踏切付近で倒してしまったバイク。
周囲の協力を得て、何とか起こすことはできたものの…。

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倒してしまい、動かなくなったバイク。エンジンはかからない、ギアは1速のまま動かないで動揺しまくる私にお兄さんは車から鉄パイプを持ってきてくれました。そのパイプをシフトペダルと車体の間に入れ、グググっとテコの原理で手前に引っ張り、何とかギアは入るようになったものの、エンジンはどうしてもかかりませんでした。
お兄さんはバイク屋さんに持って行った方がいいかもね、と言いその場を去りました。私もバイトがあったため、とりあえずバイクを押して駐輪場へ向かい、やるせない思いを抱えて電車でバイト先に向かいました。時間を割いて不動車を直してくれた知人への罪悪感や上手く乗れない自分への嫌悪、あんなに楽しみにしていたバイクがさらに怖くなってしまった悲しさなど負の感情が渦巻いていました。

知人へバイクを倒してしまった謝罪をしたと同時に動かなくなったことを伝えると、バイクのスタンドの近くにスイッチ(サイドスタンドスイッチ)があるのでそれをいじってみてと連絡をくれました。バイトが終わるとすぐに駐輪場に向かい、分からないなりにこれかなあといじってみるものの、エンジンはうんともすんともいいませんでした。初めてのバイク、初めての機械、何もわからず何もできない自分が本当に嫌になりました。

エンジン動いて…と何回もスロットルをひねっていると、キュキュッ!とエンジンの音がしました。この音にかすかに希望を見出し、何度も何度も捻っていると遂にエンジンがかかりました…!憶測ですが、バイクを倒してしまった時に燃焼室にガスが行っておらずかからなかったのかと思います。再度倒してしまい、エンジンがかからなかったことがあるのですが、同じようにスロットルを何度も回していたらかかりました。この時の悔しい思いが整備士になるという強い気持ちを芽生えさせてくれています。

整備士になろうと思ったきっかけは2つあります。バイクのことを根本から詳しくなりたいと思ったこと、もう1つは就活の時です。
大学三年生の冬、学校ではスペイン語を専攻していたので、それを活かした仕事をしたいと自動車業界を軸に就職活動を始めました。色々な業界から話を聞けるいい機会だと思い、自動車業界のほかに自分の好きな分野も視野に入れていました。そんな時に出会ったのがバイク王です。バイク王では自動車学校に行っていなくても整備士資格を取得できることを知り、すごく魅力でした。説明会が終わり、整備士の資格が取れるのかあとしばらく考えました。
周りの人たちが自分のバイクのみならず、様々なバイクを熟知していじることができるのがかっこよくて…。私もああなりたいなあ、バイクとは、エンジンとはを何かを根本から知りたいなあ、手先を動かすのが好きだしそういう仕事もいいなあ、女性整備士が増えたら女性もバイクに乗りやすくなるだろうなあ、などなど。ただ、好きなことを仕事にすると嫌になる瞬間は絶対にあるだろうというのも懸念していました。

しかし「女性整備士」というところで自分の目指したいものに近づけると思いました。バイクに乗っていて、バイク業界を調べていて、まだまだ女性はバイクに乗りづらいというのを強く感じました。やはり「男の乗り物」という風潮が強いように思えます。女性がバイクに乗っちゃダメなんて規則はないのに乗りづらい、というよりも近づきがたい。私自身、ライダーは周りにいてもバイクは男の人のもの、縁のない危ない乗り物だと思っていました。

それがふとしたきっかけで興味を持ち、バイクは楽しいものだと知ることができました。バイクは確かに個人の趣味だけれど人との繋がりも多くあるものです。私も人から「バイク」を教わりました。女性整備士になることによって女性が少しでもバイクに近づきやすい環境、バイクは安全に乗れば楽しい、生活を豊かにしてくれる乗り物ということをより伝えやすくなるのではないかと思い、整備士を目指すことにしました。

次回は大型免許取得について書いていきます!

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