フィーチャーバイク – CBR1000RR SP –
飽くなき「操る喜び」の追求
ビッグバイクながら軽量コンパクトな「スーパースポーツ」。今では当たり前となった、このジャンルを創り上げたマシンこそ1992年にデビューした“ファイアーブレード”CBR900RRである。年々進化を遂げ、2004年にはCBR1000RRにフルチェンジ。初代900以来、トータルコントロール=操る喜びの追求というコンセプトは変わらず、フルパワー172psを発生する998cc直4やユニットプロリンクサスで戦闘力を向上した。そして、2008年には1000RR初の全面刷新で9代目を襲名。ショートストローク化した新作エンジンや4分割のアルミダイキャストフレームを与えた。以降は足まわりの強化などの熟成を重ね、2014年型の海外仕様で180ps、装備重量200kgを実現した(非ABS)。
同年に追加され、大きな話題を呼んだのがCBR1000RR初となるスペシャルモデル=SPだ。STDのショーワ製BPF&バランスフリーリヤクッションに対し、オーリンズの前後サスを採用。フロントキャリパーはブレンボ製を奢る。さらに特筆すべきは、“バランス取り”したエンジンだ。これは、各気筒のピストンとコンロッドの重量バランスを精密に選別して組み立てる手法で、高回転域のスムーズさを一段と向上できる。本格的なチューニングマシンが行う手法を、ホンダが自ら実施したのだ。まさに「操る喜び」の集大成である。
25年目を迎えた2017年型では、電子制御スロットルなどを獲得。SPはセミアクティブサスのほか、公道市販車初のチタン燃料タンクで車重195kgをマークした。その進化は留まることを知らない。
型式、年式ごとの特長
2014~2016 CBR1000RR SP

全長(mm) | 2,075 |
全幅(mm) | 720 |
全高(mm) | 1,135 |
シート高(mm) | 820 |
軸距(mm) | 1,410 |
車重(kg) | 211(装備) |
エンジン | 水冷4スト並列4気筒 |
排気量(cc) | 999 |
最高出力 | 123ps/9,500rpm |
最大トルク | 9.9kg-m/8,500rpm |
タイヤ | (前)120/70ZR17(後)190/50ZR17 |
※2014モデル 国内仕様
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■筆者プロフィール

沼尾宏明
1995年から2輪雑誌編集部に勤務し、後にフリーランスとして独立。
モットーは締め切り前納品で、旧車から最新の法改正、用品に至るまでジャンルを問わず幅広いバイク関連の知識を持つ。
1年半に及ぶユーラシア大陸横断という異色の経験もアリ。
1971年生まれ。