昨年秋のEICMA(ミラノショー)にて、サスペンションで知られるSHOWA(ショーワ)が発表した独自の機構をもつハイパフォーマンス製品が、パシフィコ横浜で開催された「人とくるまのテクノロジー展2016横浜」でも展示された。

“市販車世界最速決定戦”ことスーパーバイク世界選手権(SBK)を戦うカワサキのファクトリーチームをサポート、実戦で鍛えられ、2013年と2015年にはチャンピオンを獲得したZX-10Rに装着されたサスペンションの技術が、一般公道用としてフィードバックされた製品が「BFF」(バランスフリー・フロント・フォーク)と「BFRC-lite」(バランスフリー・リアクッション・ライト)。このハイパフォーマンス製品が2016年モデルのZX-10Rに量産車初装備となって話題となっている。

ショーワ独自の技術「直列ピストンユニットを使用したバランスフリー構造」は、圧力バランスの変動を抑えた油圧回路を採用した減衰力発生機構と窒素ガスによる加圧により、ストロークに素早く追従する減衰力を発生させる点が特徴。加えて、一般公道向けの製品として通常のサスペンションと同等の耐久力も確保されている。

今回のショーでは、一般ユーザーがレーシングマシンと同等の性能を公道で体感することができるオプションパーツとして「BFF+BFRC-lite」を日本で初展示。6月より販売予定となっており、ZX-10Rをはじめ、スズキGSX-R1000、ホンダCBR1000RRなどに設定されるという。

一方、より幅広いユーザー向けの高性能サスペンションとして「SDBV」(ショーワ・デュアルベンディングバルブ)を展示。カートリッジ構造と同様の伸び側・縮み側でストローク速度に応じたリニアな減衰力を発生することが可能となっている。また、従来のフリーバルブ構造のフロントフォークの生産設備での量産を可能とするなど、低コストも実現させている。

この「SDBV」は今年1月に登場した新型NC750X/NC750Sのフロントフォークに採用されているが、ショーには伸び側・縮み側それぞれ独立した減衰力調整機構を搭載した仕様を展示。今後、250~400ccクラスでのアフターパーツとしての展開も検討中だとか。

ショーワ

オプションパーツとして6月発売予定の「BFF+BFRC-lite」。フロントフォークのスライドパイプ(インナーフォーク)、リアクッションのロッドには世界初の「薄膜成形技術」によるチタンコーティングが施され、作動性と耐久性の向上に加え高い質感を表現。リアクッションは車高調整機能や油圧プリロード調整が備わり、きめ細かなセッティングに対応。

市販車では新型NC750X/750Sに採用されている「SDBV」。伸び側・縮み側それぞれ独立した減衰力調整機構を新たに追加し、250~400ccクラスでのアフターパーツとしての展開を検討しているという。

昨年の全日本ロードレース選手権・JSB1000クラスにおいて、寺本幸司選手が駆るBMW S1000RRに搭載、先行開発が行われた「BFF+BFRC電子制御ダンパー」。いわゆる“セミアクティブ”サスで、もしもの電源喪失時にも適正な減衰力を維持できるフェールセーフ構造を採用。

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