いだろう。実は、神戸~明石へ至る海岸線は古い街道の宝庫。東西の連絡道路は43号と2号線で全て完結していると思われがちながら、散歩的なツーリングを楽しめる往来がいくつかあるのだ。
そんな一つがこの県道718号線。もちろん、交通量はそこそこあるものの、旧線形の古い道路が縦横無尽に走る雑多な市街の為、普通の観光客が来る事の少ない“地元感”のある風景が楽しめるのだ。また、天下の往来である国道2号線も、区間によっては意外と快走可能な場合もある上、海岸沿いは中々絶景が楽しめるルートなのだ。
まずは神戸の大定番、ポートアイランドからスタート!これは、昭和56年に竣工した約8.3km2の人工島で、完成当時は世界最大の人工島だったのだ。現在は大規模な埠頭と共に、神戸空港への玄関口として神戸髄一の観光スポットとなっている。ここでの見どころはやはり埠頭の港湾施設。“キリン”と愛称のある巨大なガントリークレーン群を間近で眺める事のできる珍しいスポットなのだ。埠頭より眺める港湾の風景は、自然の海浜とはまた違った趣のある圧倒的光景。“素晴らしい景色”を“絶景”とするならば、散歩がてらの目前にも絶景はあるのだ。
さあ、一路西へ。国道2号線を辿る定番ルートながら、須磨海岸を過ぎれば交通量は一気に激減。明石海峡大橋を遠望しつつ海岸線を走る潮風感抜群の海道になるのだ。交通量は多いながら、比較的快走なルートの上、明石海峡大橋を潜る瞬間のダイナミックさは抜群!“散歩”的な気分でも充実感のある走りが楽しめる。
明石海峡大橋を過ぎると、明石市に入る。あのタコで有名な街だ。ここで国道2号線より外れ、海岸沿いの県道718号線へ。このルートはかつて“浜国道”と呼ばれた国道250号線の旧道。現在は県道降格されているものの、東西往来の主要道路として活躍している。しかし、物流や移動の中心は国道2・250バイパスがその中心を担っており、生活道路感のある雰囲気が特徴だ。特に明石駅南界隈は明石焼きのメッカ。活気ある商店街の雰囲気と共に玉子焼きの香りが漂う旅情感ある光景が広がる。
雑多な市街から約5km程度走ると、本ルートのハイライトでもある江井ヶ島地区だ。海岸沿いはヤシの木が並び、穏やかな瀬戸内の雰囲気抜群!距離は短いものの、都市部とは思えない絶景ロードが走っているのだ。ロードサイドにバイクを停め、白砂の浜を眺めるのもまた一興。決して“国内有数の絶景”という訳ではないが、六甲山のワインディングの走りとはまた違うツーリング気分が味わえる。
地元民の知る人ぞ知る的な穴場なルートながら、大変気軽に行けるバイクロード。神戸定番の観光スポットもいいが、目先を変えたふらっとツーリングでも絶景感を心に刻めるバイク旅になるのだ。

瀬戸内の夕陽は実に幻想的。巨大な明石海峡大橋と共に、対岸の淡路島が目前に迫る。昼夜問わず行き交う大型船を眺めながら潮の香を楽しもう。

国道2号線は瀬戸内界隈の旅ではメインとなるルート。天下の大往来の為、交通量は非常に多いが、この界隈では比較的快走可能。特に海岸沿いは風景もいい。

ポートアイランドの名物といえば巨大なガントリークレーンの並ぶ風景。港湾都市として発達してきた神戸市は、荷役や造船関係の産業が盛ん。埠頭巡りも楽しい。

作者、横山光輝氏の出身地が神戸市であり、震災復興のシンボルとして建立された鉄人28号のモニュメント。若松公園に設置されているが、身長は実物に近い15mだ。

ポートアイランドより東側の西宮付近には、幕末に建造された砲台跡が現存している。11ヶ所の砲座が設置されており、ほぼトーチカに近い様相。穴場的ポイントだ。

明石市のソウルフードと言えば明石焼き。玉子焼きとも呼ばれ、タコ焼きの元となった大元祖でもある。タコの入ったフワフワの玉子焼きをダシに浸けて頂く。これは美味い。

マップ

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    神戸シーサイドライン~兵庫県道718号明石高砂線・国道2号線~

大きい地図はこちら

  • in-out
  • ビューポイント
  • スポット(レストラン、道の駅、温泉、etc.)

ロードデータ

交通量

穴場とは言え市街地中心の為、交通量は全体的に多い。また、地元車両中心ながら朝夕・休日は渋滞箇所もある。とは言え、中心部と比較すれば十分に走行しやすい。

路面

市街地の為、舗装状態は全く問題ない。海岸沿いルートは比較的分かりやすいものの、旧街路が多く、迷いこむと非常にわかりにくいので要注意!

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筆者プロフィール

英俊神田

内外出版社発行、隔月刊ツーリング雑誌“MOTOツーリング”誌のコンセプター兼編集長。“旅人による旅人の為の雑誌”を基本コンセプトに、全国のDEEPな旅ネタを更に深く掘り下げて取材・掲載している。個人的なバイク趣向はオフロード。季節を問わず、主にキャンプを基軸とした旅が中心。冬季北海道ツーリングの常連でもある。バイクと共に温泉もこよなく愛しており、温泉ソムリエの資格を持つ秘湯巡礼ライダーでもある。