フィーチャーバイク – DAYTONA675
サーキット以外でも輝く、革新のトリプルSS
国産4メーカーの600cc直4スーパースポーツがしのぎを削っていた2006年。突如、トライアンフからデイトナ675が投入され、大きな話題を呼んだ。特筆すべきは、当時のレースレギュレーションに縛られない並列3気筒、そして675ccというライバルより一回り大きい排気量。これは公道での速さを重視した産物で、俊敏さと扱いやすさを兼備した唯一の3気筒ミドルSSとして、世界中から高い評価を受けた。
2009年にマイナーチェンジを実施。2011年にはオーリンズショック+ブレンボキャリパー、オートシフターを備えた上級版のRも追加された。
MVアグスタから3気筒675ccのF3が2010年にデビューするなど、ライバルの攻勢が激しくなる中、待望となる初のフルチェンジを2014年に敢行。最高出力は先代と同様の128psながら、より従順な出力特性と自在なハンドリングを獲得した。
歴代のエンジンは、厚い中低速トルクと高回転パワーを両立するのが特徴。2気筒と4気筒の長所を併せ持つ、3気筒の持ち味が存分に発揮されている。特に2014モデル以降は中低速域のレスポンスがスムーズになり、扱いやすさが増した。車重も軽く(2014以降は装備重量184kg)、3気筒ならではのスリムな車体も美点だ。さらにRは、充実した足まわりでレースユースなどハードな走りにも応える。
ミドルSS市場が冷え込む中、今だ高い支持を受け続けるデイトナ675。サーキットでもストリートでも、鋭い走りを楽しみたいオーナーに打ってつけの1台と言えるだろう。
型式、年式ごとの特長
2006年~2013年

全長(mm) | 2,010 |
全幅(mm) | 700 |
全高(mm) | 1,120 |
シート高(mm) | 825 |
軸距(mm) | 1,395 |
車重(kg) | 162 |
エンジン | 水冷4スト並列3気筒 |
排気量(cc) | 675 |
最高出力 | 128ps/12,600rpm |
最大トルク | 73N・m/11,750rpm |
タイヤ | F=120/70ZR17 R=180/55ZR17 |
※2009~2013モデル
2014年~
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■筆者プロフィール

沼尾宏明
1995年から2輪雑誌編集部に勤務し、後にフリーランスとして独立。
モットーは締め切り前納品で、旧車から最新の法改正、用品に至るまでジャンルを問わず幅広いバイク関連の知識を持つ。
1年半に及ぶユーラシア大陸横断という異色の経験もアリ。
1971年生まれ。