ホンダのダニ・ペドロサ(♯26)が日本GPを制すのは2012年以来。
ヤマハのバレンティーノ・ロッシ(♯46)は、チャンピオン争いのライバルであるホルヘ・ロレンソより前でゴールできたことで、今レースの目標は達成したと言える。

気温19℃のウェットコンディションの中、2015 MotoGP世界選手権シリーズ第15戦となる日本グランプリの決勝レースが10月11日、栃木県のツインリンクもてぎで開催された。シリーズ終盤、チャンピオン争いの重大な局面を迎える時期だけに、日本はとても重要なラウンドとして毎年注目を集めている一戦だ。

最高峰のMotoGPクラスでは、金曜日のFP(フリー・プラクティス)1から土曜日の予選まで、全てのセッションでトップタイムを叩き出したランキング2位のホルヘ・ロレンソ(モビスター・ヤマハ MotoGP )が、得意のもてぎで好調ぶりをアピール。一方、ランキングトップのバレンティーノ・ロッシ(モビスター・ヤマハ MotoGP )は予選でチャンピオン争いの直接的ライバルのロレンソに僅か0.081秒及ばす2位。早くもヤマハ・ファクトリーの2名によるタイトル争いに向けた火花が散る。

決勝日は金・土曜日の天候とは一転して雨の中、ポールポジションからスタートのロレンソが得意の逃げ切り戦法を確立すべく、スタート直後からハイペースを披露。序盤で2位ロッシに約3秒をつけ、ポイント争いでは追う立場の強気な姿勢を見せる。対するロッシはポイント争いでは逃げる立場だけに慎重な走りに見えた。

このままレース展開は動かないのか?と思わせた中盤、予選6番手だったダニ・ペドロサ(レプソル・ホンダ・チーム)がじわじわと上位へ。ロッシ、ロレンソをパスしてトップに立つと、最終的には8.573秒の大差で、2012年以来となる日本GP優勝を飾った。

ペドロサは今シーズン初勝利。久々に喜びを爆発させた。日本GPには頭頂に「侍」の文字が描かれた特別ヘルメットで臨んだ。

ヤマハ創立60周年記念「イエロー&”スピードブロック”グラフィック」を採用したYZR-M1を駆る中須賀は日本GP自己最高の8位。今年は鈴鹿8耐を優勝するなど絶好調。

今レース、路面状況が明暗を分けた。スタート直後はウェットだった路面は、マシンが走るレコードラインのみレースが進むにつれ乾き、タイヤのダメージを抑えていたペドロサがトップに、一方ロレンソは序盤のハイペースが終盤のタイヤ消耗に影響を与えてしまった。

高橋巧(♯72)は初のMotoGPレースで12位。Team HRC with Nissinのチーム監督は2009年250ccクラス世界チャンピオンの青山博一が務めた。

来シーズンよりスーパーバイク世界選手権で戦うことを表明した2006年のMotoGPクラス世界チャンピオン、ニッキー・ヘイデン(♯69)は13位。スズキのアレイシ・エスパルガロ(♯41)は好位置をつけていたがミスにより11位。

尚、2013・2014年チャンピオンでありランキング3位のマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム )は左手の負傷(骨折)による影響もあってか日本GPではいまひとつパッとせず、決勝ではトップ争いに加わることなく4位に。これによって、2015年MotoGPクラスのチャンピオン争いはロッシとロレンソに絞られた。

Moto2クラスはランキング2位が欠場したことでヨハン・ザルコが戦う前にシリーズ・チャンピオン決定。決勝では優勝も果たし、お馴染み”バック転”を披露。

Moto2クラスを戦う日本人レギュラー・ライダーの中上貴晶は予選7番手から決勝3位走行中に転倒。ホームGPを22位に終わる。

今回、MotoGPクラスにワイルドカードとして参戦した中須賀克行(ヤマハ・ファクトリー・レーシング)は、ヤマハ創業60周年記念カラーのマシンを駆り、日本GPでは2012年の9位を上回る自己最高位の8位に。また高橋巧(チームHRC with ニッシン)は自身初となるMotoGPクラスのレースで12位の健闘を見せている。

尚、今年の日本GP、来場者数は3日間合計で85,403人だった。

Moto2クラスにワイルドカード参戦の小山知良はNTSのマシンで13位に。

同じくMoto2クラスにワイルドカード参戦の高橋裕紀はモリワキのマシンで14位。

MotoGPクラス最終結果

1位 D・ペドロサ Repsol Honda Team
2位 V・ロッシ Movistar Yamaha MotoGP
3位 J・ロレンソ Movistar Yamaha MotoGP
4位 M・マルケス Repsol Honda Team
5位 A・ドビツィオーゾ Ducati Team
6位 C・クラッチロー CWM LCR Honda
7位 B・スミス Monster Yamaha Tech3
8位 中須賀 克行 Yamaha Factory Racing Team
9位 H・バルベラ Avinta Racing(Ducati)
10位 S・レディング Estrella Galicia 0.0Marc VDS(Honda)

天候の影響で13周に短縮されたMoto3クラスはホンダNSF250RWを駆るニッコロ・アントネッリが優勝。鈴木竜生は13位、尾野弘樹は転倒リタイア。ワイルドカード参戦の栗原佳祐は25位、水野涼はリタイア。

日本GPにはロードレース界のスーパースター、ケニー・ロバーツとフレディ・スペンサーも来場。トークショーやデモランを行なった。

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