今月のフィーチャーバイク

「剣」と「花」の魅力を兼備

「グラディウス」という独特な名称を持つ本作は、2009年12月にデビューしたVツインネイキッドである。まず目を惹かれるのはスタイリング。「エレガント&スポーティ」というデザインコンセプトの通り、曲面を多用した外観は、ストリートにも峠道にも溶け込む上質さを漂わせ、今なお高い評価を受けている。さらに美しさのみならず、機能を両立している点にも注目。鋼管トラスフレームは、デザインコンセプトを具現化するために欠かせない装備だが、同時にしなりと剛性を絶妙にバランスさせている。特徴的な異型マルチリフレクターヘッドライトは、ハンドリングを考慮しフロントフォーク近くにマウント。シートやグラブバーもスタイリッシュながら、高い快適性を誇る。

走りは、Vツインらしく低回転域から粘りを示し、街中で実にスムーズ。一方でスロットルを開けると俊敏な反応を見せ、8000rpm程度から圧倒的な高回転パワーを発揮する。スリムさや軽快感を重視した車体だけに、ハンドリングは軽快かつナチュラル。峠道では、視線を向けただけで素直にコーナリング可能だ。なお、ベース車が650のため、400クラスのライバルより若干大柄で安心感たっぷり。ライポジにも余裕がある。
車名は、古代ローマ帝国において剣闘士(グラディエーター)が使用していたとされる、短くコンパクトな刀剣から命名。さらに、“グラディウス”は、花の「グラジオラス」の由来にもなっている。バランスに優れた走り、華やかなスタイル、とまさにグラディウスのキャラクターを表しているのだ。

型式、年式ごとの特長

2009年型~

欧州で発表されたグラディウス650のスケールダウン版として国内に登場。元々のベース車はヨーロッパでヒットしたSV650で、ハイリフトカムや不等長エアファンネルを用いたパワフルな90度Vツインを採用する。最高出力は、ライバルを上回る55psだ。足まわりは、作動性が良好なφ41mm高剛性フロントフォークに、ABSを標準装備した対向2ポッドキャリパー+φ290mmディスクの組み合わせ。リヤは路面追従性の高いリンク式モノショックを備え、前後サスともイニシャル調整が可能だ。
現行モデルで400ロードスポーツ唯一のVツインとして人気を集めてきたが、2017年9月にメーカーから生産終了が発表。今後、一段と注目を集めそうだ。
全長(mm) 2,130
全幅(mm) 760
全高(mm) 1,090
シート高(mm) 785
軸距(mm) 1,455
車重(kg) 206(装備)
エンジン 水冷4ストV型2気筒
排気量(cc) 399
最高出力 55ps/11,000rpm
最大トルク 4.1kg-m/8,500rpm
タイヤ (前)120/70ZR17(後)160/60ZR17