メンテしてあげると本来の調子を取り戻すのがバイクメンテの面白いところ。

今回は単気筒だったら簡単にできるタペット調整の話。

日頃エンジンの調子が悪い原因はコレかもしれません!

単気筒ならいじりやすい


今回タペット調整していくのはKAWASAKIのエストレア250

走っていて信号待ちで止まる際、クラッチを握ってギアを落としながら止まったらそのままエンストする、とのことで原因を調べてみるとどうやらタペットが怪しいということでした。
他にも回転に合わせて「カンカンカン」と異音が出ていてタペット調整で直るパターンも。

しかしタペット調整が素人でもできるのは単気筒でギリ
もちろん2気筒でも4気筒でもやろうと思えばできますが、大変さが段違いです。

エンジンの上の方をいじるため、シートやタンクは外しておきます。

コックはOFFに


メンテでタンクを車体から下ろす際、コックが付いているバイクは必ずオフにしてください。
厳密にはよほど古いバイクでない限りオフにしなくてもガソリンが出続けることはありませんが、それでもオフにしておくのはタンクを下ろすときの鉄則。

オフにすることで無駄なガソリンを垂れ流さずに下ろすことができます(ホースを外した直後はホース内のガソリンが多少出てきます)。

上死点に合わせてから


タペット調整する際、ピストンの位置を上死点に合わせる必要があります。

エンジンがかかっていない状態で動かさなければいけないのでプラグを外し、圧縮がかからないようにしておくと作業しやすいです。

写真はエンジン左側の様子。
エストレアはカバーを外してこのネジを回せば上死点に合わせることができます。

上死点とは簡単に言えばピストンが一番上にある状態のこと
逆に一番下にある状態は下死点と呼ばれています。

今回のタペット調整はエンジンのヘッドバルブ周りをいじるのですが、バルブはエンジンがかかっている時は常に動いているので、調整できる位置にピストンを持ってくる必要があるんです。

エストレアの場合は中のTマークと切り欠きを合わせれば上死点になります。

調整スタート!


調整するのは単気筒の場合2箇所
写真は排気側(車体前側)のタペットカバーです。

ここを外すと調整することができます。

最初に頭についているロックナットを緩め、センターのネジが回せるようになったらOK。
この時点でタペットを手で動かしてカチカチ鳴るくらいが正常です。

カチカチ鳴らない場合は上死点が合っていないか、相当調整がズレているのか、どちらか。

隙間の厚さを図る工具


ここで登場するのがこちらの「シックネスゲージ」と呼ばれる工具。
別名すきまゲージです。

これを調整する隙間に入れ、厚さを揃えていきます。

これは安いものなのでそんなに種類はありませんが、大体9枚ほど0.04〜0.30mmまで厚さの違う板が揃っています。

要はこの板を挟んでそれに合わせて調整すれば、隙間が適正な数値に揃えられるわけです。

ようかんを切る感覚


いざ、ゲージを隙間に差し込んで合わせていきます。
厳密にはバルブを押しているアームとの隙間を適正値に合わせるのがこの作業。

エストレアの場合、排気側のクリアランスは0.17~0.22mm
シックネスゲージの0.20mmを挟んでセンターのネジを閉めていくとゲージが挟まるので、その状態でゲージを動かしてようかんを切るような感覚になったらOK


逆側にある吸気側のクリアランスは0.10~0.15mm
吸気側のほうが場所的に入り組んでいて少しやりにくいかもしれません。

ようかんを切る感覚、というのは昔から言われていることですがぶっちゃけ若いライダーほどようかんを切ったことなんて無いと思います(僕もようかんを切ったことありません)。

言い換えるのであればゲージを前後に動かした時、スルスル動くのではなく粘土みたいな「ニニョッ」っとした感覚(無理やり言い換えましたすみません)。

念の為上死点をあわせたネジをもう一回転させてから再び合わせ、変わっていなかったらOK。
乗ってみたらエンストも無くなり、多少吹け上がりも良くなりました!

まとめ

タペット調整はやり方さえわかってしまえば女子ライダーでもできるくらい簡単でもあります。
しかし、初めてやる方はせめて経験者かある程度整備を知っている人と一緒にやったほうが懸命です。

僕は初めて調整した時、上死点がズレたまま調整してエンジンかけた瞬間「カンカンカンカンッ!!!!」と鳴り始めて焦りました(危うく破壊するとこでした)。

慣れてしまえばパパっとできる作業なので、エンジンの調子が悪い方、自分でやるかお店に頼むかはお任せしますが是非調べてみてください!

※当記事を参考にして整備したことによる故障などのクレームは一切受け付けておりません。全て自己責任でお願いします。

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■筆者プロフィール

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