フィーチャーバイク – BMW R1200GSアドベンチャー
走りも存在感も別格、
究極の冒険モデル
どこまでも行ける。どこまでも走りたくなる。――ベース車のR1200GSも十二分に冒険モデルの素養を備えているが、その能力を極限まで引き出した派生モデルが「アドベンチャー」だ。
R1200GSは、BWMエンデューロツアラーの旗艦。水平対向2気筒=ボクサーツインを積み、クロスオーバーモデルの代表格として絶大な人気を誇る。その巡航性能やダートでの走破性を高めたR1200GSアドベンチャーは、荒れた路面に耐える強靱なロングストロークサスをはじめ、サイドまで拡張された大型ウインドスクリーン、エンジンガードなど多くの専用品を採用。燃料タンクは、2006年登場の空油冷モデルでSTDの20Lから32Lに、2014年デビューの空水冷モデルでは30Lに拡大され、1回の給油で600km以上を走行可能だ。また、シンボルとも言える銀色に輝くアルミ製ケースを装着可能なホルダーを持つ。
走りは、まさしく冒険モデルと呼ぶに相応しい。シリーズを通してタンクが巨大で、極めて高いアイポイントにより視界が広いため、軽く流すだけで雄大な気分が味わえる。巨体ながら、走り出せば圧巻のトルクにより260kg超の車重をものともしない。直進安定性は圧倒的で、疲れを知らずに淡々とクルージングできる。ハンドリングも意外なほど軽快。特に2014年以降の現行型は、トラコンなどの豊富な電脳デバイスも相まって、安心感溢れる乗り心地だ。そして腕前は必要だが、オンロード指向の強いSTDよりオフロードでの走破性が優秀。世界一周するなら、これほど頼もしい相棒はいない。
型式、年式ごとの特長
R1200GS(2004~2012年式 空冷)

2008年にはR1200RTらと共通の心臓がベースとなり105psに。オプションでエンデューロ向けの電子調整式サスも用意した。2010年にはSOHC→DOHC4 バルブに変更。パワーバンドが増大し、110psに到達した。
全長(mm) | 2,210 |
全幅(mm) | 940 |
全高(mm) | 1,450 |
シート高(mm) | 850-870 (2段階調整) |
軸距(mm) | 1,520 |
車重(kg) | 229 |
エンジン | 空油冷4スト水平対向2気筒 |
排気量(cc) | 1,169 |
最高出力 | 110ps/7,750rpm |
最大トルク | 120N・m/6,000rpm |
タイヤ | F=110/80R19 R=150/70R17 |
※2010~2012年式
R1200GSアドベンチャー(2006~2012年式 空冷)

全長(mm) | 2,240 |
全幅(mm) | 980 |
全高(mm) | 1,525 |
シート高(mm) | 890-910 (2段階調整) |
軸距(mm) | 1,520 |
車重(kg) | 259 |
エンジン | 空油冷4スト水平対向2気筒 |
排気量(cc) | 1,169 |
最高出力 | 110ps/7,750rpm |
最大トルク | 120N・m/6,000rpm |
タイヤ | F=110/80R19 R=150/70R17 |
※2010~2012年式
R1200GS(2013年式~ 水冷)

走りは、空油冷よりレスポンスが鋭く、幅広い領域でフラットなトルクを発生。ロードスポーツ的な走りが楽しめる。
全長(mm) | 2,205 |
全幅(mm) | 935 |
全高(mm) | 1,490 |
シート高(mm) | 850-870 (2段階調整) |
軸距(mm) | 1,550 |
車重(kg) | 245 |
エンジン | 水冷4スト水平対向2気筒 |
排気量(cc) | 1,169 |
最高出力 | 125ps/7,750rpm |
最大トルク | 125N・m/6,500rpm |
タイヤ | F=120/70R19 R=170/60R17 |
R1200GSアドベンチャー(2014~ 水冷)

同時に、ロングランの快適性も大幅に向上した。シールドとシュラウドが大型タイプとなり、防風性がアップ。燃料タンクは、STDより10L多い30Lとした。さらに、長距離クルーズに適した約900g重いクランクシャフトを採用し、落ち着きのあるフィーリングとなっている。人気オプションの LED 補助ランプも標準で備え、迫力もSTDより一層増した。
全長(mm) | 2,255 |
全幅(mm) | 980 |
全高(mm) | 1,450 |
シート高(mm) | 890-910 (2段階調整) |
軸距(mm) | 1,510 |
車重(kg) | 260 |
エンジン | 水冷4スト水平対向2気筒 |
排気量(cc) | 1,169 |
最高出力 | 125ps/7,750rpm |
最大トルク | 125N・m/6,500rpm |
タイヤ | F=120/70R19 R=170/60R17 |
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■筆者プロフィール

沼尾宏明
1995年から2輪雑誌編集部に勤務し、後にフリーランスとして独立。
モットーは締め切り前納品で、旧車から最新の法改正、用品に至るまでジャンルを問わず幅広いバイク関連の知識を持つ。
1年半に及ぶユーラシア大陸横断という異色の経験もアリ。
1971年生まれ。