今月のフィーチャーバイク

質感も走りも一線級の
新世代カフェ

懐かしいスタイルに、モダンなデザインを落とし込んだ「ネオレトロ」のジャンルで、一際注目を集めているモデルがヤマハのXSR900である。
2016年2月に国内販売されたXSR900は、スポーツネイキッドのMT-09をベースに、懐古的なカフェスタイルを採用。ネオレトロの多くが空冷+鉄フレームという昔ながらの車体構成を採用する中、水冷3気筒+アルミフレームの最新パッケージを有する。
まずデザインが魅力的だ。ベース車そのままではレトロな雰囲気を醸し出すことは困難だが、各部に工夫を凝らすことで見事にクラシカルなフォルムを体現している。例えば、フレーム前側のブラケットは、敢えて隠さず、ヘアライン仕上げのアルミプレートカバーを装着することで、新しいスタイルを提案。タンク部分には、力強い造形のアルミ製ダミーカバーを採用し、最新コンポーネントの存在感を緩和している。さらに、ヘッドライトステー、ラジエターのサイドプレートなど各部にバフがげを施したアルミパーツをふんだんに取り入れ、スエード調シートも採用。とにかく質感が高い。

そして、走行性能が大きなアピールポイントである。110ps(2018年型から116ps)を発生する845cc水冷トリプルは、パルス感を伴いながら2スト的な加速を見せ、とにかく強烈。特に7000rpm以降の伸びは圧巻だ。軽さが際立つ車体と、落ち着きのあるサスを備え、コーナリングの自由度も抜群。一方で3段階のモード変更やトラクションコントロールにより、マッタリ走ることも許容する。足着きはやや高めだが、身長170cm程度であれば両足先が接地するだろう。
まさに眺めてよし、走ってよし。スタイルも動力性能も一線級のXSR900は、他のネオレトロとは一味違う新ジャンルのマシンだ。

型式、年式ごとの特長

XSR900 2016~2018

2014年にデビューしたMT-09。その派生モデルとして、トレーサーに続くシリーズ3作目がXSR900だ。オーセンティック(本物、真正)を意識したデザインと走りが特徴。外装以外の基本構成は14年型MT-09と同様ながら、専用シートにより着座位置が15mm上方&50mm後方となり、ハード指向の前後ショックを採用する。MT-09と乗り比べてみると、インプレはM-09と大きく異なるはずだ。デザインに関しては、XS-1やRZ250などの意匠を連想させるが、特定の車両をモチーフとせず、ヤマハが普遍的に持っているデザインの要素を抽出して散りばめた。その上で、円のデザインを多用し、シンプルなイメージを意識している。スクリーンやビキニカウル、シートカウルなどの純正アクセサリーも豊富に用意され、カスタムも楽しい。
全長(mm) 2,075
全幅(mm) 815
全高(mm) 1,140
シート高(mm) 830
軸距(mm) 1,440
車重(kg) 195(装備)
エンジン 空冷4スト並列3気筒
排気量(cc) 845
最高出力 110ps/9,000rpm
最大トルク 9.0kg-m/8,500rpm
タイヤ (前)120/70ZR17 (後)180/55ZR17

※2016年型