今月のフィーチャーバイク

長旅を悠々こなすダカールレプリカ

2013年、ホンダがCRF450ラリーを引っ提げ、ダカールラリーへ24年ぶりにワークス参戦を再開した。その2年後となる2015年春、大阪モーターサイクルショーに1台のコンセプトモデルが参考出品された。「CRF250ラリー」と名付けられた車両は、スクリーンと一体化したヘッドライトに大型のシュラウド、ロングサスペンションという、CRF450ラリーに瓜二つの外観を持ち、大きな反響を呼んだ。
2016年のプロトタイプ発表を経て、市販版が国内にデビューしたのは2017年。ファンが待ち望む中、ついに登場となった。モデルチェンジした17年型CRF250Lをベースに、ほぼコンセプトモデルそのままの外観を実現したほか、専用の大容量タンクやロング設計の前後サスを投入。ABS仕様はクラス初の後輪ABSキャンセル機構まで備える。
走行インプレで際立つのは、ツーリング性能だ。防風性能に優れたロングスクリーンをはじめ、ヒザ下まで覆う大型シュラウド、ナックルガードを標準で備え、高速道路ではベース車より疲れにくい。また、ロングサスはしなやかで乗り心地も良好。満タンでの航続距離は320km(メーカー公表値)と燃費も抜群だ。
エンジンは、低速から十分なトルクと粘りがあり、扱いやすい特性。高速道路でも6速ミッションで走りに余裕がある。フロントが重めで安定したハンドリングと相まって、安心感は抜群。オフ車は「高速道路が苦手」と思いがちだが、CRF250ラリーには全く当てはまらない。

足まわりがソフト、かつ車重がSTDから約10kg増となり、オフロードをハードに駆け回るのはさほど得意ではないが、まったりとフラット気味のダートを流すのが楽しい。もちろん大型のアドベンチャーモデルに比べれば楽々と振り回せる。シート高は895mmと非常に高く、足着き性は決して良い部類ではないものの、シート高を830mmにまで落としたローダウン仕様の「タイプLD」も用意。大幅に足着き性をアップしている。
旅が似合うCRF250ラリーは、まさに“ラリー”の雰囲気に浸りたい人に最適な1台だ。

型式、年式ごとの特長

2017年モデル~

2017年にモデルチェンジしたCRF250Lをベースに、数々の専用装備を与えたラリー風バージョン。外観は、スクリーンをくり抜いてマウントされる異径2眼LEDヘッドライトや、障害物や飛び石からエンジンを守る大型アンダーガードが特徴。左サイドカバーのキー付き小物入れは、STDより大型化され、工具+αが収納できる。これはラリーマシンの予備タンクを連想させる粋な計らいだ。メーターを上部にマウントするのもラリーマシン風である。
フロントのφ43mm倒立フォークは、STDからアウターを30mm延長。リヤサスはSTDからストローク量をアップし、最低地上高はSTD比で+15mmの270mmを確保した。さらに燃料タンク容量は、STDから+2.2Lの10Lとしている。社外品で販売されているパニアケースなどでカスタムすれば、大荷物のキャンプにも対応可能だ。
全長(mm) 2,210
全幅(mm) 900
全高(mm) 1,425
シート高(mm) 895
軸距(mm) 1,455
車重(kg) 154[155](装備)
エンジン 水冷4スト単気筒
排気量(cc) 249
最高出力 24ps/8,500rpm
最大トルク 2.3kg-m/6,750rpm
燃料タンク容量(L) 10
タイヤ (前)3.00-21 (後)120/80-18

※2018年型 [ ]内はABS仕様

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■筆者プロフィール

沼尾 宏明
1995年から2輪雑誌編集部に勤務し、後にフリーランスとして独立。
モットーは締め切り前納品で、旧車から最新の法改正、用品に至るまでジャンルを問わず幅広いバイク関連の知識を持つ。
1年半に及ぶユーラシア大陸横断という異色の経験もアリ。
1971年生まれ。