今月のフィーチャーバイク

GSR400

ライバルを圧倒する野心的スポーツ

丸目1灯にリヤ2本サス、右1本出しの集合マフラーというオーソドックスなスタイルのネイキッドが400クラスに数多くラインナップされていた2006年。突如、スズキが革新的なモデルを投入した。その名もGSR400は、直4スーパースポーツのGSX-R600をベースに、当時、クラス唯一のアルミフレームとセンターアップマフラー、リヤモノショックとスポーティな装備で登場。さらに、従来の400ネイキッドにはない近未来的なファイター系デザインが好評を持って迎えられた。

2009年には、最高出力を53→61psに増強。国内の馬力自主規制撤廃に伴うもので、400クラス史上最高の馬力をマークした。

エンジンは低回転では適度に穏やかで、中高回転域ではリニアに反応。圧巻は1万rpm超の加速感で、特に2009年型以降は400と思えないほど刺激的だ。高剛性のシャーシは、このパワーを余すところなく受け止め、限界域も高い。

そして2011年には、シリーズ最上級のGSR750がデビュー。GSR400の兄弟車であるGSR600をフルチェンジしたモデルで、2005年型GSX-R750譲りの直4ユニットを専用設計のスチールフレームに搭載する。

2012年には、弟分のGSR250も登場。粘り強い特性の並列2気筒とゆったりとした走りが特徴となる。税込で50万円を切る価格も手伝い、ヒットモデルとなった。

こうしてGSRは、250から大型まで網羅し、スズキを代表するスポーツネイキッドシリーズに成長。その座を現在も維持している。

型式、年式ごとの特長

  • 2006~2008 GSR400

    2006年5月に初代がリリース。400ネイキッド初となるFI仕様の水冷直4をはじめ、アルミダイキャスト製ダイヤモンドフレーム、リヤ180のワイドラジアルタイヤほか、クラス随一のスポーティさを誇る。デザインのモチーフは、2001年の東京モーターショーに展示され、話題を呼んだコンセプトモデル、B-KING(B-KINGは2007年に市販化)。海外仕様として600も存在した。2007年型ではABS仕様を追加。

  • 2009~ GSR400

    新たな排ガス規制の影響で2008年に生産終了となるも、翌年、モデルチェンジして再登場した。大型の触媒とO2フィードバック制御システムなどの採用で排ガス規制をクリアしつつ、エンジンの効率を高めたことで61psを達成。シート高は15mmアップの785mmとしている。さらに、ヘッドライト上部にスポーティなショートバイザーを追加した。

  • GSR750

    欧州で人気のアッパーミドル市場に、GSR600の後継として投入。GSX-R750の心臓部をベースにカムプロフィールや吸排気系をリファインし、低中速トルクを向上した。車体には、剛性としなやかさを両立したD型断面スチールフレームを採用し、倒立フォークも獲得。マフラーは、GSR400/600のようなセンター出しから右1本出しになった。外観は、シリーズと一線を画すエッジの効いたデザインとなり、タンクマウントのウインカーは通常の別体タイプとしている。
    走りは、エンジン、ハンドリングともスムーズで扱いやすく、7000rpm程度からはシャープに伸び上がる。海外仕様と同じ106psの国内仕様が存在する。

 

  • GSR250

    2011年、中国における旗艦モデルとして、現地生産のGW250がデビュー。翌年、セールス好調を受けてグローバル展開され、日本にGSR250として上陸した。エンジンは、新開発したロングストロークのSOHC2バルブ水冷2気筒で、フラットかつ扱いやすい特性。硬質ながら滑らかなフィーリングも持ち味だ。車体には、コンベンショナルなセミダブフレームを採用し、リヤに7段階調整可能なものショックを備える。
    車体は250とは思えないほど大柄で、迫力十分。コーナリングに安定感があり、高速道路のクルージングも悠々とこなす。まさにオールマイティな1台だ。

主要諸元

全長(mm) 2,090
全幅(mm) 795
全高(mm) 1,075
シート高(mm) 785
軸距(mm) 1,435
車重(kg) (ABS) 210 (215)
エンジン 水冷4スト並列4気筒
 排気量(cc) 398
 最高出力 61ps/12,000rpm
 最大トルク  4.0kg-m/10,000rpm
 タイヤ  F=120/70ZR17 R=180/55ZR17

※2009~2016モデル