今月のフィーチャーバイク

まさに万能、日本に最適なミドルアドベンチャー

平日は日常の足、週末は峠道を楽しむアルペンマイスターとして活躍できる――2003年、欧州でデビューしたクロスオーバーモデルのV-Strom(ストローム)650は、現地で大ヒットを記録した。2011年には初のフルモデルチェンジを敢行し、さらに魅力をアップ。日本には逆輸入車として入荷されてきたが、国内では今ひとつマイナーな存在だった。
ところが、2013年になり、状況が一変。初めて日本仕様が導入されことに加え、アドベンチャーバイクのブームも重なり、一挙にメジャーな存在となった。
2017年には、スタイルのブラッシュアップとともに、クラス初のトラクションコントロールも搭載。濡れた路面やスポーティな走りでの安心感が一段と増した。
特色は、リッターバイク並みの車格を誇りながら、軽量かつ扱いやすい点だ。エンジンは、ミドルネイキッドのSV650を源流とする645ccの90度Vツインで、国内モデルの大型バイクでは最も小さい排気量となる。加えてアルミツインスパーフレームの採用により、装備重量212kg(2017年型)という圧倒的な軽さを実現している。

この軽量な車体と、低回転で粘るエンジン特性のため、街中での小回りも、ちょっとしたダートへの寄り道も気負わずにこなせる。それでいてエンジンは軽快に吹け上がり、高速ツーリングも得意だ。フロント19インチはハンドリングが素直な上に、しなやかな特性の前後サスで衝撃吸収性とコーナリング性能にも優れる。肝心のロングランにおける快適性も抜群。アップライトなポジションとクッション性の高いシートによって、実に快適だ。
リッター級のビッグアドベンチャーに対し、より手軽で疲れにくく、俊敏な走りのV-Strom650。日本にベストマッチするクロスオーバーの1台と言えるだろう。

型式、年式ごとの特長

2013~2016年型

2002年登場したV-Strom1000に続き、2004年に欧州で650版がデビュー。2011年に全身を見直して正常進化を果たした。
Vツインエンジンは、1スロットルボディに2つのバルブを配したSDTVで力強く扱いやすい出力特性を実現。さらにECUのセッティングや吸排気系の見直しにより燃費を10%アップし、可変スクリーンとタフなイメージのデザインも獲得した。新たに軽量なABSも採用されている。2013年に発売開始された国内仕様は、海外モデルの2011年型がベースだ。
翌2014年にはワイヤースポークホイールとクチバシ状カウルを備え、オフロードに強い「XT」も追加された。
全長(mm) 2,290
全幅(mm) 835
全高(mm) 1,405
シート高(mm) 835
軸距(mm) 1,555
車重(kg) 214(装備)
エンジン 水冷4ストV型2気筒
排気量(cc) 645
最高出力 66ps/8,800rpm
最大トルク 6.0kg-m/6,500rpm
燃料タンク容量(L) 20
タイヤ (前)110/80R19 (後)150/70R17

※2013年型 国内仕様

2017年型~

兄貴分1000と共通イメージのデザインを採用。ヘッドライトは横2灯から縦2灯となり、クチバシ状のスポイラーも全グレードに装備した。エンジンは平成28年国内新排出ガス規制に対応しながら、新開発マフラーなどで3psアップ。2段階+オフから選択できるトラコン、回転数の落ち込みによるエンストを抑止するローRPMアシストも追加している。
ウインドスクリーンは、従来型から+9mmとし、防風性能を向上。シートまわりをスリムにすることで、シート高の数値以上に足着き性をアップするなど快適性も強化されている。スポークホイールとガード類を備えたXT仕様も用意。
全長(mm) 2,275
全幅(mm) 835
全高(mm) 1,405
シート高(mm) 835
軸距(mm) 1,560
車重(kg) 212(装備)
エンジン 水冷4ストV型2気筒
排気量(cc) 645
最高出力 69ps/8,800rpm
最大トルク 6.2kg-m/6,500rpm
燃料タンク容量(L) 20
タイヤ (前)110/80R19 (後)150/70R17

※2017年型 国内仕様