勝手に指標

  • 秘境感
    ★★★★☆
  • 天空感
    ★★★★☆
  • 潮風感
    ★★★★☆
  • 爽快感
    ★★★★★
  • 根性感
    ★☆☆☆☆
  • 開放感
    ★★★★☆

日本海が美しい本州最果ての爽快ロード
変化に富んだ豪快なワインディングだ!

 本州最果ての地とも言える津軽半島を縦断する国道339号線は、青森県の大動脈にも関わらず、大変走りやすい街道だ。南部の五所川原市界隈では、雄大な岩木山を望む爽快路。北部の竜飛岬界隈では豪快なワインディングと、変化に富んでおり、広大な東北地方ならではの美しい風景が魅力の人気ルートでもある。
特に、日本海側の小泊~竜飛岬の区間は、通称“竜泊ライン”と呼ばれる絶景ロードが続く。総延は約20km。日本海や十三湖・岩木山を望みつつ疾走できる信号皆無のノンストップ爽快ロードだ。
最も特徴的なのは、ロケーションの変化様相。荒々しい紺碧の日本海に沿って走る海岸道路かと思っていると、瞬く間に豪快な山岳ワインディングが出現。潮風と山岳という相反するロケーションを一気に楽しめるのが最大の魅力なのだ。
九十九折れの連続する小泊側の山岳ワインディングは、テクニカルながら走り応え抜群。舗装状態の良さも相まって、バイクで来た事を心より感謝するに違いない。コーナーをクリアするごとに、入れ換わる海と森の背景。潮風と共に山岳風景を楽しめる国内でも大変珍しいルートだと言えるだろう。
区間総延が短い為、バイクで走ると30分もかからないハイスピードロードながら、その変化に富んだ様相は大変満足度が高い。行き着く先は本州の先端、竜飛岬(最先端は大間崎)。あの「津軽海峡・冬景色」でも歌われた全国的に有名な場所だ。ここから先はもう北海道。北海道ライダーにとってはフェリーの発着する本州最北端の大間崎の方が馴染みが深いかもしれないが、充実感抜群のこの絶景ロードは絶対に一度は走っておきたい。
また、西側への展望が開けている為、東北地方随一の夕陽の名所でもある。展望台から眺める日本海を彩る夕陽は、国内でも有数の銘景。朝から夕方まで、全ての時間が見応え抜群のロケーション。まさに「絶景の百貨店」とも呼べる竜泊ライン。
東北ツーリングでは絶対に欠かせないポイントだろう。

荒々しい海岸線をトラバースするように伸びる海岸道路区間。竜飛岬に向けて本州もそろそろ終わりに近づいてきた。ここから標高は一気に上昇。絶好の山岳ワインディング区間が始まる。

  • 特有の深い蒼が美しい日本海を眺めながら走る海岸ルート。線形は古く昭和期の駒止めも点在する懐かしさすら感じる風景が続く。古いとは言え道幅は広く、舗装も上々。ふと目線を下ろすと旧道が埋もれている事もある。

  • 青森県を縦断する交通の大動脈ながら北部の交通量はさほど多くは無い。低いガードロープに道の歴史を感じつつ、心地良い潮風を堪能しよう。

  • 山岳路に向け一気に高度を稼ぐ。海とはしばしお別れながら迫りくる山塊とワインディングに旅のテンションは最高に高まる。

  • 特に美しい夕陽が堪能できる事でも有名な竜泊ライン。夕闇が海を覆うにつれ見えてくる、漁船の漁火も幻想的な光景だ。

  • 津軽半島の先端、竜飛岬。ここから先はもう北海道だ。あの国民歌謡曲「津軽海峡・冬景色」でも歌われた、ある意味大変知名度の高い場所でもある。さすが最果て。真夏でも湿度は低く、どこか涼しげな匂いが感じられる。

  • 青森県の最高峰でもある名山、岩木山。1625mと比較的低めながら、その雄大な山体は「津軽富士」との愛称で親しまれている。国道339号線南部は岩木山の様相が大変美しい。竜泊ラインからも遠望する事が可能だ。

マップ

  • 41.213821, 140.356812
  • 11
  • 18
  • 11
  • 41.127580, 140.306195

    竜泊ライン

  • 41.258767, 140.342589

    竜飛岬

大きい地図はこちら

  • in-out
  • ビューポイント
  • スポット(レストラン、道の駅、温泉、etc.)

ロードデータ

交通量

竜飛岬へアクセス可能な一本道が故に、連休・休日時には観光車両も走るが、渋滞が発生する程の交通量は無い。スピードが乗りがちな為、十分に注意されたい。

路面

道幅も広く舗装は上々。ツーリングにはベストの素晴らしい路面だ。初心者でも安心して楽しむ事が可能。但し、山間部での倒木や小石には注意しよう。

■筆者プロフィール

神田 英俊
MOTOツーリング誌編集長
内外出版社発行、隔月刊ツーリング雑誌“MOTOツーリング”誌のコンセプター兼編集長。“旅人による旅人の為の雑誌”を基本コンセプトに、全国のDEEPな旅ネタを更に深く掘り下げて取材・掲載している。
個人的なバイク趣向はオフロード。季節を問わず、主にキャンプを基軸とした旅が中心。冬季北海道ツーリングの常連でもある。
バイクと共に温泉もこよなく愛しており、温泉ソムリエの資格を持つ秘湯巡礼ライダーでもある。

筆者プロフィール

英俊神田

内外出版社発行、隔月刊ツーリング雑誌“MOTOツーリング”誌のコンセプター兼編集長。“旅人による旅人の為の雑誌”を基本コンセプトに、全国のDEEPな旅ネタを更に深く掘り下げて取材・掲載している。個人的なバイク趣向はオフロード。季節を問わず、主にキャンプを基軸とした旅が中心。冬季北海道ツーリングの常連でもある。バイクと共に温泉もこよなく愛しており、温泉ソムリエの資格を持つ秘湯巡礼ライダーでもある。