今月のフィーチャーバイク

クラスの常識を打ち破った渾身作

迫力のタンクから絞り込まれたシートとアップマフラーへ流れるグラマラスな車体に、極太のリヤタイヤ、そして今や貴重な250ccの直列4気筒。――クラスを超えたルックスと走りを兼ね備えたホーネット250は、生産終了した現在も根強い人気を維持し続けている。
デビュー年は1996年。ネイキッドブームの最中、今ひとつセールスが奮わなかったジェイドの後継機として、意欲的な数々の装備が与えられた。中でもCBR900RRと同サイズとなる前後ラジアルタイヤ(フロント130/70ZR16 リヤ180/55ZR17)は、250クラス最大。これに、ホンダのネイキッドでは珍しいモノバックボーンフレームを組み合わせ、しっとり感と安定感を両立したハンドリングを実現している。一方、リヤのピボットレス構造とリヤホイール慣性マスの向上などで、街乗りや峠では軽快さを発揮するのが特徴だ。

心臓部は、レーサーレプリカのCBR250RRをベースに、低中回転寄りにリセッティング。意図的に幅の狭いトルクの谷間を設定することで、吹け上がり感を強調した「トルキーレスポンス」が爽快だ。ホンダ独自のカムギアトレーンによりレッドゾーンは16000rpm以降と超高回転型で、最高出力は250ccの現行モデルを上回る40psを発生。甲高い高周波サウンドも独自の魅力を放つ。
見てよし、乗ってよし、とまさにホンダ入魂の1台。今だ支持されているのも納得のパッケージだ。

型式、年式ごとの特長

  • ●1996年当時、ホンダ製ネイキッドスポーツの基本思想である「PROJCET BIG-1」を踏襲しつつ、“クラスを越えたインパクティブ・ネイキッドロードスポーツ”をコンセプトに開発。車名は、デザインの力強さと軽快な走りがスズメバチのイメージと合致していることからネーミングされた。1999年12月には、二次空気導入装置などを採用し、平成11年排ガス規制に適合。2003年3月、シート形状やサスセッティングの変更などで従来型から15mm低い745mmの低シート高を実現した。2005年9月のマイチェンでマルチリフレクターライトを採用し、ツートンカラーのデラックスを追加。2006年12月発売のモデルが最終型となった。