今月のフィーチャーバイク

FXDL ダイナ・ローライダー

40年にわたって支持される
伝説のロング&ローフォルム

いわゆる「ハーレーらしいスタイル」は、人によって若干異なる。しかし、極めて低く長い車体にアップハンドルとロングなフロントフォークを備えた「ローライダー」の姿を思い浮かべる人は多いのではないだろうか。
ローライダーの歴史は長く、1977年に生まれた1200ccショベルヘッドのFXSローライダーがルーツ。以降、車名や仕様を変え、1999年には、1450ccのツインカム88を搭載したFXDL ダイナ・ローライダーとして新生。従来のエヴォリューションエンジン(1340cc)に対し、大幅なトルク増強と最高速アップを果たしている。
2006年モデルでは、ヘッドライトバイザーの廃止やフロントフォークの大径化などで力感溢れる外観に変化。エンジンもキャブレターからフューエルインジェクション(FI)となり、6速ミッションを採用するなど、大胆な刷新を遂げた。さらに2007年式以降は1584ccのツインカム96を搭載している。

’99年のツインカム以降、ローライダーの外観は変遷を遂げたが、いずれもラバーマウントのエンジンによる奥の深い走りは共通。低速域で荒々しい鼓動が味わえる一方、中高速域では振動が収束し、スムーズに伸び上がるという一粒で二度美味しい出力特性が持ち味だ。そして、数あるハーレーの中でも、スタイルをはじめ、力強い鼓動感、スポーティな走りと、全てが高いバランスで調和しているのが魅力。長い歴史の中で、常に高い人気を獲得し続けてきたのも納得である。

型式、年式ごとの特長

  • 1999~2005年型

    高剛性のダイナフレームにリヤ2本ショックを備えたダイナファミリーの中でも、とりわけ低いフォルムが光るローライダー。
    1999年型で、伝統のOHV空冷45度Vツインのまま、カムシャフトを1→2本とし、パワーアップを実現したツインカム88を搭載。排気量も従来のエボリューションエンジンの1340ccから88キュービックインチ=1450ccに拡大され、15年ぶりの大刷新となった。その結果、クルージングが一層快適となり、信頼性も大幅にアップしている。一方、ローライダーの象徴であるヘッドライトバイザーや縦置き2連メーターは、先代から踏襲する。2004年からはFI仕様のFXDLIが登場し、キャブ仕様と併売された。

  • 2006~2013年型

    2006年モデルで全面刷新を敢行。FIで統一されたエンジンに6速ミッションを採用し、フレームの剛性を向上。さらに、伝統的なヘッドライト上のカバーを廃止したほか、フロントフォークをφ39→49mmに、リヤタイヤを160mm幅の17インチに大径化するなど、マッシブなスタイルとなった。
    翌2007年型ではエンジンを排気量1584ccのツインカム96に変更。ストロークアップにより鼓動感を維持したまま、トルクを向上させている。
    以降、国内では2013年型まで販売され、惜しまれつつ姿を消したが、2015年モデルで復活。元祖ローライダーのスタイルを踏襲した現行型が販売されている。

主要諸元

全長(mm) 2,350
全幅(mm) 920
全高(mm) 1,195
シート高(mm) 655
軸距(mm) 1,625
車重(kg) 305
エンジン 空冷4ストV型2気筒
 排気量(cc) 1,584
 最高出力
 最大トルク  113N-m/2,750rpm
 タイヤ  F=100/90-19 R=160/70B17

※2007モデル

■筆者プロフィール

沼尾 宏明
1995年から2輪雑誌編集部に勤務し、後にフリーランスとして独立。
モットーは締め切り前納品で、旧車から最新の法改正、用品に至るまでジャンルを問わず幅広いバイク関連の知識を持つ。
1年半に及ぶユーラシア大陸横断という異色の経験もアリ。
1971年生まれ。