RSタイチ、レーシングスーツにエアバッグシステム搭載
公開日:2016.12.02 / 最終更新日:2019.10.10
各種ライディング&レーシングギアの開発・販売を行うアールエス タイチが、アルパインスターズ社製エアバッグ「Tech-Air Raceシステム」を装着したレーシングスーツを開発、実戦投入を開始した。FIMロードレース世界選手権シリーズ(MotoGP) 第17戦のマレーシア・グランプリにおいて、Moto2クラスのハフィス・ シャーリン選手(Petronas Raceline Malaysia)とMoto3クラスのカイルール・イダム・パウイ選手(Honda Team Asia)が、鈴鹿サーキットで開催された全日本ロードレース選手権・最終戦ではJSB1000 クラスの秋吉耕祐選手(au&テルルKohara RT)が着用している。
アルパインスターズ社以外のメーカーで、ベストタイプにアッセンブリーしたエアバッグユニットをレーシングスーツに組み込み、実戦投入したのはアールエス タイチが世界初となる。エアバッグは前身/後身の上半身ほぼ全域と、肩から上腕中央部付近をカバー。
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アールエス タイチのレーシングスーツに装着されるアルパインスターズ社製エアバッグ「Tech-Air Raceシステム」各部。
Tech-Air の電源にはリチウムイオンバッテリーを使用。満充電の状態から約25時間の使用が可能で、実際の走行時間を考えると、1レースウィーク中に充電しなおす必要はないという。充電に要する時間はバッテリーが空の状態から約6時間。
エアバッグの作動は危険を感知してから通常45/1000秒で完全に膨張。その後約1分ほどでエアが抜けるため、車両や身体のダメージが軽微であればリスタートも可能。Tech-Air は軽微なスリップダウンでは作動しない設計になっており、車両から振り落とされたり、ライダーが大きく転がる様な状況において、ユニットがあらゆる計算の結果「危険」と判断した際に作動するという。
アールエス タイチは、現時点においては開発段階だが、将来的には限られた一部の選手だけではなく、一般のユーザーも購入できるようになり、より高い安全性を手に入れることができることを前提に開発を進めていくという。
![]() カイルール・イダム・パウイ選手 |
![]() 秋吉耕祐選手 |